2010年12月27日月曜日

かわいい子には旅させよ!

子供の話とおもいきや、お馬の話題です。今年も有馬記念グランプリが激戦の内に終了し、栄えあるグランプリホースに輝いたのは3歳のヴィクトワールピサ。

夢のレースを制覇したのは、今秋あのフランスのロンシャン競馬場で健闘も空しく7着に敗退した3歳馬。世界最高峰のレースと言われるフランスの凱旋門賞に果敢に挑戦した若駒。

凱旋門賞の斤量差は大きく、3歳馬に有利と判断するや、クラシック菊花賞に挑戦させず、フランスの舞台に照準をあわせ8月から遠征させたチーム角居の挑戦は、フランスの舞台でこそあえなく敗れ去ったが、その経験がこの若駒の勝負根性を強く鍛え、この日本の暮れの風物詩、有馬記念グランプリで見事に大輪の花を咲かせた。

イタリアの名手、ミルコデムーロ騎手が「夢が叶った!!この喜びを妻と二人の子供に捧げたい!!」と目を潤ませて男泣きする程の幸せをプレゼントしたヴィクトワールピサ。

ローズキングダムでこの有馬記念グランプリ制覇に向け闘志を燃やしていた日本の名手、武豊騎手が早くから期待し、クラシックを視野に訓練していたヴィクトワールピサが、この大舞台でついにその大器ぶりを発揮。ローズキングダムの出走回避で出場できなかった武豊騎手は二重の意味で無念であろう。

本来はヴィクトワールピサでダービーを、、、と願いながら、不運な落馬負傷で騎乗が叶わず、凱旋門賞での騎乗を心待ちしていた武豊騎手。残念な結果に終わったフランスの舞台だったが、この名手の目に叶った馬はやはり並の馬ではなく、名馬だったのだから、、、。

そして、馬にも又、「可愛い子には旅させよ、、、」で、フランス遠征が決して無駄ではなかったと言い切った角居調教師の言葉にも大いに感動した。

彼いわく、、、、「もっともっと世界の舞台に日本の馬を当たり前のごとく出走させねば、、、、。そして、日本の騎手に安心して任せられるよう、調教師の腕を上げ、良い馬をつくりあげねば、、、、」

本当にその通り。残念ながら今年の有馬記念。歴史に残る2センチ差で激闘を演じたヴィクトワールピサとヴエナビスタ。そしてこの2頭の間を割るように最後まで健闘したトウザグローリー。全ての鞍上が外国人騎手で占められていたのには少しガッカリ。

毎年秋のこの頃に、話題のレースを制するのが外国人騎手なのが、調教師の皆さん、、、又は馬主の皆さんにちょっぴり不満。素晴らしい馬の鞍上は日本人騎手でなきゃ、、、と思うのは私だけなのだろうか、、、。13年連続で衰退し続けるJRAの人気。

ここにも剛胆に騎手を海外に送り出し、鍛え、経験を積ませ、そして鞍上に招いて自身の育てた期待馬に乗せる馬主、調教師、騎手の素晴らしいコラボレーションが必要な時代なのではないだろうか、、。

勿論今年のデムーロ騎手の日本語での挨拶や素晴らしいコメントにはそれなりに親近感が持てる。そして何よりの見事な騎乗ぶりは、本当に賞賛に値する。しかし、毎年このころには出稼ぎ騎手に荒稼ぎをみすみす許してしまう日本のホースマンの世界。長い目でみたらどうなんだろう、、、、。疑問で終わった一年の締めくくりだった。

2010年12月26日日曜日

7歳の少年に思う事

ブログご無沙汰しました。いやあ、今年の年末は恒例の息子の帰省以外に7歳の珍客が滞在。初の海外一人旅デヴューのアシストで朝5時ごろから夜寝るまで、なんだかんだ忙しく、ついつい独り言を言う暇もなかった。

彼の来訪は2度目だが、先回はママと妹、途中からパパも加わり、完全保護の下での馬のデイキャンプ参加。朝7時半から夜5時までのフランス語と英語での奮闘。

勿論これだけでも大した度胸だが、実は私にはとりたてて驚くことではなかった。子供の誘導は親の仕事であり、遣らせればもの凄い力を発揮することは、すでに数人以上の訓練成果をまのあたりに見ていたからだ。

ただ、心を折れさせないためのアフターケア、伴走、健康管理、そして、継続への道作りさえ徹底すれば、かなりの線にまで子供は自分で這い上がろうとするものである。

幾多の個性の違う子供達に親を通じて指導してきた結果をみていた私には、この7歳の珍客が無事に息子に誘われ来訪以後、完走するであろうことは確信に近かった。空港での第一声が「お腹が空いた、、、、」だったからである。勿論完走までにはまだ1週間程のこっているが、、、。

今、私の後ろで勉強中。大声で自分で選んでかってきた本を読んで(私に)聞かせている。私が読んで聞かせているのではない。生活訓練もかなり行き届いており、問題はほとんどない。

先週は時差ぼけの中、午前中は乗馬の特別訓練、午後はスキー初挑戦。ママが日本でこちら(カナダ)の関係者とメールでアレンジし、子供と相談しながら作成したスケジュールだ。

このハードな運動後も、さらに雪遊びに興じてエネルギーを燃焼しつくした7歳の少年は7時には爆睡。朝は5時起き。健康そのものだ。心が健康な彼は楽しそうに鼻歌ばかり。

日本の関係者には「こんな小さな子を一人でカナダへ、、、どういう親なんでしょう、、、」と秘かに不評をかっていることを知りつつも、息子を信じ敢然と挑戦させたこの少年の親は、今、幸せに包まれて毎日楽しい報告を待ちわびている。

勿論教育の道は長い。しかし、ほんの少しの親の勇気で子供の未来は大きく変わるのだ。それを子供は鼻歌まじりに実証している。

どの親にとっても子育ては一発勝負。だからこそ、子供の力を過小評価しては絶対にいけないのだ、、、と改めてこの少年に教えられた。才能がキラキラしている。眩しい、、、。

2年前とは違って、たった一人の挑戦。今後、世界への挑戦を成功させるのも失敗させるのも、肝心要のスタートの印象次第。今、この子はどこにいっても言葉さえわかれば楽勝、、、とすでに思い始めている。

この最初のスタートが大きな成果に繋がればいいな、、、と心から思う。ミニカーで遊び、漫画を見る幼さの中に、今の多くの青少年が失ってしまった心の強さ、逞しさ、プライドが垣間見える頼もしさがちらつく。

この7歳の少年の未来に幸あれと心からのエールをご両親とこの少年に送りたい!!見事に越えたハードルを高くするのも低くするのもこれからの親子の挑戦次第。頑張れ〜〜〜!!

2010年12月5日日曜日

空港あれこれ

仕事でバンコック、台北に出かけていました。まずモントリオールからワシントン、ダラス国際空港経由で成田空港へ。それから3日後、新装なった羽田空港から台北の松山空港へ。

2日程台北で準備会議の後、台湾の桃園国際空港からバンコック国際空港へ。仕事後、台湾の桃園国際空港、松山空港、羽田空港、成田空港、ワシントンダラス国際空港を経てモントリオールに戻りました。

公私ともに旅行の多い私は、旅から旅へ。入管の親切さ。空港内の移動の便利さ。スーツケースとカート、手荷物などの運びやすさなどなどで、よく世界の空港を比べます。

残念ながら身近な友人の外国人には、成田空港は不評。緻密で計画性の高い日本が設計したわりには不便な空港だね、、、、とよく言われます。同感。

身びいきかもしれませんが、数年前に新装されたモントリオールの国際空港はかなりお気に入り。なにせ、ほんの少し歩いてエスカレーターを上がると、長い長い入国管理窓口まで、空港内移動用の便利な車が大抵2台ぐらいスタンドバイしていていつも利用するからです。

車の運ちゃんの早いだけでなく、親切な態度と入国管理官のフレンドリーな態度(例外もあるでしょうが、、、)がアメリカと比較すると素晴らしく、私はホッと暖かい気持ちで帰宅できます。

台北の空港では、まず税関の荷物検査などに時間をとられることが殆どありません。税関ではパスポート審査などなく、税関書類もなく、そのまま出られるおおらかなものです。

帰りのワシントンダラス国際空港では、折しも北朝鮮とのギクシャクした仲が影響したのか、厳戒態勢とかで、携帯電話を空港内で使用する事は厳禁。

写真を撮っていると疑われ、没収されるから、着陸した滑走路からゲートまで移動する間に家族に連絡したい人は機内で携帯を使い、空港内では携帯を手に持たぬこと、、、とわざわざアナウンスされた程。

それから、長い長い入国管理を待つ行列。指紋をとり、カメラで写真をとる相変わらず厳しい審査。その後、再び乗り継ぎゲートに向かう手荷物検査の長い長い列で待たされた挙げ句、CゲートからAゲートまでの遠い事、遠い事。今回は運悪くパソコン入りの手荷物を持っていた私は何度も重くて途中で休憩。

乗り継ぎに3時間あり、待たされていやだなあ、、、と思っていたけど、最終的に乗り継ぎゲートに着いた時にはすぐボーディングが始まる時間。へとへとに疲れ且つ呆れた。

羽田国際空港では、初めて空港内移動の車を見掛け、ゲートまで乗った。興味深かったからだ。ゲートはあまり遠くなかったが、誰も車に見向きもせず、女性運転手さんが仕事もなく、手持ち無沙汰で退屈そうにしていたからだ。

車が小さく二人位しか乗れないから、皆乗るのが恥ずかしく利用しないのだろう。他国のように、多めに乗れる車なら皆で乗るので恥ずかしくない。一人で乗ったのでジロジロみられたが、運転していた女性は「今日初めてのご利用。嬉しかった。又どうぞ!!」とのこと。

仕事がないのは辛いもの。皆さんもありますよ!!羽田国際空港には港内移動車が、、、。遠ければゲートまで利用してあげた方が親切。

台北松山国際空港は桃園国際空港が出来る前、20年以上前によく利用していた懐かしい空港。でも前より綺麗になり、時代の流れを感じた。市内のど真ん中にあり、ホテルまでは10分もかからず、便利便利。

バンコックの空港も含め、一度の旅行で多くの空港を利用した今回の旅では、その国の表玄関となる空港がどれほど旅人の印象を左右するか改めて考えさせられた。

私のように始終同じ空港を行き来するチャンスがあれば印象が変わることもあり得るが、生涯に一度しか訪れる事がないかもしれない異国の人にとっては、空港でその国と民族の印象が決まってしまうこともあるのかもしれない。

仕事がら昔から空港と飛行機には身近すぎてあまり深く考えることが無かった私だが、ぴりぴりしたワシントンダラス空港、大らかな台北、バンコック。そして、かなり不便な成田空港に思う事しきり。皆さんの印象はいかがでしょうか。

2010年10月31日日曜日

絶景ふたたび!!

日本の現役最強馬決定戦とも呼べる天皇賞秋がブエナビスタの圧勝で終わった。結果は大方の予想通りで、すでに国際級の名牝として認知されつつあったブエナビスタが改めて強い強い牝馬として世界に名乗りをあげた。

騎乗したクリストフスミヨン騎手はかの有名な世界的名牝ザルカヴァを無敗で凱旋門賞馬に導いた欧州の誇る超一流騎手。

その彼がブエナビスタを絶賛。「もの凄い牝馬だ!!」との最上級のお褒めの言葉。世界の名馬の背を知る彼にお墨付きを貰ったブエナビスタはまさに国際級の逸品。

女ディープインパクトと称され、おっとりとしたお嬢様的で強さというよりむしろなよなよとしたはかなげな姿からはどこにあのレースでのパワーと根性が秘められているのか想像もできない。

父(スペシャルウイーク)と娘ブエナビスタとの父娘天皇賞秋制覇は史上初とか。

これからジャパンカップ、有馬記念と王道を進む彼女。無事国内のビッグタイトルを制覇したら向かうは世界再挑戦の舞台しかない。

ウオッカの果たせなかった夢を後継牝馬筆頭のブエナビスタが果たしてくれる日も近いだろう。何しろ欧州年度代表馬の牝馬ザルカヴァを凱旋門賞優勝馬に導き、自身も3度の欧州リーディングジョッキーとなったクリストフスミヨン騎手が太鼓判を押している超逸材のブエナビスタ。

これからの楽しみはアパパネとの最強牝馬対決。そして、宝塚記念で後塵を拝したナカヤマフェスタとの再対決。絶景(ブエナビスタ)は何処まで広がって行くのだろう。今後のジャパンカップ又は有馬記念での両馬との対決は今からワクワクする。

すでにナカヤマフェスタは凱旋門賞での大健闘を讃えられ一気にワールドサラブレッドランキングでディープと同じ127ポンドの評価を貰い、世界5位。

女ディープインパクトの彼女がもしナカヤマフェスタを破れば、牝馬のアロワンスも加わり、世界トップ5位に食い込むことは間違いないだろう。

「来年は又世界を狙う!!」とすでに松田調教師の決意も語られていた。今や日本人にとってヒーロー、ヒロインのイメージは地方や辺境から都会に出て頑張るイメージではない。

それをエリートサラブレッドのディープインパクトが教えてくれた。そして、華奢な体で淡々と格好よく日本を代表してメジャーリーグで頑張るイチロー選手。日本人の誇りとは世界に発信される日本人の底力。

日本人には目覚めて集中し、一生懸命やれば無限の可能性があるんだと全ての分野で世界に発信する必要がある今の不景気でしょぼくれた日本。新しいヒーロー、ヒロインの日本的定義も、もはや競われる舞台は小さな島国の中だけでは済まない時代。

栄えあるノーベル化学賞を受章された根岸教授も日本の若者に10代で夢と何らかの自信を持ち、世界を目標に羽ばたいてほしいと檄を飛ばしておられる。

2006年の凱旋門賞当日の人気オッズで1.1倍の記録を作り世界のホースマンやファンをアッと言わせたディープインパクト。

敗戦後の失格という汚名をジャパンカップの異様な雰囲気の中、自らの颯爽とした走りでぬぐい去り、改めて王者の誇りを示したディープインパクト。

そのジャパンカップに牝馬ウイジャボード(カルティエ賞年度代表馬ー欧州最強馬の称号)で参戦し、最後の直線でディープに追いすがり突き放されたデットーリ騎手が「この馬こそが、まぎれもなく世界最強馬」と改めて大いに讃えてくれたディープインパクト。

目下世界最高騎手の称号を自他ともに認めるデットーリ騎手のディープと共にターフを走り、間近に見ての賛辞だから、ディープインパクトの関係ホースマンは素直に喜んでよい賛辞だろう。

その言葉通り、引退後の2007年前半、ワールドサラブレッドランキング芝の部門でディープインパクトは栄えある世界1位に選ばれていた。

すでにディープインパクトの産駒は続々とターフに登場。牡馬牝馬ともに優秀で、すでに2歳馬のリーディングサイヤーを独走し、改めてそのエリート中のエリートサラブレッドの血の凄さが注目されているディープインパクト。彼の産駒が世界の主要レースを制覇する日も近いことだろう。

社内公用語英語化を進めて世界を見つめる多くの日本企業。日本のホースマンも常に世界の中の日本、どう羽ばたくか日本を意識する時。

世界最高峰を常に意識する気概、努力、根性をディープインパクトやブエナビスタやナカヤマフェスタが無言で人間達に教えてくれた。ただひたすら走ることに集中して一生懸命になればいいと、、、、。

改めて天皇賞秋優勝おめでとう、ブエナビスタ!!初の牡牝馬混合G1優勝で文字通り日本最強馬の称号を得た可憐でたおやかな貴女の気品溢れる姿に、きっと父スペシャルウイークも母ビワハイジも大満足でしょう。

さあ、世界は貴女を待っています。松田厩舎の皆さん、オーナー始め関係者の皆さん。引き続きファンに世界で羽ばたくブエナビスタの可憐な姿を見せてください。

ディープの参加時も今年の凱旋門賞でも欧州のホースマンは一致団結して欧州以外からの優勝馬を出さないようラフな乗り方でばんばん日本馬に馬体を当てマークしてきます。

でももうどんなにラフな乗り方をされてもこの凱旋門賞の門を1着でくぐる日本調教馬の出現は時間の問題でしょう。

日本のホースマンの皆さん!!誇りをもって、希望をもって、夢を持って、諦めずに世界を見つめてください。そして日本を元気にしてください。あのディープインパクトが我々に大いなる夢と元気を贈ってくれたように、、、、。

さあ、次なる夢はアメリカの舞台、ブリーダーズカップの番ですね。頑張れレッドデザイア!!エスポワールシティー!!

アメリカの誇る伝統のケンタッキーダービーの本拠地、チャーチルダウンズ競馬場のターフを思う存分駆け抜けてください。どちらも実力では大いに期待できる日本のサラブレッド。

世界トップクラスとお墨付きを貰ったブエナビスタと常に好勝負を演じてきたライバルのレッドデザイア。

ブエナビスタの評判が上がれば上がる程、レッドデザイアの実力も又証明されているようなもの。そして、現在世界最強牝馬と評判の高いゼニヤッタと日本の最強ダート馬エスポワールシティーの対決にも大いに注目!!

ゼニヤッタは果たして又パドックにダンスを踊りながら可愛い姿で現れるのでしょうか。そして闘志をむき出しにして連勝街道を突っ走るのでしょうか。

なんだかアメリカの誇るこの逞しくも可愛い牝馬ゼニヤッタに連勝街道を進ませて上げたい気分もちょっぴり。でもやはり日本代表のエスポワールシティーに勝たせて上げたい気分で一杯。複雑〜〜〜!!もうすぐ夢舞台の幕が開くアメリカのブリーダーズカップにも期待!!

2010年10月4日月曜日

すみれの花チーム、残念!!でもお見事!!

最後の直線、ロンシャンのターフを必死に頑張るナカヤマフェスタ。着差はわずか頭。されど頭。今年も欧州の聖域とよばれる「凱旋門賞」の門を一着でくぐる事はできなかった。

しかし、あの小さな体で、はるばる日本から遠征。そして、やんちゃな気まぐれフェスタの鬼気迫る激走。追走するのは今年のイギリスのダービー馬、ワークホース。3歳の牡馬。7馬身差でダービーを完勝した逸材の一頭だ。

ここでの斤量差3.5キロは痛かった。ナカヤマフェスタは国内で59.5キロを背負ったことはあったのだろうか。馬場は不良。芝の長い力の要るロンシャン。そう考えたら、負け惜しみでなく、昨日のメンバーで実力一位はこの馬、ナカヤマフェスタ!!本当によく頑張った。蛯名騎手の素晴らしい騎乗にも感謝感謝。

世界のホースマンもフェスタの実力を必ず認めたはず。やはり、和泉オーナーのお嬢さんへの思いとその心意気をあの気まぐれフェスタも重く受け止め、何より何より真面目に頑張ったのだろう。シルバーコレクターはパパ「ステイゴールド」の愛称。これから、ますます海外でも頑張るステイゴールド産駒に注目が集まるだろう。

今回はここでもシルバーか、残念!!と思う反面、よくぞここまでの激走を、、、、と見事な「すみれの花チーム」の頑張りに感動し、心から拍手を贈りたい。フェスタの心のオーナー、亡きお嬢さんも愛馬の健闘に天国から拍手喝采だろう。

昨日は日本の秋のG1開始。スプリンターズステークスでは、日本のスプリント界は真っ青。まだまだ香港のG2馬に先手逃げ切りを許すようでは、、、、、。脆さを露呈していた。

それにくらべ、欧州のホースマンが死守しているこの凱旋門賞。あきらかに、手が届きそうな夢になってきた。エルコンドルパサーはかつて、ここに向けて半年前から現地の馬場に慣らし、体作り、根性作りから始めた。

今年のナカヤマフェスタも宝塚記念後すぐに準備にかかり、8月9日には出国したが、エルコンドルパサーの時よりは、はるかに短時間での出走。それで、夢への距離は確実に縮まった。

二ノ宮調教師、厩舎の皆さん、そしてお世話になったフランスの厩舎の皆さん、、、、。欧州の馬作りは殆どがこの凱旋門賞までに3歳馬をピークにし、そのまま引退させてしまうこともあるはや作り。

色々と本場の生の馬作りに参加され、益々悔しさとともに闘志が沸いてきたことでしょう。角居調教師は早々と凱旋門賞にはこれからも挑戦し続けるとリベンジ宣言。頼もしい限りです。

もはや日本の競馬はこのままでは衰退。海外からの刺客を座して待つ時代ではなく、大いに海外に出かけて行って、世界最高峰のレースに果敢に挑み、種牡馬、繁殖馬としての優れた日本のサラブレッドマーケットをアピールする時、、、。

とりあえず、来年はディープの馬でリベンジかな。そして、今年の凱旋門賞最有力馬と評判の高かったハービンジャーとダイワスカーレットあたりの仔馬も将来の凱旋門賞出走予定馬かな、、、、。

まあ、ちょっと気が早いか、、、。ともあれ、「すみれの花」チームの皆さん。応援団の皆さん。フェスタは素晴らしい馬ですね。改めて惚れ直しました。日本での大暴れが楽しみです。天まで届けと高らかに「すみれの花咲く頃」を歌い、お嬢さんにフェスタの健闘をご報告ください。おめでとう!!シルバーメダル!!

2010年9月21日火曜日

奇跡の馬引退!!

先日再度の屈腱炎発症で残念ながら引退したカネヒキリが種牡馬生活に入るため、北海道の地に無事戻ったというニュースを昨日読んだ。

「砂のディープインパクト」と騒がれ、同じ馬主の勝負服で、かたや緑のターフで3冠も含むG17勝をあげ早々と引退、すでに最初の産駒が今年デヴューを果たしているのに、カネヒキリは今年漸く引退。

ディープインパクトのように引退まで故障がなく、華々しいスポットの中に居続けた馬とは対照的に、その素質を輝かせ早々とG1を4勝しつつもその後数々の故障に襲われたいわば悲運の馬カネヒキリ。

この闘病、復帰、復活の奇跡はこの馬の運命だったのだろうか。馬の癌とも呼ばれ、不治の病として、多くの素質馬の生命を断った屈腱炎。この病に犯されたカネヒキリも又、例外ではなく、最初の屈腱炎発症からすぐ引退か続行かと決断を迫られる試練が陣営を襲った。それほど当時の最新の獣医学を持ってしても完治が難しい屈腱炎。重い決断である。

しかし陣営は続行を選び、とにかく細胞移植による手術を施した。そして、一年程で一度はターフに戻れるまでに回復したものの、最初の復帰プランが実現せぬまま、再度屈腱炎が悪化し、復帰は又のびにのび、なんと2年6ヶ月も実戦から離れてしまった。普通なら絶望的な状況である。

競走生活わずか2年で引退したディープインパクト。これから考えてもすぐわかるカネヒキリの2年半以上にも及ぶ休養は、復帰そのものが奇跡に近い。復帰できてもせいぜいそこそこの成績だろうと誰もがおもった。何しろ足に爆弾を抱えながらおそるおそるの調教なのだから、、、、。

しかし、そこからがこのカネヒキリという馬の真骨頂。なんとG1連戦連勝でディープインパクトと並ぶG1 7勝まであっという間に追いつき、「やっぱりものが違う。強い馬は強い!!」と関係ホースマンやファンの常識を覆し、改めて驚愕させた。本当に健気でいじらしい馬である。

その後、又、骨折、そして一年以上をはさみ又再起。そして今回の屈腱炎(最初とは別の場所)の発症でついに引退が発表されるまで、カネヒキリは砂の王者のプライドを捨てぬ根性の走りを見せ続けた。

「さすがやはり別格の一流馬」とつい最近も名手横山騎手を唸らせたのだから名馬中の名馬の乗り味はひと味もふた味も違うのだろう。休養前は武豊騎手が主戦として芝のディープ、砂のカネヒキリの手綱を同時期にとりどちらも超一流馬の評価を下していた。

パパ「フジキセキ」は今、2歳新馬戦の勝利数で新種牡馬ディープインパクトと肩を並べているサンデーサイレンスの後継種牡馬。

片や芝の王者ディープインパクト、片や砂の王者カネヒキリ。最後まで華やかなスポットの中を駆け抜けたディープインパクトと傷つき挫折を繰り返しながら不屈の闘志で立ち上がり続けたカネヒキリ。

私にとっても素晴らしい魅力的なサラブレッド中のサラブレッドとして忘れ得ぬ一頭であり、その産駒への夢は今から大きく膨らむ。

人間達にその不屈の闘志とプライドで、「簡単に物事を諦めるな!!」と無言の檄を飛ばし続けたカネヒキリの気品ある走り。

この名馬はディープインパクトのような華やかな引退式もなく、静かにターフを去って行った。このような見事な馬を育て、細心のケアをしつつ大切に見守ってきた関係者や厩舎スタッフの方々こそ、もっと大きく取り上げられ讃えられてしかるべき。

永遠に忘れ得ぬ素晴らしい平成の名馬とその関係者にこのブログで大きな大きな拍手と感謝の気持ちを送りたい。

カネヒキリ!!本当に長い間の闘病生活と競走生活ご苦労さん!!角居調教師、厩舎の皆さんもお疲れさまでした。奇跡って呼び起こせるものなんですね。カネヒキリの奇跡の復活とその堂々たる走りをみて、深い感動と勇気を貰いました。ありがとう!!

さあ、カネヒキリ!!ゆっくり休んで、良いパパになってね。貴方のような凄まじい根性とプライドと気品を持った仔馬がターフに戻ってくるのを楽しみにしています。元気でね〜〜!!

2010年9月13日月曜日

やはり本場の意地??

凱旋門賞の前哨戦ニエル賞とフォア賞が終わり、日本馬はヴィクトワールピサが4着、ナカヤマフェスタが2着惜敗と勝って本番に勢いをつけたい陣営の思惑通りには行かなかった。

フランス陣営の前日のコメントでは、エルコンドルパサーとディープインパクトのリベンジに燃える日本馬2頭をかなり意識し、新聞では特集を最終ページで取り上げる等、侮れない相手とかなり研究していた。

しかし、、、、。やはり本場の壁にこの前哨戦は阻まれたといっても過言ではない。それにしてもナカヤマフェスタは大健闘の2着。フェスタには「おいおいおい!!そんなところまでお父さんの真似をしなくてもいいんだよ!!」といいたい。

小さな体でG1、G2、G3と、日本の重賞では大抵2着惜敗のシルバーコレクターだった偉大なる父ステイゴールド。途中から、名前をもじってステイ(待つ)ゴールド(金メダル)と揶揄されながらもタフな連戦を続けてもケロッとしていた人気馬。

ナカヤマフェスタ君、君は知っているかな??国内では惜敗を続けた貴方のパパは海外に出ると異常な闘志を燃やし、香港での海外G1ラストランでは、最後の直線、とてもとらえられないような遥か後方から「まるで羽が生えたように飛んだ!!」と名手武豊騎手に言わしめたことを。

そして、もの凄い差し脚で感動のラストランを海外で飾ったことを、、、。いまだにパパ、ステイゴールドのファンは多く、この飛翔は語りぐさになっている。でも貴方の宝塚記念の最後の飛翔はまさにパパを彷彿とさせた快挙。やはり力と根性はパパ譲り。

今回の両馬の惜敗。まだまだ本番がある。これからこれから!!頑張れ〜〜両陣営!!

2010年9月9日木曜日

拝啓 野茂英雄様

実は先週末、あるお客様がカナダの我が家に遊びに見えました。そして色々なスポーツや趣味について話していました。その中で突然、貴方の話題が飛び出しました。

東京の本郷で貴方が新日鉄堺のとき何度かお泊まりくださった旅館を覚えていますか。東大の正門前の、、、、。

アジア大会に出発の時、偶然、私の息子が中学からのカナダ留学に出発する時で、「僕もがんばるからお前も頑張れよ!!」と握手してくださったあの時の息子ももう36歳になりました。未だにその時の貴方の励ましを誇りとし、一緒に撮った写真を大切にしています。

その後の近鉄からメジャー時代の華々しいご活躍はいつもニュースで楽しく読ませていただいていました。

しかし、我が家にとってはそんな華やかなスポットの中の貴方より、すでにメディアでも注目だった貴方が黙々と先輩達の洗濯物をコインランドリーに洗いにいったり、無口ながら爽やかな笑顔で礼儀正しい貴方の姿の方が強烈に印象にのこっています。

本当に我が家一同、どんなときでも静かで謙虚で礼儀正しい、人間「野茂英雄」の大ファンでした。そんな貴方や新日鉄堺のチームの方々と一緒に後楽園に通った若き日々。懐かしいなあ〜〜!!

「鉄の輪が開く?〜〜!!」と大声で応援歌を歌った日々がつい昨日の事のようです。こんな昔の日々が先週末の友人との会話の中で急に懐かしく蘇り、独り言に載せています。

我が家の旅館は1995年に閉館し、今、家族は皆、カナダモントリオールの郊外のブロモントという風光明媚な馬とスポーツの町に移民して暮らしています。

母は2000年にこのカナダから旅立ちました。だから昔の本郷の我が家跡を偶然のぞかれたとしても、もはや我が家はありません。時の流れは早いものですね。あれからもう、24年もの月日がたってしまいました。

貴方もその後、近鉄からメジャーへと日米両国の野球史に燦然と足跡を残され、今は衰退の兆しの見える社会人野球に還元して居られる由。本当に貴方らしいなあ、、、と嬉しくなりました。

貴方の輝かしいご活躍の日々は、息子のその後のチャレンジ精神にも大いに刺激を与えてくださいました。

改めて、本当にありがとうございました。母以外、我が家一同は相変わらず元気で、何時いかなるときでも心秘かに貴方のご活躍を応援しています。

どうぞ、これからも、お体お大事に。貴方の100人に一人の柔らかい筋肉から繰り出すトルネード投球の素晴らしいシュートを野球界の若者に伝えていってくださいね。お元気で!!このブログでの感謝の意が貴方の目に届く事を願いつつ、、、、、。カナダ、ブロモントにて。

2010年9月6日月曜日

どうなるの日本人の雇用問題は、、、?!

昨日、日立が2012年の社員新採用について大胆な決断を発表した。事務系採用者は100%、技術系も半数は英語を含む高い語学力を採用の条件とし、即戦力にならぬ外国適応能力のない人は採用しないという内容。うわあ〜〜厳しいなあ〜〜〜!!

先日日本電産が課長に昇進する条件は仕事以外に英語。(2015年開始予定)部長に昇進するには英語以外に他の外国語能力も必須。(2020年開始予定)というのを読んだときもある意味ついにここまで来たか、、、と感慨深く読んだ。

他社でも楽天、ユニクロ、その他諸々の会社はすでに社内で英語を使う習慣を養成し、外国語強化と社内改革に努めている。

しかし、日立のこの大胆な改革はもう2012年度の新入社員採用時から始めるという。わずか一年半後からだ、、、、。

目的は外国での販売比率を50%以上にするためとか、、、。ならば、すでに該当する会社、間もなく該当する会社など、まだ未発表ながら、そろそろ我が社も、、、と考えている大手日本企業のトップ経営者は多いだろう。

加えて、中国大陸の北京大学、清華大学など、国立の名門校から日本企業が直接日本で社員を採用するとのニュースも飛び込んで来た。ますます語学力のない若者の就職枠は狭められていく。

やはり自社社員を一から養成していたのでは、間に合わないほど、中国大陸の市場発展拡大は速く、悠長な戦略をとっていては世界規模の競合他社に遅れを取るからに違いない。

むしろ、戦後政府に冷たくされ、自社発展を余儀なくされた、ソニーやホンダの方が早くから海外市場を睨み自社社員の英語力重視と海外でのブランドイメージ確立戦略が今となっては大きく時代を先取りしている感じ。

皮肉なことに戦後政府から手厚い保護政策を受けた当時の大手が今からついに「雇ってほしければそれ相応の外国語と海外即戦力となりうる実力をつけてから応募しろ、、」とグローバル化に対応する人材不足を曝け出している。

勿論、先日来、世界でリコール、リコールの嵐に見舞われ、信用失墜の憂き目にあっているトヨタも事業拡大路線をひた走ったはいいけど、社員の教育レベルが追いつかなかった、、、と社長みずからメディアで反省の弁を発表している。

さあ、今、まだ就職戦争まっただ中の皆さん。「私は海外赴任なんて真っ平!!リスクが多いし、言葉は分からないし、、、、」なんて、お軽く言っている時代じゃないよ。

これからの就職試験は、学歴や実績以外にTOEFL,TOEIC、その他なるべく多くの外国語を国家検定試験の成績評価基準で検定された成績表を提出しなければならない時代到来。

そして、実際に仮採用されても現地で仕事させてみて使えない様なら即「さようなら」といわれ又路頭に迷うよ。

まさに企業トップの社員教育革命と採用革命開始。さあ、これを受けて若者とその周りの人々の何が変わるのかな??負けるな日本の若者達よ!!

日立だけとおもっちゃだめ。これから続々同様の採用条件が発表されると思うよ。日本の大手企業からは、、、。グローバル化はほぼすべての日本企業の宿命。頑張れ〜〜〜!!

2010年9月4日土曜日

うわあ〜〜〜凄い!!

又、馬の話題です。今年の凱旋門賞も近づいてきましたね。ヴィクトワールピサ、ナカヤマフェスタ、共に調子が良さそう。もうすぐ前哨戦、ニエル賞、フォア賞に参戦する両馬の姿が見られます。

でも、今年の凱旋門賞にはヴィクトワールピサもナカヤマフェスタもちょっと危ないのでは、、、と正直つい1ヶ月位前まで恐れていた馬が居ました。

その名は、そう!!あの英国のみならず世界超一流G1のひとつ「キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス」で愛ダービー馬、ケープブランコ等を最後の1ハロンであっという間に11馬身もぶっちぎり、ゴールを駆け抜けた「ハービンジャー」。

この2着との差11馬身はなんとキングジョージ有史以来の最大着差。彼はG1こそ、このキングジョージが初挑戦初勝利でしたが、すでにG2、G3は合計4勝の実績馬。特に4歳になってからの活躍がめざましく、今年の凱旋門賞最有力優勝馬候補として注目されていました。

しかし、、、、、。つい先日、8月7日、調教中に骨折。このニュースは瞬く間に世界中のホースマンにメガトン級の衝撃を与えました。いきなり凱旋門賞の最有力優勝候補が消えたのですから、、、。悲喜こもごも。

骨折は重症と発表され、ほどなく引退が表明されました。この馬を育てたあの日本でもおなじみの名調教師マイケルスタウト氏もオーナーもさぞ落胆されたことでしょう。

このニュースを聞いた時、私はすぐ『あ〜〜あ、可哀想に、、、、バーバロの二の舞にならなければ良いけど、、、」と2007年の春、アメリカのファンの願いも空しくこの世を去った悲劇のケンタッキーダービー馬バーバロを思い出し、心を痛めていました。

それがそれが、何と皆さん!!日本に輸入されて種牡馬になることが決定したというのです。凄いニュースですね。社台グループのお見事な早業に拍手喝采!!

何せ彼はIFHAのレーティングでもすでに昨年のシーザスターズの136ポイントにつぐ135ポイントを獲得し目下2位。もし凱旋門賞に出走していたら、多分、圧勝では、、、と評判の名馬。

今年のキングジョージでの歴代最大着差11馬身が彼の誇り高き勲章となり、わずかG1、1勝でもすでに「歴史的な名馬」の称号を貰っている彼が海を渡ってはるばるイギリスから日本に来るなんて、、。

ハービンジャーの血統には父系、母系ともに4代前にカナダの誇る大種牡馬「ノーザンダンサー」の血が入っている。目下カナダ在住の私には、心配が一転、超嬉しいニュースとなり、彼の来日が楽しみ〜〜!!

社台グループの皆さん!!ハービンジャーの骨折箇所にはまだボルトが埋め込まれているとのこと。どうか、大切に可愛がってあげて〜〜!!私がいうのもおかしいけど、、、。でもそうお願いしたい気分の嬉しいニュース。

どんな牝馬と交配させるのかな??仔馬を見るのが待ちどうしい!!

2010年8月23日月曜日

水泳の北島選手に思う

今年の200メートル平泳ぎ世界最高記録で北島康介選手が二つ目の金メダルを日本にもたらした。パンパシフィックに参加している北島康介選手はこのあと、ロスアンジェルスの生活拠点に戻るため、日本選手団とは同行しない。

北京オリンピックの後、一旦は競泳界の第一線から離れ、後進の指導と青少年の水泳育成に携わることを発表。まだ20代の中盤。「惜しいなあ!!」と思った人は大勢いただろう。

「ちょ〜〜気持ちいい!!」などとゴール後雄叫びをあげ、派手なガッツポーズでその鋭い眼光とともに野性味を大いに感じさせた彼も、10代後半から、日本の期待を一身に集め、周りを牽引して行く重責を担い、北京オリンピック後は精神的疲労がずしりと重かったのだろう。

しかし、彼はまだそれでは終わらなかった。いや、終われなかったのだろう。彼の中に培って来た世界第一人者としての高い高いプライドが、「なにくそ!!まだ俺は終わっていない!!」ときっと沸々と闘志となって沸いてきたのではなかろうか。自費で世界選手権に参加した柔道の野村選手と同じように自分で自分に納得していなかったのだろう。まだなにか、、、、、。

今回2冠をとり、やはりまだまだ日本の貴重な宝であり続ける彼に、報道人は殺到し、すぐにロンドンオリンピック参加についての彼の確かなコメントを求めた。その答えは、、、、。

「楽しく水泳を始めてから見えてくるもの。ここから(今から)狙っていくとおもったら(気持ち)もたない。どんな大会でも、楽しみと思える試合にしたい」とのコメント。義務ではなく、楽しく、、、。

これがどれ程重く、難しい精神コントロールであるかは、すでに説明の必要はないだろう。さらりとこの言葉を投げかける彼にますます頼もしさが増した。

アジア大会(11月)の代表入り可能性に対する質問にも、「どういう状態で臨むかはこれから考えるが、何かを狙うようなことはないと思う。ベストのパフォーマンスというよりチームとしての貢献かな」というコメント。

「似ているなあ、イチロー選手や武豊騎手などのような頂点を極めた人々の精神状態に、、、、。」と感じるのは私のみだろうか。この人達は常に、自分のなすべき事を自覚し、他人に強制されるわけではなく、楽しみながら挑戦し、自分自身の楽しみと課題にしている。

まわりのがやがやは勿論、多少は精神状態に影響するだろうが、多分この人達にとっては小さな記録や栄光などが問題なのではないだろう。

きっと自己の肉体と精神と技を極限まで磨いて、理想のパフォーマンスを作り上げる自己との闘いを楽しみながら進めて行く心の余裕と研ぎすまされた境地を見いだしているのだろう。

自己の闘いとチーム(日本)への貢献のため、彼はロスに残り頑張るそうだ。こうした日本の若者が世界を超えて羽ばたく姿を見ていると、「ああ、日本もまだまだ、、、、」と少しホッとする。彼らの卓越した自己規律と勇敢なチャレンジ精神。見習いたいものだなあ〜〜〜!!

2010年8月20日金曜日

ゲーテ格言の続き

民主党の内乱が又、話題を呼んでいます。いつからこの国は選挙の為に四苦八苦する議員を選ぶ国になってしまったのでしょう。国民の為によかれと思うことは断固として決断し、実行するリーダーシップが欠けた、なんだかウロウロオタオタ政治ばかりが続く日本。

国民と政治家の間には不信感ばかりが目立つけど、だからといって、どちらも断固とした意見と決断をせぬいわば場当たり、一抜け政府と国民。誰かやってくれるだろうという他力本願。欧米や世界の人々に誇れる伝統的な大和男児(民族)よ何処?! という感じ。

先回に続き含蓄のあるゲーテの格言でも読んで、少しみんなでかんがえましょうよ。

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ゲーテ格言集 新潮文庫 高橋健二訳より

いかなる政府が最上の政府であるか。われわれ自身を治めることを教える政府がそれだ。--「格言と反省」から。

支配したり服従したりしないで、それでいて何物かであり得る人だけが、ほんとうに幸福であり、偉大なのだ。--「ゲッツ」第一幕から。

有能な人は、常に学ぶ人である。(よき人とは常に初心者であるーー本来の意味)--ローマの風刺家マルティアリスのことばより。

有能なものは、まちがっていても、毎日毎日、家から家へ働きを及ぼす。有能なものが、ほんものであったら、あらゆる時代を越えて働きを及ぼす。--「温順なクセーニエン」第二幕から。

生活をもてあそぶものは、決して正しいものになれない。
自分に命令しないものは、いつになってもしもべにとどまる。--温順なクセーニエン第八幕から。

何人も他のものと等しくあるな。だが、みな最高のものに等しくあれ。どうしたら、それができるか。みなめいめい自己の内部で完成されてあれ。--「四季」ー秋の部から。

いかにして人は自分自身を知ることができるか。観察によってではなく、行為によってである。汝の義務をなさんと努めよ。そうすれば、自分の性能がすぐわかる。--「格言と反省」から。

財貨を失ったのは---いくらか失った事だ!
気を取りなおして、新たなものを得なければならない。
名誉を失ったのは--多く失ったことだ!
名声を獲得しなければならない。そうすれば、人々が考えなおすだろう。

勇気を失ったのは--すべてを失ったことだ!
生まれなかったほうがよかっただろう。--「温順なクセーニエン」第八幕から。

中途半端にやる習慣を脱し、全体の中に、善きものの中に、美しきものの中に、決然と生くることを心せんかな。--「総ざんげ」から。

三千年の歴史から学ぶことを知らぬものは、知ることもなく、やみの中にいよ、その日その日を生きるとも。--西東詩編「不満の書」から。1818年5月より前。

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以上、すべて含蓄のある言葉ばかりですね。これらの格言を読むと、現代人は人間として精神的に進歩しているのでしょうか? むしろ退歩している感ありだと思うのは、私だけでしょうか、、、、。学びましょう。先人の智慧と勇気に、、、、。

2010年8月15日日曜日

もう大丈夫!!おめでとう武豊騎手!!

やりましたね。武豊騎手。札幌でのクイーンSで重賞を久しぶりに制覇し、インタビューでの嬉しそうな様子も堪能しました。

長かったですね。今回の負傷復帰までの道のりは、、、、。勿論すでに8月1日から復帰し、初勝利もしていますが、やはり、アプリコットフィズでの重賞制覇こそが、本格的な復帰を印象づけ、安心しました。心から「ようこそターフに!!お帰りなさい!!そしておめでとう!!」といえる気分です。

どういうわけかこの人のいない日本のターフには少し、いやかなり華が欠けます。それはきっと日本の一流騎手や外国人騎手にも同様の感ありでしょう。

孤高の一人旅で勝利数を加算して行く彼ですが、素晴らしいのは、常に驕らず淡々と我が道を行くその自己研鑽の姿。やはり、心惹かれる色々の分野の一流選手には、自己との闘いに静かに闘志を燃やす素晴らしい魅力がありますね。

ともあれ、もうすぐヴィクトワールピサが出国しフランスに向かいます。例年どおり凱旋門賞には世界の一流ホースマンが照準をあわせ、並々ならぬプライドをかけて一流馬をベストコンディションで送り込んでくるでしょう。

特に迎え撃つフランスの陣営や欧州の陣営は、一度も日本調教馬にタイトルを渡したことのない欧州の最高峰、凱旋門賞という最後の砦を守るべく、万全の構えで今年も臨んでくるでしょう。

3歳馬が圧倒的に有利(斤量)と言われるこのレース。小柄なディープインパクトが斤量の軽い3歳で出走していたら、、、、、ともう引退して最初の産駒がデヴューしている今でも残念に思うあの後味の悪いレースの結末を思い出すにつけ、今年のヴィクトワールピサと武豊がどう闘ってくれるのだろうか、、、というワクワクする思いはつきない。

ディープの主戦騎手時代を思い起こす度に恐らく唯一のやり残した仕事だと思っているであろう凱旋門賞でのディープの敗戦。武豊騎手のリベンジに燃える静な闘志が伝わって来る思いがする今日の札幌での騎乗姿だった。

今年は4歳で斤量的には厳しいが、あのナカヤマフェスタ陣営もすでに準備万端整えて出かけている。この馬にも別な意味で思い入れが深い。ぜひベストコンディションで力を尽くしてほしいと願っている。

武豊騎手も今月末にはフランスに向け出国するそうだ。今日の積極果敢なアプリコットフィズの騎乗ぶりを観て、「もう大丈夫!!凱旋門賞騎乗に憂いなし!!」と感じたのはきっと私だけではないだろう。

ともあれ、暑さ厳しき折、体に気をつけて、益々頑張ってくださいね。ファンは貴方の今日の勇姿に取りあえずホッとしているのですから、、、、。無事フランス、ロンシャンのターフに現れるヴィクトワールピサと貴方の姿を心から待ちこがれています。

老学生の夏

大変でした。16日間ストレートの講義でしたが3日目頃へたりそうになった程、久しぶりの学生生活は体にきつかったです。勿論、日本の蒸し暑い猛暑。又朝の5時起き、夕方7時頃までのフルタイム。午前4時間、午後4時間びっしりの講義。ちょっと老兵にはきついスケジュール。

昨日は最後の試験で、結論としてはなんとか完走したのですが、その前の日はバテそうで、久しぶりに肉をたっぷり食べました。

しかし、何だか充実感で胸は満たされています。英米散文研究、フランス/ドイツの寓話童話研究、東欧の社会学民族学を含む歴史と文学研究、そして最後はドイツ文学研究。

本当に満載の内容で毎日参考文献以外のプリントが数十ページ。ついて行くのに必死でしたが、やはり思い切ってサマーコースをとってよかったと心から思っています。

何しろ、知力の衰えは致し方ないとしても、体力には多少自信がつきました。毎日12時間以上のハードスケジュールをこなせたのですから、、、、、。来年も頑張るぞ!!

ドイツ文学研究の中心は勿論近代文学の代表作家「ゲーテ」。改めて二百数十年も前に近代の世界の人々の生活に強く警鐘を鳴らしている彼の天才としての凄さに触れ、感動しました。やはり、真の古典ロマンと言われる作家の作品には斬新性、普遍のモダニズムと深い感動がありますね。

皆さん勿論よくご存知でしょうが、改めて私の心惹かれた格言などをご紹介してみたいと思います。現代の我々にも味わい深い名言ばかりですから、、、、、。


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ゲーテ格言集:新潮文庫 高橋健二訳 より:

「人間の生活やその一生の運命をきめるものは、一瞬間のほかありません。長い相談をしたところで、決定となれば、瞬間にきめられることです。分別のある人だけが正しい道をとらえるのです。選択にあたって、あれやこれや思い惑い、気持ちを混乱させるのは、危険をますばかりです。」--ヘルマンとドロテーア、第五の歌から。

「人間の最大の値打は、人間が下界の事情にできるだけ左右されず、できるだけこれを左右するところにある、、、、、、、、」--ヴィルヘルムマイスターの修行時代から。

「鳥獣はその器官によって教えられる。人間は器官を訓練し、支配する。」--格言と反省から。

「外国語を知らないものは、自分の国語についても何も知らない」--格言と反省から。

「一つ所に執着するな。元気よく思いきって、元気よく出でよ!
頭と腕に快活な力があれば、どこに行ってもうちにいるようなもの。
太陽を楽しめば、どんな心配もなくなる。
この世の中で気ばらしするように、世界はこんなに広い。」
--旅の歌から。ヴィルヘルムマイスターの遍歴時代第三巻第一章から。

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では今日はこの辺で。残暑厳しきおり、お体お大切に!!



2010年7月11日日曜日

ブランド品とは?

皆さんにとって有名ブランド品と言えば何? 日本に最初に入った欧州のブランド品はグッチだそうだが、変遷はあれど、発祥の地別に言えば;

フランス:エルメス、カルティエ、ルイヴィトン、シャネル他多数
イタリア:グッチ、プラダ、ブルガリ、ロベルタ他多数
イギリス:ダンヒル、バーバリー、ハーディエーミス他多数
ドイツ :アイグナー、モンブラン他多数
スイス :バリー、他時計ブランド多数。

とまあ、古い所ではこんなもんかな、、、。お好きなブランドが出てこなかったらごめんなさい。比較的新しい、ディオール(仏)、サンローラン(仏)、ジバンシー(仏)ヴァレンチノ(伊)、アルマーニ(伊)、、、などなどと語り出せばきりがないから。

まあ、この中で比較的古い欧州のブランドメーカーが元は馬具商で代表的なところはエルメス、ダンヒル、アイグナーなどなど。自動車の発展とともに馬具の売れ行きが落ち込んで、洋服、ジュエリー、香水、時計、バッグ、靴などのファッションアイテム主体に変化したのはご存知でしょう。

でも今日はそんなファッションを語るのが目的ではない。とんでもない記事を目にしたからだ、、、、、。

皆さんは「プラダを着た悪魔」という映画、ご覧になりましたか?あの演技派女優、メリルストリープ主演の、、、、。

ともかく、映画のタイトルになるほどプラダは世界でも日本でも大流行のブランドですよね?、、。おっ高い、、、。

このプラダが危機??、、、かどうか分からないけどともかく、中国のアパレル企業に買収されるらしい、、、というニュースを読んで、ハタ!!と考えた。ブランドの意味は何だろうって、、、、。

まあ、プラダはかなり前から財政危機で、すでにこの中国のアパレル企業は13%の大株主だったそうだから、すでにかなりプラダ製品作成に影響力はあったろう。

でも本格的に買収される、、、というのはかなり購買意欲の点で、ブランド大好き日本人には影響するんじゃないのかな???

もともと、上記の古いメーカーは少数手作りの堅実な方法から段々離れ、アジア人のブランド好きが続く間に大金儲けを、、、、と大量生産を計り工賃の安い色々な国々に委託生産を始めたからさあ大変!!

モデルチェンジをしてもしてもすぐさま偽物がわんさか出て来て、ブランド品を本物か偽物か鑑定する専門家がプロの特殊鑑定士となり、成田空港にも堂々と偽物ご用心のショーウインドーが出てから久しい。

それでも訳の分からぬ若者の間には、売春やたかりをしてもブランド品がほしい、、、という信じられぬ現象が表れて、日本の価値観教育もここに至るとただ「あ〜あ」と天を仰ぐのみ。

欧州の皮職人が丈夫で長持ちする馬具を少数手創り、生まれた本物のブランド製品にはその職人技と誇りが輝いており、その技に王侯貴族が高いお金を払い、長く愛用するのはわかるとしても、今や本物と偽物が殆ど区別できぬ程、氾濫しているブランド品まがいの委託製品。

まあ、良いものは良いのは分かるけど、、、まだまだ経済力のなさそうな若い人々がおっ高そうなブランド品をもっていると、馬鹿親からの贈り物?、、、それとも何かおかしな事をして?、、、又は、ボーナス全部パー?、、、それともやっぱり偽物か?、、、と勘ぐりたくなる。

中国企業に買収され、オーナーが中国人で中国で生産される将来のプラダなるものの価値はどう算定するの? 皆さん!!値引きせずに高いまま買う??

今までは欧州の名ブランド品だったから欲しかったんでしょ??どうなるのかな、、、この先プラダは、、、、。

まあ、他のブランド品メーカーもこの不景気で高級品が伸び悩み、経営が青息吐息とか、、、。そのうちブランドメーカーがこぞってネットオークションで自社そのもののセールスにとりかかるかもね。すでにもう、そんなことをしている会社もあるとかないとか、、、。そうなったら本当にブランド品って何??誰か教えて!!

2010年7月4日日曜日

オグリキャップよ安らかに!!

素晴らしいアイドルホースが25年の生涯を終え昨日逝ってしまった。その名はオグリキャップ!!葦毛から年齢を経て真っ白に変わり、その綺麗で元気な姿を一昨年東京競馬場のパドックに見せてくれたばかりなのに、、、。

パドック周回中には立ち上がり、まだまだ元気一杯の壮年オグリを感じさせてくれた。だからまだまだお別れは先のことと思っていただけにそのショックは大きい。

彼の素晴らしい戦績と記録は多くのスポーツ紙が伝えているので繰り返さないが、最近私は改めて彼について本で読んだばかり。知れば知る程素晴らしい馬で本当にその死は信じたくない悲しい悲しいニュース。

笠松から中央に移籍してからの重賞6連勝。中央のエリート馬をアッと言わせたその姿がアンチエリートの庶民感覚にマッチして、たちまちの内にアイドルホースとなったオグリキャップ。そのフィバーぶりはディープインパクトと同じく社会現象を巻き起こし日本中にその名を知られた。

引退後種牡馬として大した成績を残していないのにすべてのホースマンに強烈な印象を残し、未だにその名をファンの胸に深く刻んでいる真のアイドルホースだ。

常に常に全力疾走。ゴールが近づくと自ら抜け出して一生懸命ゴール板を目指すその姿は健気で健気で見る人すべての胸を打ち、そのひたむきな姿に多くの人が勇気を貰った。

レース登録の無かった3冠レースに出られぬオグリにファンは益々同情し、熱狂のボルテージは更に熱く盛り上がり、出走したすべてのレースをファンの強烈な思い出の中に残した。

中山競馬場に一体これからどんな馬が17万7779人もの観客を集められるのだろうか。東京競馬場ならいざ知らず、あの中山競馬場の舞台なのだから、、、。

オグリキャップの引退レース有馬記念ラストランのこの観客動員数記録はあの偉大なディープインパクトですら破れなかったもの凄い記録だ。

引退後20年を過ぎた今でも中山競馬場での観客動員数最多記録は永久に不滅の金字塔として日本競馬史に燦然と輝いている。いかにオグリキャップが多くの人々に愛されていたかを物語るもの凄い数字だ。

バブルガムフェロー、タケミカヅチ、アントニオバローズとこのところ耳慣れた名馬が相次いで世を去り、残念で仕方が無かったが、今日のこのオグリキャップの死は更に信じたくない大きなショックで胸が痛く、涙が溢れて仕方がない。

手の施し様が無い程の右後ろ脚の骨折で安楽死とのことだが、この心の痛みは私のみならず多くのファンの共通した思いだろう。

オグリキャップ!!数々の激走お疲れさま。ファンに大きな夢と感動をありがとう!!1990年12月23日若き武豊騎手を背に颯爽と奇跡の優勝でゴールを駆け抜けたあの有馬記念ラストランの勇姿を偲びつつ、安らかに、、、、と心から冥福を祈る。

2010年7月3日土曜日

すみれの花チーム結成に拍手!!

ナカヤマフェスタの凱旋門賞挑戦が正式に発表された。二ノ宮調教師の発表によると惜しくも半馬身差で世界一を逃したチームエルコンドルパサーがリベンジの夢をのせ復活。勿論鞍上はその時の蛯名正義騎手とか。フランスの滞在厩舎もエルコンドルパサーの時と同じ。

宝塚記念を驚きの強さで制し、牡馬と関東馬の面子をしっかり守ったばかりでなく、ナカヤマフェスタはファンに素晴らしい未来の夢も運んできてくれた。

和泉オーナーは宝塚記念のレース終了後すぐ凱旋門賞挑戦を発表していたが、その陰には昨年亡くなったお嬢さんとともに描いた親子の夢があったそうですね。

お嬢さんの持ち馬だったナカヤマフェスタ。お嬢さんがご存命の内にはG1のプレゼントを見せて上げることは出来なかったけど、愛馬が堂々と宝塚記念G1に勝ち世界最高峰の凱旋門賞でフランスのロンシャンの舞台に立つことを知って、天国で大喜びしておられることでしょう。

お嬢さんが大好きだった宝塚の名前が付いたレースで、お祭りが大好きだったからフェスタという名前を冠名のナカヤマの下につけたというこの亡きお嬢さんの愛馬は正に上半期の競馬の祭典「宝塚記念グランプリ」を飾るに相応しい運命の馬。天国のお嬢さんが最後の直線で鞭を入れたのでしょう。

一番人気のヴェナビスタファンには残念だったけど、この逸話を聞いては胸が一杯。そして、更に夢の舞台、凱旋門賞に挑むとあってはこの喜びを是非ブログでお伝えしたい。

本当にお嬢さんの夢を叶える素晴らしい和泉オーナーとチームエルコンの「すみれの花チーム」結成に心から拍手!!

前のブログでも述べた通り、日本調教馬の世界挑戦への鞍上は日本人騎手で挑んでこそ日本サラブレッドの栄誉。武豊騎手の凱旋門賞参戦に続く蛯名正義騎手の参戦にも正にチームジャパンの代表として、夢が一杯。

お嬢さんの大好きな宝塚にちなんだのでしょう。このチームエルコンは「すみれの花チーム」と呼ばれるそうですね。応援歌は「すみれの花咲く頃」ですか?

今年の秋のロンシャンの舞台はヴィクトワールピサのチーム角居と武豊騎手。そしてナカヤマフェスタのチーム二ノ宮と蛯名正義騎手の豪華ダブルキャスト。日本からの応援団も益々増えることでしょう。

和泉オーナーの亡きお嬢さんとエルコンドルパサーの為にもロンシャンの芝で走れ!飛べ!そして頑張れ〜〜!!ナカヤマフェスタ、夢をありがとう!!

2010年7月1日木曜日

オシム氏の苦言

4年に一度のサッカーの祭典ワールドカップの決勝リーグがまさにたけなわ。侍ブルーの日本代表チームは大いに健闘し、決勝リーグに駒を進めたが、昨日、惜しくもパラグアイ戦でPK戦による敗戦となってしまった。

実は私はサッカーにはあまり詳しくないが、日本代表チームの頑張りが今回、日本国民を大いに勇気づけ、明るくし、4年後に向けて「やれるぞ日本!!」という大いなる可能性を残してくれたことは本当に嬉しく思う。岡田監督とすべての参加選手に拍手を送りたい。

この感想はすべての日本人の共通した思いらしく、ネットのオンラインニュースのスポーツ欄はほぼ同じ感動と希望に溢れた言葉ばかりだった。

しかしその中で日本選手を大いに讃えつつも、一言最後に苦言を呈したイヴィチャオシム氏のコメントがとても深く印象に残った。

そのコメントとはパラグアイ戦を闘い終えた日本選手団の健闘ぶりを大いに讃えた後の「日本選手は大いに健闘した。しかし、日本選手に少し足りなかったものは、武士の時代の侍や第二次世界大戦における神風特攻隊のように、真に勇敢に闘う心の強さだった」というコメント。

彼はかつて日本サッカー界を指導する優秀な監督としてJリーグにも在籍し、2006年のワールドカップ日本代表監督として指導中に脳梗塞で倒れ帰国。それからも常に日本サッカー界に温かい応援をしてくれている親日派だ。

だからこそ、本当に何度か得点チャンスがありながらPK戦までもつれ込み、最後は惜しくも破れた日本チームに心から残念でたまらず、本音が出たのであろう。

オシム氏は学生時代、東欧の名門サラエヴォ大学で数学、物理、哲学を学んだインテリ監督。在学中は数学が得意だったそうだが、サッカーでも早くから非凡な才能を発揮し、母国ユーゴスラビアの代表選手として東京オリンピックにも参加したそうだ。

その後世界各国でサッカー指導をしてきた多くの経験と哲学的思想、数学的分析力で独特の訓練指導法を発案し実行してきた人。日本在籍中の選手の観察力はベンチをあたためている出場できない選手の行動にも注がれ、異例の抜擢や選手交代はその鋭い選手の闘う心の洞察力が基礎となっていたと言われている。

自国も戦乱に巻き込まれた辛い体験を持つオシム監督の実体験や鋭い精神力の観察は正に現代日本が唯一過去から学び切れていない歴史の重さを鋭く突いているのだろう。

武士道を基盤とした侍教育、神風特攻隊の国や家族を命がけで守る勇敢な戦士の精神力を厳しく鍛えたのは父親のみでなく、母親たる日本女性の素晴らしい頑張りであった。

自分自身の精神をも厳しく鍛え、侍として立派な男児に育て上げるには、母たる女性の心の強さもあったればこそ。今の日本の苛めや精神的な混乱、闘う時の精神力の弱さをみるにつけ、忸怩たる思いがする。

日本の文部科学省始め政府関係者は単なるスポーツの問題と捉えず、オシム氏のこの素晴らしい苦言をぜひとも日本の現代教育の盲点として捉え、精神力の強い健全な心の子供を育てる教育プロジェクトを直ちに作成してほしい。

国技たる相撲の世界の混乱。陰湿な苛めや自殺など、どこか狂っているとしか思えない現代日本の抱える不健全な歪みはすべて男女ともにこの心の弱さを克服する精神鍛錬の激減に端を発しているとしか思えない。

心身共に自信が持てる強靭な精神力と肉体を持つ子供を育てることがまず、サッカー侍ブルーが一日も早く世界制覇を達成する早道。技術的にはもう、大いに世界レベルの日本であることを証明してくれた今年のサッカーワールドカップ日本代表の頑張り。

貴重な苦言で現代日本の若者に喝を入れてくれたオシム氏の苦言をすべての日本国民、特に文部科学省の皆さんには見過してほしくない。

苛めや不健全な環境で自己の進むべき道を見失い、日本の宝である子供が引きこもりになり、その才能を開花させ得ないまま自信を喪失して行くのを私はもう見ていられない。

何とかしてください、日本の教育界を牽引して行く文部科学省の皆さん!!そして日本国民の皆さんもこのオシム氏の苦言を真剣に考えなくちゃ。自分たちの未来の幸せの為に、、、、、。

2010年6月27日日曜日

嬉しいニュース

今日はJRA上半期の総決算、宝塚記念グランプリの幕がいよいよ切って落とされる日で、実はその結果を待ってブログを更新する予定だった。

ヴェナビスタ、ドリームジャーニー、フォゲッタブル、ロジユニヴァース、ジャガーメール、イコピコ、、、、、、素晴らしいメンバーが揃うさすがグランプリG1。

しかし、あと数時間後に開かれるこのレースの結果を待っていられない程嬉しいニュースが飛び込んで来たのでとりあえず今、ブログを更新。

それは角居調教師から正式に発表されたヴィクトワールピサの10月3日、凱旋門賞挑戦決定のニュースだ。そして、手綱をとるのは勿論、主戦騎手武豊。日本の誇るMr. Yutaka Takeだ。

すでに彼の喜びのコメントも発表されているのだから、当然リハビリの結果は良好で、近日中に復帰できる見通しなのだろう。あとはヴィクトワールピサのフランスへの輸送と順調な調教の問題だけだ。無事参戦の運びとなることを願っている。

かねてよりひとつJRAというより日本のホースマンに希望があった。それは日本馬で主要国のG1挑戦を目指す時には、ぜひとも鞍上は日本人騎手であってほしいという希望だ。技術がどうの、適応がどうの、、、という問題ではない。

外国人騎手で勝っても、喜びが少し???となるからだ。多分私だけでなく、多くのファンの声だろう。むしろ日本で日本馬に外国人騎手が乗る方が抵抗が少ない。

外国で超一流レースに外国人騎手騎乗で勝った場合、一体、馬が勝ったのか、騎手が勝ったのか、、、名誉はどちらの国のものなのだ、、、、という疑問が深く根ざすからだ。

人馬共に日本の代表であれば、、、とかねがね思っていた。確かに外国のレースを観ると、日本ならとっくの昔に斜行、走行妨害ととられるような荒い騎乗ぶりも観られる。

しかし、日本人騎手が当たり前のごとく、凱旋門賞に毎年顔を出し、アメリカ、イギリス、ドバイなどの主要なG1レースの常連とならない限り、いくら賞金を高く設定しても、日本はあくまでも中途半端な競馬先進国のイメージとなることだろう。

その意味でエスポワールシティーの佐藤騎手がすでに今年の秋のアメリカのブリーダーズカップ挑戦への布石として、レース場となるアメリカダービーの本拠地、チャーチルダウンズ競馬場で今夏遠征騎乗をするというのも、本当に頼もしいニュースだ。

世界の主要レースに日の丸を背負って挑戦するには、日本の調教馬には日本人騎手が騎乗することが当たり前とならない限り、長い目でみて、JRAの発展が遅くなるだろう。

挑戦馬の生産牧場、オーナー、厩舎スタッフ、すべてが日本を代表して出かけるチームの場合、勿論鞍上は日本人騎手で当たり前の時代はもうすぐそこにあり、だからこそファンはもっと燃え、もっと応援したくなり、騎手も更に技と腕を磨くことであろう。

野球のWBC、サッカーのワールドカップと益々スポーツがこの不景気な日本の暗い世相を明るくしてくれている。ようやく競馬も賞金の高い日本を離れ、安くても本場への挑戦を目指す勇敢なオーナーと調教師が増えて来た。

国別に代表者が競うことこそその国のそのスポーツのレベルアップに繋げる早道。競馬を単なる賭け事ではなく、スポーツとして捉え、楽しむファンを多く開拓してこそ、衰退の兆しが見えるJRAや馬産界も栄える。

そしてファン層の意識も国際的になりチャーチルダウンズ競馬場のオークスやアスコット、ロンシャン競馬場などの素晴らしいファッションが日本の競馬場を彩り、定着して初めて、母から子へそしてそのまた子孫へと素晴らしい芸術品としてのサラブレッドの魅力が語り継がれることだろう。

勝ちたい、賞金をとりたいからとりあえず外国の慣れている騎手に任せるという風潮は、フランスの凱旋門賞やアメリカのブリーダーズカップ、英国のキングジョージ&クイーンエリザベスS、ドバイのワールドカップなど、超一流と言われる外国のレースになればなるほど避けてほしいというのが偽らざる私の希望。超一流レースには日本人騎手で勝って初めて完全制覇。

ファンあってのJRA。是非前向きに習慣化してほしいと思う。又騎手も益々自己投資をし、世界で技を磨いて「来る日」に備えてほしい。昨年の名手横山典弘騎手のようにWSJSなどで日本人騎手があっさり優勝する時代なんだから、、、、。

やはり人馬共にすべて日本チームで栄光を掴む。それでこそ真の勝利。それが当たり前となって初めて、日本のサラブレッドとして世界に認めさせることができると思う。その意識が一日も早く関係ホースマンの常識となることを願って止まない。

ディープインパクトの初年度産駒も昨日初勝利を飾った。これから益々、日本産調教馬の海を渡り、ビッグレースに挑戦するチャンスが多くなることだろう。世界のビッグレースには日本調教馬が当たり前のごとく出走、、、、という日ももうすぐそこだ。

今回の角居厩舎のヴィクトワールピサ凱旋門賞挑戦に鞍上は武豊騎手が決定というニュースは本当に嬉しいニュースだった。

凱旋門賞の日、フランスのロンシャン競馬場が多数の日本人で埋められ、又日本の国旗に飾られる日も近い。エルコンドルパサー、ディープインパクト、メイショウサムソンのリベンジの夢よもう一度!!ワクワク、、、、。チーム角居の挑戦と武豊騎手の頑張りに期待!!

2010年6月9日水曜日

おめでとうウオッカ!!

春から初夏にかけての東京G15連戦も先週の安田記念で幕を閉じた。新たな覇者は壮年パワー炸裂の6歳馬、ショウワモダンであった。後藤騎手の男泣きとともにクローズアップされた遅咲きのヒーロー、ショウワモダンはG1初挑戦で初勝利。可愛い目をした牡馬だった。

父エアジハードも祖父サクラユタカオーもかつては唸りをあげて突っ走る高速マイル王。当然といえば当然の血統が、突然6歳で覚醒し、確実に存在をアピールし始めたアジアマイルチャンピョンシップ最終戦、安田記念でのショウワモダン。

昨年のカンパニーの後をつぐ遅咲きのマイル王、ショウワモダンの今後が楽しみになってきた。

もうすぐあの、屈腱炎から奇跡の復活を果たし、その後の骨折から一年以上姿を見せなかった「砂のディープインパクト」カネヒキリも帝王賞で復帰する。カジノドライヴの復帰とともに待ちわびていた一頭の復帰戦。横山典弘騎手のエスコート、楽しみだなあ、、。

そのかわり、私の気がかりだった「精神面の脆い馬」リーチザクラウンが入れ替わるように骨折でしばらくターフを去る。大事にならず、早く復帰してほしいもの、、、。

この馬もある面ウオッカと似ていて(ウオッカの精神面は多分リーチより数倍強いと思うが、、、)強い時とだめな時がはっきりしており、なんだかハラハラさせられる一頭。

でも、リーチザクラウンの綺麗で雄大な馬体から見せる素質と、はまった時の強さはうっとりとする見事な牡馬であり、それは衆目の一致するところだろう。

人気となるのも、精神面が強くなりさえすれば、一体何処まで強い馬なのか計り知れない能力の片鱗がキラキラ光っている魅力的な馬だからに他ならない。早く骨折を克服し、ターフに戻ってほしい一頭だ。ダノンシャンティとともに、、、、。

さて、今年の春の東京G15連戦は本当にどのレースも甲乙つけがたい程、内容の濃い、近年稀にみる好勝負ばかり。

NHKマイルカップのダノンシャンティの日本レコードを塗り替える素晴らしい勝利。ポストウオッカを目指す名牝ブエナビスタの強さが際立ったヴィクトリアマイル。

牝馬クラシック最高峰オークスでのアパパネ、サンテミリオンのどちらもあい譲らぬ史上初の同着戴冠。そして、日本一の3歳馬を決める栄光のダービーでのエイシンフラッシュの見事な勝利。

その他話題を提供したヴィクトワールピサ、ペルーサ、トウザグローリー、ルーラーシップなどなど、今後に大いに期待できる史上最強の3歳牝馬牡馬と素晴らしい古馬が大いに心をワクワクさせてくれた5週間だった。

さて、安田記念といえば昨年はウオッカがディープスカイとの熾烈な戦いを制し、2連覇を飾った思い出のレース。まだ最後の数歩で勝利したあの素晴らしい強さは私の脳裏に鮮烈な記憶として残っている。

そんな彼女もアイルランドに渡り、母となるべく交配したが、最初の2回では残念ながら受胎が確認できず、密かに心配していた。最強牝馬かならずしも最高の繁殖牝馬ではないことは、これまでの悲しい歴史が証明している。

しかし、しかしである。3回目の交配で待望の受胎のニュースが飛び込んで来た。順調にいけば来年の5月頃には、めでたくママになり、目下世界最高種牡馬と期待されているシーザスターズの産駒をこの世に送り出すというのだ。

日英ダービー馬同士の交配で産駒となるこの2世には、生まれる前から注目の視線が注がれることだろう。幸い、ウオッカはすでにアイルランドの新しい環境にもなれ、落ち着いているとか。ぜひ体に気をつけて無事に出産し、私達に夢の続きをみせてほしい。

ともあれ、おめでとうウオッカ!!受胎確認だけで、これほど多くのスポーツ紙に騒がれる貴女はやはり名女優。2度の失敗でまわりをハラハラドキドキさせて、今年最後のチャンスで待ちかねたビッグニュースをわれわれにプレゼントしてくれるなんて、、、、、。

可愛い子馬の写真、今から待ち遠しいなあ〜〜!!元気でね!!

2010年5月31日月曜日

伏兵見参!!

話題沸騰のダービーが終わった。7611頭の頂点に立ったのは、ヴィクトワールピサでもペルーサでもなく、伏兵(実力は勿論兼ね備えているが、、、)、エイシンフラッシュだった。

馬場の真ん中から最後一ハロンを切ってデッドヒートを演じたのは、このエイシンフラッシュと2歳王者ローズキングダム。

この戦いで、多くのホースマンが改めてダービーを勝利する事の難しさと怖さと運命を強く感じたに違いない。

この日出走したサラブレッド達は、このたった一日の2分半ほどの為に、生まれ落ちてからこのレースまで、いったいどれだけの人の手を経て大事に育てられて来たことだろう。

先週だけでもローズキングダムの軽い足元の不安発症、そしてその必死の手当による克服。ダノンシャンティの最終日を前にして、骨折による無念の出走取り消しという激震のニュース。出走までの関係ホースマンの心配と緊張は大変なものだっただろう。

それほど、万全の体調でこの夢舞台に立たせることは難しい。人馬共に体調管理が大変なのだ。意外な落とし穴もあった。ローズキングダムの小牧太主戦騎手の騎乗停止処分やリハビリの遅れによる武豊騎手の無念のヴィクトワールピサ騎乗回避などなど、、、、。

そして、輸送、天気、馬場コンディションなど運も又、この勝負を大きく左右した。輸送に関しては、ヴィクトワールピサが馬運車から降りてくる様子を「ぴりぴり降車」と伝えた記事を読み、イライラして「入れ込みがあるのでは、、、」と密かに心配していた。

この心配は残念ながら当たってしまい、ヴィクトワールピサはこの大事な局面で、少し落ち着きを欠き行きたがり、3コーナーあたりでは少しかかり気味だったとか。このほんのわずかな体力ロスも最後の末脚に微妙に影響したようだ。

実力紙一重の超一流馬同士の戦いでは、こんな、ちょっとした心理面のハンデが致命傷になることもある。ゲートで出遅れたペルーサの残念なスタートのように、、、。

ダノンシャンティが抜けた後、2強対決として、ヴィクトワールピサとペルーサの初対決にばかり話題が集まり、人気を二分した両馬の陣営。平常心を貫く闘将、藤沢和調教師と角居調教師ではあったが、馬は敏感だから、やはり周りから何か目に見えないストレスを感じ、気負っていたのかもしれない。

エイシンフラッシュの藤原厩舎は調教師自身が乗馬のプロで、厩舎スタッフの多くも又、乗馬のプロ集団ときく。(大学高校などの馬術クラブ出身者)

綺麗なフォームで長距離ぶれずにまっすぐ馬を走らせながら調教し、ときには藤原調教師自身が乗りながら調教。その独特のアカデミックな調教法は多くのホースマンに注目されていると聞いている。

そんな軍団で鍛えられたエイシンフラッシュ。そしてその軍団から最後にバトンを受け取ったアンカーが、史上初の地方、JRA両方のリーディングジョッキーに輝き、昨年は武豊騎手の8連覇を阻止してJRA総合リーディングジョッキーの座についた名手内田博幸騎手。

その彼の豪腕に答え、上がり3ハロン32秒7の豪脚を繰り出しゴールを駆け抜けたんだから、エイシンフラッシュのダービー制覇も考えてみれば「なるほど、、、、」と納得できる当たり前の最高の結果。

内田騎手、藤原厩舎の皆さん、そしてオーナー、ダービー初制覇おめでとう御座います!!

又生産牧場は社台ファームでしたね。吉田照哉代表のこの馬の血統に惚れ込んだ秘話も読みました。

これまでエイシンフラッシュに携わって来たすべての関係ホースマンのみなさんはきっと数々の思い出がずしりと重く、この栄光の勝利にしばし酔いしれることでしょう。

しかし、前にもブログで述べた通り、このダービーに出走を許された今年の18頭(ダノンシャンティも含め)はすでに7611頭の中から選ばれに選ばれたよりすぐりの優駿。

そしてとてもハイレベルなサラブレッドが揃った強い強い今年の3歳世代。ここに出走できたすべての名馬に、改めて心から拍手と賞賛を贈りたい気分の今年のダービー。

目前で無念のリタイアとなったダノンシャンティの安藤勝巳騎手。そして、惜しくも乗れなかったヴィクトワールピサの武豊騎手とローズキングダムの小牧太騎手。

ゲートで後手を踏み、実力発揮とはならなかったペルーサの横山典弘騎手。その他、今年のダービー出走馬の手綱をとったすべての騎手や陣営の皆さんには、きっと将来を見据え、新たな決意に燃えていることでしょう。

ともあれ、目下のところ、3歳の幼い馬が必死に走り抜けた東京の2400メートルのタフなコースで故障なし。(まだわからないけど、、ないことを切に希望)。

このところ、予後不良、骨折脱落の可哀想なニュースが多かった中、ここで、名将藤沢和雄調教師のモットー、「一勝より一生」という私の大好きな言葉をおおくりし、各馬の陣営には又のリベンジをお願いしたい。

何しろハイレベルな期待馬ばかりが集結した史上最強と言われたダービーだったんだから、、、。見事走り終えた愛馬を心から褒めてあげてくださいね。

お疲れさまでした。関係ホースマンの皆様。さあ新しい一年のスタートですね。いよいよ近代競馬の結晶、ディープインパクト産駒のデヴューも間近。又新しい若駒が出陣の時。来年に向け皆さん益々お元気で頑張ってください。

2010年5月24日月曜日

やっぱり今年も牝馬の年??

5月30日のダービーを前に牝馬のクラシック最高峰、オークスが昨日終わった。すでに大興奮の結果は皆様十分ご存知だろう。

何と何と、JRAG1史上初の同着優勝で関東馬2頭が栄冠の喜びを分かちあった。でも私の記録や記憶に残るのはこの史上初の同着のみではない。

以前からお伝えしている通り、優勝馬の一頭アパパネは、あのディープインパクトのオーナー、金子真人氏の所有馬。このオークス制覇で、金子オーナーは牝馬牡馬クラシックのすべてのレースを完全制覇。

こんな幸運な個人オーナーが他に居るのだろうか。2006年12月の有馬記念ラストランの後、ディープインパクトの引退式にのぞんだ金子オーナーは、「せめてあと一年ディープを走らせて!!もう一度、武豊騎手で凱旋門賞に挑戦して!!」という大方のファンの声なき声を十分理解していたのだろう。

「ディープインパクトが引退して、実は一番寂しい思いをしているのは私です!!」と声を詰まらせ涙ぐんだ。

あれから4年。自身の持ち馬で、ディープと甲乙つけがたい名馬、キングカメハメハがターフに送り出した素晴らしい娘アパパネで、見事、オークスを制覇し、自身の持ち馬による牡馬牝馬クラシック完全制覇という偉業を成し遂げた。

キングカメハメハとディープインパクトは共にダービーレコード、2分23秒3という素晴らしい記録を保持している。そしてアパパネもレースレコードを塗り替え続ける高速牝馬。

一頭のダービー馬のオーナーになるだけでも凄いのに、2頭。それも歴史に残るダービーレコード馬キングカメハメハと21年ぶりの無敗の3冠馬ディープインパクトをターフに送り込むという離れ業を達成した超幸運なオーナー。

そして牝馬クラシックも昨日のオークス制覇で2冠制覇。アパパネも本当に凄〜〜い!!昨年のブエナビスタ同様、2歳女王からG1を連勝中。やっぱり今年も牝馬から目が離せない。

さて、アパパネと同着でオークスの栄冠を獲得したもう一頭のヒロイン、サンテミリオンも話題にはことかかない牝馬だ。なにせ、父が2004年の年度代表馬ゼンノロブロイ。

しかし、彼は大器晩成というか、残念ながら充実期を迎えたのは4歳以後。ダービーでは、惜しくも2着に終り、3歳クラシックは無冠。しかし、その悔しさは昨日、娘のサンテミリオンが堂々と晴らしてくれた。彼女はゼンノロブロイにそっくりな牝馬だそうだ。

今年初めて3歳クラシック戦線に産駒を送り出したゼンノロブロイの種牡馬としての素晴らしさは、このオークスに産駒を6頭も送り出し、来週のダービーでは西の大将ヴィクトワールピサを東の大将として東京競馬場に堂々と迎え撃つ無敗のダービー挑戦馬ペルーサの父として、すでに大いに注目されている。

今年のオークスは同着という歴史に残る名勝負で終わった。そして、アパパネとサンテミリオンの激闘は秋の秋華賞へと引き継がれる。

先輩ウオッカとダイワスカーレットから始まった牝馬の歴史的な名勝負のドラマは、ドバイで世界的な名牝となったブエナビスタとレッドデザイア、そして高速牝馬アパパネとサンテミリオンの熱い熱い戦いとなって今年も続いて行く。

そして、大いに盛り上がった初夏の牝馬の祭典、オークスの余波は、来週の3歳サラブレッドの頂点を決めるダービーへと益々盛り上がって行くに違いない。待ち遠しいなあ、、、。ワクワク!!

ダービー優勝馬はヴィクトワールピサかペルーサか、、、はたまたどの若駒か??ドラマは続く、、、、。

2010年5月20日木曜日

ついにここまで、、、、

今日の日経新聞オンラインのニュースで日本の国際競争力の低下に関する記事を読んだ。感想は、、、、。ついにここまで、、、、というタイトル通りの心境。

このニュースの根拠は、スイスの有力ビジネススクールのIMD(経営開発国際研究所)の発表に基づくものだそうだが、比較されている国々のいくつかに実際に居住した経験を持つ私にとって、本当に興味深いものだった。

まず、2010年度、最も競争力の高い国に選ばれたのはシンガポール。昨年のアメリカにとって代わり、栄えある一位。香港が二位。アメリカは三位に後退した。

評価対象は「経済状態」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「社会基礎」などから300以上にも上る項目を詳細に分析した結果だそうだ。

日本は調査対象58カ国中、27位とのこと。「え〜〜〜っ!!」と驚いているのは私だけではないだろう。

勿論、悪いだろうなあ〜〜〜とは思っていたが、8位台湾、23位韓国とこの両国にもかなり水をあけられたのには、ガックリ。日経新聞で取り上げられたニュースの発表だから、無視できない数字だろう。

個人的な興味では、昨年の23位から8位へと「ビジネスの効率性」が大いに評価され、大躍進した台湾の健闘。

トップから下の人まで、その意志決定と行動において、時には勇み足では、、、と危惧される程の素早い行動力が、この大躍進を支えているのだろうか、、、、。約30年近く、台湾のビジネスマンを見て来た私にとっては、とても感慨深い。

日本の大きな後退(昨年は17位)に関しては、「成長率の低下」「対内直接投資の低迷」を反映し、経済状況の大幅な悪化が原因らしい。

少子高齢化、財政赤字の膨張など、社会基盤や政府の効率性でもいずれも低評価。調査関係者に「このままでは国際企業は活動場所として、日本を選ばなくなる」とまで警告された日本。

放漫財政を改めない国の筆頭は日本とまで、最悪の評価をされた日本はすでに、数年前からまるで政府不在、「今の日本の首相は誰??」とまでよく訊かれる程国威の低下が著しい。このままの状況下では日本の公的債務と経済の健全化は2084年までかかる見通しとか、、、、。

「あ〜〜あ!!子供の代どころか、孫の代まで大変だなあ〜〜日本経済の雲行きは、、、、。頑張れ〜〜!!」と言いたいところだが、、、頼りない国家経営。どうなることやら、、、、。

ちなみに、私が目下住んでいるカナダは世界7位の競争力とか、、、。まあまあでちょっぴり安心。でも、、、日本人としては、複雑だなあ〜〜〜。

2010年5月18日火曜日

ダービーの楽しみが少し、、、。

アメリカのケンタッキーダービーは、昨年に続き、カルビン.ボレル騎手がスーパーセーヴァーで制覇。過去4年間に3勝を挙げるという神業。

現地の新聞でも、ボレル騎手のダービー騎乗は芸術的な域に達していると大いに賞賛。しかし、プリークネスステークスではダービー馬は8着に敗退したそうだ。。

プリークネスステークスといえば、昨年、牝馬のレイチェルアレクサンドラがやはりボレル騎手を背に、85年ぶりの牝馬勝利によるアメリカの牡馬3冠レースの戴冠という、素晴らしい偉業の思い出が蘇る。

昨年は思いがけずチャーチルダウンズ競馬場でこのレイチェルアレクサンドラの歴史に残る20馬身以上の差をつけたケンタッキーオークス制覇の歴史的証人の一人になれた。

そして又、あの全米を涙にくれさせた国民的ヒーロー、2006年度ケンタッキーダービー勝利馬で、今は亡き、バーバロの像の前で記念写真をとってきた。

プリークネスステークスときくと、レイチェルアレクサンドラの素晴らしい偉業と、このレース疾走中に故障を発症。多くのファンの祈りと願いも空しく2007年1月に安楽死となったこの悲劇のヒーロー、バーバロのハンサムな容姿が思い浮かぶ。

栄光と衝撃の両馬の思い出は、これからもプリークネスステークスというアメリカクラシック2冠目の名前を聞くたびに、喜びと痛みを伴って思い出されることだろう。

さて、今年の日本ダービーの素晴らしい盛り上がりについては、先回のブログで少しふれた。しかし、昨日、残念なニュースが飛び込んで来た。

ヴィクトワールピサでダービー復帰が伝えられていた、武豊騎手の無念の騎乗回避の発表。まだまだリハビリ途上で、思ったより肩の故障が重傷であり、間に合いそうもなく、ぎりぎりの残念な選択だったようだ。

これで、東西のトップジョッキーによる、技と駆け引きの対決の魅力がかなり減少、、というと、代打岩田騎手に失礼かな、、、、。しかし、今年絶好調でトップを走る横山典弘騎手が騎乗するペルーサと武豊騎手の騎乗するヴィクトワールピサの対決。本当に見たかったなあ、、、。

自他ともに認める東西の実力者。プライベートでも仲がよく、ライバルとしての負けん気も満々。武豊騎手の体調が万全なら今年のダービー対決は両者にとっても意地とプライドをかけた火花を散らす一戦となったことだろう。

きっと横山典弘騎手もちょっと残念に思っているのではないだろうか。やはりダービーという日本一の祭典に東西の横綱は揃い踏みしてほしかった、、、、、。残念!!

しかし、「自分のパフォーマンスが出来る自信がない限り、乗るべきではない!!」という武豊騎手のプロの決断。ごもっともです。

ダービーという3歳馬とその関係ホースマン、特に有力馬の主戦ジョッキーにとって夢の又夢の祭典に、18年ぶりに欠場、、、という苦渋の決断に追い込まれた武豊騎手自身が一番残念でがっかりしていることだろう。

「ファンは辛抱強く貴方の復帰を待っていますよ!!プロとして納得の行くまで、ゆっくり焦らずにリハビリに励んでください!!」。

さてこれからは、後を託された岩田騎手の皐月賞に続く剛胆な騎乗に期待するのみ。何しろ、相手は史上最強といわれる布陣。「ヴィクトワールピサが一番強いと信じて乗る!!」とのコメント、心強い。

昨日はヴィクトリアマイルが東京で開かれ、一番人気のブエナビスタが底力を発揮し、昨年のウオッカと同じタイム(レースレコードタイ)で優勝し、マイル女王の座についた。

思い起こせば、初のドバイ遠征後、同じくヴィクトリアマイルに参戦したウオッカは、体調が整わず、まさかの2着に敗退。昨年は2度目の挑戦でこのレースレコードを樹立。

そう考えれば、初のドバイ遠征後、調整も不完全で、体調もまだまだの状態。名手横山騎手が返し馬ですぐその歩様の固さを感じる程の不安な状態で、この勝利。

ポストウオッカどころか、日本の近代競馬の牡馬の結晶がディープインパクトなら、このブエナビスタこそが日本の近代競馬の牝馬の結晶かもしれない。すでにG1も4勝。期待に胸が膨らむお嬢様。あとは故障のないよう、祈るのみ。

暑い夏にむけて、海の向こうでは、イチロー選手が今年もピッチを上げ、もう、名人の域でタンタンと安打を量産している。頼もしい限り。武豊騎手はイチロー選手とも親しい間柄とか。

以前、イチロー選手から贈られたバットで素振りをしている武豊騎手の写真を見たことがある。どうか、又、素振りをしても違和感がなく、左肩が自由に使えるようになり、ターフに元気な姿を見せてほしいもの。なんといっても武豊騎手には、馬上の勇姿が一番のお似合い。待ってま〜〜す。

2010年5月12日水曜日

史上最高のダービー?

すでにタイトルに対する説明はいらないだろう。盛り上がる今年のダービー。なぜならば、4強か、5強かと呼ばれる参戦予定馬がどれもこれもこれまでの規格外の強さ。

どの一頭でも主役をはれる実力馬(血統も含め)がずらりと名乗りを挙げて来た今年のダービー戦線。長く日本競馬の歴史を見守って来た専門家や関係ホースマンが口をそろえて「今年のダービー勝利馬を予想するのは難しい、、、、、」という。

一ヶ月程前までは、2強と呼ばれ、皐月賞馬ビクトワールピサと2歳王者ローズキングダムにばかり、話題が集中していた。しかし、しかしである。青葉賞のペルーサの度肝を抜かれるような鮮やかな独走。

落馬負傷後、ビクトワールピサでダービーに騎乗するためリハビリに余念のない武豊騎手もブログでペルーサの強さにビックリした事を正直に発表していた。

そこに又、続けてビクトワールピサとは同厩舎のルーラーシップがプリンシパルSの勝利馬一頭にのみ許されるダービー参戦権をぶっちぎりの末脚で獲得。母が女傑のエアグルーブ。早くから期待されていた超良血馬がどたんばで覚醒したのだから怖い存在だ。

そして、皆さんの記憶にも強烈に焼き付いていることと思いますが、あのダノンシャンティの3歳春の幼い馬とは思えぬ堂々たる日本新記録でのNHKマイルカップ戴冠。そして松田厩舎の先輩キングカメハメハの歩んだ変則2冠馬(NHKマイルカップ&ダービー)への挑戦宣言。

1分31秒4という恐ろしい速さでゴールを突き抜けたダノンシャンティは翌日も無事で足元も大丈夫とか。松田厩舎はすでにNHKマイルカップからダービーへの調整で大きな実績を挙げており、上記3強の陣営もここで4強と呼ばれることに異論はないだろう。

今年はこの4強と呼ばれる馬以外にも、ローズキングダム、ヒルノダムール、サンライズプリンス、リルダヴァル。

例年なら、すでにかなり絞られているこの時期に益々予測不能に陥るほど、今年のダービーは異常事態発生。それもどの一頭が勝っても、「やっぱりね、、、」と思える納得の一頭であり、2着以下の馬にも心から拍手を贈りたいと今から思える名馬ばかり。なんだか順番をつけてしまうのが惜しいような気もする。

こんな、もの凄いメンバーによる3歳馬の頂点争いはもう今後見られないのではないだろうか。4強、5強とよばれる一流馬の父、ネオユニヴァース、キングカメハメハ、ゼンノロブロイ、フジキセキ、、、、。

現役時代には絶対に見られなかったこの名馬達の対戦が今、夢の子供達の熾烈な争いとなって蘇る。果たして、どの馬が一番強かったのだろうか、、、、。血のロマンに魅了されている私には興味津々。

そして、これらの名馬の手綱をとる当代一流のジョッキー達の争いも又、胸がわくわくする激戦。武豊、横山典弘、安藤勝巳、四位洋文、、、、東西の豪華ダービージョッキーの意地と意地がぶつかり合う豪華絢爛のショー。どのジョッキーの騎乗馬も甲乙つけがたい名馬。冴え渡るジョッキーの技の競演にも大いに期待。

ネオユニヴァース産駒ヴィクトワールピサをダービー馬にして、皐月賞、ダービーの父子2冠制覇に導き、父の果たせなかった3冠馬に夢を繋ぐか武豊。

当代一流の藤沢和厩舎が満をじして送り込む息子ペルーサで、父ゼンノロブロイの果たせなかった栄光のダービー馬の夢を果たし、昨年に続き関東馬に勝利をもたらすか、横山典弘。

もしペルーサなら、なんとこの東のというより日本の名伯楽藤沢和雄氏に初のダービー調教師のタイトルをプレゼントすることができ、自身は昨年のロジユニヴァースに続くダービー2連覇達成。目下ぶっちぎりで総合リーディングジョッキーのトップを走るヨコテン。燃えているだろうなあ、、、、、。

キングカメハメハとエアグルーブの子、ルーラーシップの手綱をとるのは、ウオッカを64年ぶりに牝馬ダービー馬に導いた四位洋文騎手。彼はその翌年、ディープスカイで鮮やかにダービーを連覇した記憶に残るダービー騎手。ルーラーシップの良血が目覚めた今、他陣営も強力なライバル出現は大いに怖い存在だろう。

そして、しんがりは、ダノンシャンティのあの鮮やかな末脚を引き出し、キングカメハメハ以来松田厩舎に2頭目の変則2冠馬のタイトルをもたらすべく、虎視眈々とダービー制覇を狙う名手安藤勝巳騎手。

上記4名はいずれもダービージョッキーの称号を持ち、東西を代表するというより、日本を代表する名騎手揃い。馬も凄いがその騎乗騎手の凄さも圧巻。パートナーとの絆を深め、一生一度の晴れ舞台で、笑うのはどの馬の陣営とジョッキーなのだろうか、、。これほど話題豊富なダービーも珍しい。

心情としては、落馬負傷からこの日の為につらいリハビリを克服し、ターフに戻ってくる武豊とビクトワールピサにエールを送りたいのだけど、、、、。

なにしろ、代打岩田騎手が直前の落馬で肋骨骨折していたにもかかわらず、責任感と度胸で見事に皐月賞馬に導いたビクトワールピサ。他馬も強いけど、目下ディープインパクト以来の3冠馬を狙える権利を持っているのはビクトワールピサしかいないんだから、、、、、。

さて、競馬の女神はどの馬の頭上に微笑むのだろう。5月30日はもの凄い事になりそうな予感!!皆様もお見逃しなく、、、、。

2010年5月10日月曜日

お久しぶりです

今日のブロモントはなんとなんと季節外れの雪。4月初旬に日本に行き、その寒さにびっくりするほど、陽気が良かったカナダの東部。それが4月下旬に日本から戻ってすぐにどか雪。

でも次の日はぽかぽかの初夏。ともかく、驚く程気温の変動が激しく、大変です。数日前にはきゃべつの苗を植え、花の植え込みも始めようかというほど暖かかったのに、、、、。でも、現地の人達はまだ全然花の植え込みをしていません。よくこの気温の変動をしっているのです。

さて、4月初旬にブログを書いてから一ヶ月余。あまりにも色々なことがありすぎて、何から独り言を始めてよいかわかりません。それほど、公私ともに慌ただしい一ヶ月余でした。

大きな出来事のひとつは日本にも居を構えたこと。その転入とリフォーム。そして、リフォーム完了日の翌日のカナダ帰国。

そして、3日後のニューオーリンズへの出発と慌ただしく移動。これは昨年に続く音楽の旅パート2。ジャズの旅。

生憎の雨予報にがっかりしながら雨具をしっかり準備し、出発。しかし、幸運の女神はその被害を最小限に押さえてくれて、一日、それも最後の数時間を雨で妨害されただけ。

無事、3日間のジャズフェステに参加しました。しかし、その蒸し暑さ。港湾都市ニューオーリンズはただでも湿度が高く不快指数80以上。熱気をむんむんさせるテントの中にすし詰めの状態。ただただ、意識がもうろうとする中でのジャズの祭典でした。

午前中は市内見物、フレンチクオーターの散策。ワニ探索ツアーなどに費やし、最後の日は恒例のレンタカーで、郊外のプランテーションツアーを敢行。南部の人々の歴史的な住居を訪れ、色々と勉強になりました。

しかし、このツアーでもっとも印象に残ったのは、やはりハリケーンカトリーナの無惨な爪痕。2005年の出来事で、まだ当時避難した住民の3分の一ぐらいは戻っておらず、そこここの住居やビルが廃屋と化し、ドアに警察が一軒一軒訪れた記録番号が残され、当時の異常事態を感じさせました。

多くの町が川の水位より低く、破損した堤防が修理された部分のみ白くひかり、洪水の恐ろしさをまざまざと見せていました。早くこのジャズの町が昔の盛況を取り戻せるよう、願っています。

観光客も少なくなり、活気を失ったルイアームストロングゆかりの町。この親子三人の観光旅行が多少とも再建のお役にたてたらいいな、、、、、。まあ、焼け石に水だけど、、、。

それにしても食べまくったオイスター料理。おいしかったなあ、、、、。生なら広島に軍配が上がるけど、ガーリックバターで焼いたオイスター料理は絶品でした。

アメリカで数少ない「食も楽しめる都市」と評判のニューオーリンズ。皆さんもジャズを楽しみながら、オイスター料理でワインでもいかが、、、、、。

2010年4月11日日曜日

桜の春

4月6日に来日し、久しぶりに日本の桜の美に触れています。思ったより寒い日本にびっくり。なんと出発二日前のモントリオール郊外は一時30度を越える暑さ。信じられますか??4月初旬のカナダ東部の気温がこんなに高いとは、、、、。

確かに地球は異常事態を迎えていることを実感しました。毎年、雪が少なく、冬がドンドン短くなっているのです。すでに我が家の前のゴルフ場は緑の芝が綺麗で、ゴルフをただで練習している人がちらほら。

この一週間、又、悲喜こもごものニュースがありましたね。まるで桜のように見事に咲いて見事に散ってしまった読売ジャイアンツの木村拓也選手。まだ幼い3人のお子さんを残し、さぞご無念だったことでしょう。

周りのすべての人々に愛されたオールランドプレイヤー。その生き様はただ仕事が来るのをまつのではなく、自分からできる仕事の領域を増やし、自分からアピールし、精一杯努力することの大切さと尊さを改めて我々に教えてくれました。英雄として、ご家族の胸に生き続ける木村選手。心からご冥福をお祈りしたいと思います。

一方、マスターズであのタイガーウッズ選手が正式に復帰しました。まだ最終日前ですが、堂々の3位につけています。生憎の強風の中、ラインを読み、的確なパットを決めるその集中力はさすが、世界一位の実力ですね。

ギャラリーの人々にも温かい拍手で迎えられ、大いに励まされたことでしょう。たっぷりと有名税の厳しい洗礼を受けた彼。新たなスタートに私からも拍手です。失敗からどう立ち直るか、、、が本当にその人のこれからの人生を彩る大切な事。その精神力の強さに期待です。

桜といえば、今日、牝馬クラシック第一弾「桜の女王」を決める桜花賞が行われました。もう皆さんご存知だと思いますが、関東代表アパパネが見事に一番人気に答え、レコードを更新する素晴らしいスピードで今年の桜花賞馬の栄誉に輝きました。

なんと関東の騎手騎乗で桜花賞を制覇したのは25年ぶりの快挙とか。西高東低が長く続いたJRAの記録。やはり関東出身の私には、嬉しいニュースでした。国枝厩舎の皆さん、蛯名騎手、金子オーナー!!まず牝馬クラシック一冠、おめでとうございます。

アパパネとは、ハワイの赤い鳥の名前とか。桜吹雪に赤い綺麗な鳥が舞った瞬間でした。オーナーはディープインパクトでおなじみの金子真人氏。アパパネの父はキングカメハメハ。彼の産駒は今年も大活躍。

初の変則二冠馬(NHKマイルカップとダービー)の栄誉に輝いたキングカメハメハはやはり本当に凄い馬だったんですね。キングカメハメハの主戦騎手だった安藤勝巳騎手が、もし、故障していなかったら、ディープインパクトを倒せたかもしれない、、、と述懐していた程の彼。その非凡な能力は産駒にも十分伝わっています。やはりサラブレッドは血ですね。

それにしても金子真人オーナーの相馬眼は素晴らしい。キングカメハメハ、ディープインパクト、カネヒキリ、そしてアパパネ。どれももの凄い馬。今年もあのぎざぎざの勝負服が大活躍しそうな気配。

来週は牡馬クラシック第一弾、皐月賞。いよいよローズキングダムとビクトワールピサの直接対決。話題の2頭ともに好調とか。いまからワクワクしますね。

桜の春はスタートの春。新入生、新入社員、新年度。学生として、社会人として、新たな決意の下に、夢と希望に燃えて前進する時。私もこの歳で再度新入生としてスタートします。大学ですが、、、、。

又、このブログで悲喜こもごもの老学生奮闘記も時折お伝えしましょう。皆様の春は??

2010年3月28日日曜日

ああ、残念!!

世界の壁は今年もやはり厚かった。ドバイワールドカップで11着と惨敗したレッドデザイア。シーマクラシックで惜しくも2着に敗退したブエナビスタ。ローレルゲレイロもグロリアスノアも4着。

高いね。世界の壁は、、、、。しかし、4歳の牝馬として世界G1初挑戦のブエナビスタの2着は大いに期待できる。フランスの名手ペリエ騎手もブエナビスタの世界最高峰レース、凱旋門賞参戦におおいに期待すると述べた。

レッドデザイアは前哨戦で素晴らしい勝ちっぷりをみせて、かなり内外の注目を浴びていたが、本番では入れこみが激しく、やはり平常心では闘えなかった。ブエナビスタもゲートで興奮していたというから、やはり世界最高のドバイの舞台は異様な雰囲気なんだろう。

この日、本来ならウオッカがワールドカップに出走し、引退レースとなるはずだった。すでにアイルランドに到着し、繁殖牝馬としてのスタートを切っているが、やはり、人馬一体となり平常心で世界の舞台を制するのは大変なことなんだなあ、、、、という思いを今年も抱いた。

しかし、ともあれ、無事にドバイの檜舞台で走り終えた日本馬4頭にはまだまだ先がある。昨日は毎日杯でザタイキが、最終直線で脚部骨折を起こし予後不良。つまり安楽死の可哀想な結末を迎えてしまった。

騎乗していた武豊騎手も落馬骨折となり、車いすで救急車に乗り込み、病院に搬送された。本当に一瞬先はわからぬ危険が待ち構えているホースレース。無事に4頭の日本馬が参戦できたことだけでもよしとしよう。そして、何時の日かリベンジしてほしい。

武豊騎手はこの騎乗前、この日すでに3勝のかため打ちでエンジンがかかり調子にのりかかっていただけに、この骨折は本当に残念だろう。桜花賞、皐月賞の騎乗も絶望的とか、、、、。

しかし、彼の素晴らしい闘志はすでに先を見つめ、苦痛の中にも、着々と最短リハビリスケジュール挑戦へのシナリオが描かれているに違いない。

これまでも大けがのたびに奇跡に近い最短時間で復活を遂げて来た彼。クラシックから秋の古馬戦線へ、彼の居ないレースはつまらない。頑張れ〜〜〜!!不屈の闘志で一日も早く戦線復帰されることを期待しています〜〜!!

2010年3月17日水曜日

今日のニュースから

今日も欧米から悲喜こもごものニュースが入って来た。勿論スポーツとか趣味の話題。ひとつは待ち望んでいたタイガーウッズ選手の戦列復帰のニュース。

かれこれ4ヶ月の空白を経て、4月8日のマスターズからカムバック。「お帰りなさい、ウッズ選手!!」もの凄い騒動の中で集中できるかどうか精神力が試される時。温かく見守りたいもの。まだまだ潰されてしまうには惜しい素晴らしいアスリート。世界中の注目の的だろう。

残念なニュースは日本でもおなじみのサッカー界の貴公子ベッカム選手の負傷によるワールドカップイングランド代表絶望か、、、というニュース。涙を流しつつ担架で運び出される姿に、このまま引退か、、、というニュースまで流れた。甘いマスクで日本でも大人気を博したスーパースターの彼。ぜひ、怪我を乗り越えカムバックしてほしいものだ。

スーパースターといえば、アメリカを代表する2頭の女傑牝馬対決が残念ながら流れてしまった。ゼニヤッタは順調にG19勝目をあげ、準備万端整った様子。しかし、一方のレイチェルアレクサンドラが異常気象による調教不足で態勢が整わず、参戦回避を発表。

今年のアップルブロッサムHは両馬の参戦を受けて一気に賞金が500万ドルまでアップしたが、この女傑対決が流れたため、元の50万ドル(十分の一)に逆戻り。他の参戦を表明していた各馬の陣営にも大きな誤算だったことだろう。

新たな夢はいつ実現されるのだろうか、、、。夢と言えば、電撃引退したウオッカがドバイから無事アイルランドのアガカーン殿下の牧場に到着したというホッとするニュースも伝わって来た。つい先日までスーパースターとして日本中を沸かせていた彼女。

経由地イギリスのニューマーケットでも受け入れスタッフの評判は上々。「これが、日本中を沸かせたスーパー牝馬か??良い馬体をしている!!」と本場の眼の肥えたスタッフのお墨付きを貰ったんだから、一流の証。

ところで、アイルランドで待ちかねている婿殿シーザスターズのオーナーは香港の大財閥。ウオッカの馬主は言わずと知れた日本の名門谷水牧場のオーナー。中国と日本を代表するオーナーの馬がアイルランドで結婚。この分野でも益々グローバル化が進む昨今。素晴らしい国際親善を果たしている。良い仔が授かるといいね。ウオッカ!!

一泊したイギリスの厩舎の柵から人恋しそうな姿をみせ、ちょっぴり寂しそうで胸が痛かったがニュースによると経由地イギリスでも到着地アイルランドでも落ち着いて威風堂々と馬運車から降りたウオッカ。日本牝馬の気品を世界に広めてね。頑張れ〜〜!!

2010年3月7日日曜日

さようならウオッカ!!

鼻出血による電撃引退が発表されたウオッカ。ドバイワールドカップを引退レースに選んでいたが、その前哨戦として走ったチャレンジカップで8着に惨敗。明らかに異変を感じた。

幸い、日本から参戦した4歳牝馬レッドデザイアが素晴らしい差し脚で快走し、世界のホースマンの度肝を抜いて優勝したが、本来、この役目はウオッカのものだった。

勿論これまでも変に脆いところがあり、常勝で安定していたディープインパクトなどとはタイプが違う繊細な馬。しかし、ツボにハマった時の破壊力は抜群で、誰にも止められない勢いと迫力を感じた牡馬のような牝馬だった。

何よりも64年ぶりに牝馬としてダービー馬の栄誉に輝いた2007年の勇姿。すべての牡馬が霞む程の圧勝だった。そして牡馬を蹴散らしスピードの違いを見せつけた痛快な安田記念。希代の名牝であり、ライバルとして君臨したダイワスカーレットとの壮絶な天皇賞秋の死闘。

牝馬として初の勲章に輝いた昨年秋のジャパンカップ。どれも強烈に思い出に残る名レースばかり。ウオッカという強い強いお酒の名前とともに、はらはらどきどき、スリルとサスペンスの映画を鑑賞しているような気分だった彼女の走り。ファンはどれ程酔いしれたことだろう。

その名女優は最後の本番の舞台に立つことなく静かにその壮絶な走りを終えた。しかし、すでに幸せな嫁入り先も決まっている。婿殿のシーザスターズは英国クラシック2冠、凱旋門賞優勝馬として世界的に認められた名馬であり、その親族にも凱旋門賞馬がずらりのサラブレッド中のサラブレッド。目下世界一の婿殿だ。

ウオッカとシーザスターズの未来の産駒は2013年にヴェールを脱ぐ。勿論順調に受胎すれば、、、ということだが、、、、。まだまだファンに残された夢は壮大だ。

なんだか、始めからこんなストーリーが決められていたようなウオッカの運命。可愛い子馬をつれてアイルランドの牧場でのんびり草を食むウオッカを訪ね、アイルランドの地を訪れてみたいなあ〜〜。

本当にお疲れさまウオッカ!!そして、数々の夢を作り上げてくれたオーナー、角居厩舎の皆さん。ウオッカは消えても、彼女が残した偉大なる足跡と歴史に残る戦績は消えません。今後も長く、歴代最高牝馬の一頭として、語り継がれてゆくでしょう。

どうぞ又、彼女の素晴らしい産駒とともに、夢の続きを作り上げていってください。その日をファンは心待ちにしています。

さようなら、そして、ありがとうウオッカ!! 元気でね〜〜〜!!

2010年3月3日水曜日

国境を超えさせる力

バンクーバー冬期オリンピックが閉幕し、日本選手も続々と帰国し、その報道に沸いている。韓国では、キムヨナ選手の金メダルに大フィーバー。韓国中が大騒ぎ。

オリンピックの数々の闘いは、本当に清々しい感動を人々に与えた。結果はどうあれ、それぞれの参加者が精一杯の挑戦をする姿に無条件で心が震えた。

4年に一度の祭典のために、自己規律と自己管理を強いられ、強い意志をもって能力の限界に挑む。そんな姿に魅了されない人はいないだろう。

そして、喜び、安堵、悔しさ、悲しさなど、様々な感情を押さえることができず流す涙に、もらい泣きした人々も多かった事だろう。私もそんなひとりだった。

話は変わるが、息子が今、多言語習得に関するブログを書いている。一に環境、二に環境と、自分の環境を自分で作る(勿論成人してからの事)努力が、最短の学習成功法であることを色々な角度から分析して述べている。

彼にとっての素晴らしい言語習得への早道は、旅とスポーツの中に見いだしている。私も同感だ。

スポーツと音楽ほど、国境をすぐ超えさせ、仲間意識を持てるものは少ない。モントリオールにはジャズフェステバルとドラムフェステバルという、世界的に有名な音楽の祭典がある。

そこでしばしば目にする光景は、口角泡を飛ばして目を輝かせ、意見交換をしている多くの人々の輪だ。さぞ親しい仲間なんだろうと思って訊いてみると、「いやあ、今、会ったばかりだけど、、、、」という意外な答え。

素晴らしい音楽、特に自分の熱中している楽器などの巧みな演奏に感動すると、その場に居合せたすべての人々の心がすぐに繋がるらしい。あっという間に心が開かれ、会話の友となる姿を私は何度も目にした。

スポーツもしかり。特に団体競技でチームを組むと、その心の絆はすぐに結ばれ、あっという間に壁が消える。息子は中学高校時代、アイスホッケーでこの貴重な体験をした。

バンクーバーオリンピックで、氷上に高々とあがったカナダ国旗を見て、息子の胸に去来したのも、過ぎ去った青春の日々、自分のフランス語を鍛え上げてくれたチームメートと、大好きなアイスホッケーにのめり込んでいた日々のことだっただろう。

スポーツや音楽、そして、旅の開放感はすぐに世界の人々の心の壁を超えさせ、心を開かせてくれる。その素晴らしさ、感動に触れて不屈の精神を磨き、絆を結び合う人々に国境はないと心から信じている。

2010年2月17日水曜日

久しぶりの再会

今、日本に来ています。カナダの家を出発する前日、何気なくパソコンで、ある友人の名前を検索してみました。

私にとっては忘れる事のできない、青春そのものの懐かしい友人の名前。最後に彼女とあったのは、彼女がまだ初々しい新婚時代だった頃。

その後、お子さんが産まれ、その写真を送っていただいたのが記憶に残っている最後のコンタクト。

それから40年。彼女の名前を偶然パソコンで発見したときの信じられないような驚きと興奮。一番最初に出てきた情報は、ある本の著者としての彼女。

「同姓同名の作家でしょ?!」と半信半疑で作者の名前とプロフィールをまじまじと眺めてみて始めて、「彼女だ、、、彼女。間違いない!!」と確信した時の叫びたいような高揚。

この空白の40年間に、彼女は妻、母、学生、作家、、、、などなど、様々な顔を持つ素敵な女性に変貌していました。

そして、そのマルチな才能を大いに発揮し、文化活動や芸術活動に力を注ぎ、そのリーダーとしてボランティアー活動を続けていたのです。

私の海外移住後の不注意で音信不通になっていた懐かしい彼女との久しぶりの再会。私達は共に食事し、ワインをのみ、その後場所を変えてお茶をしました。

しかし、二人ともランチを楽しみ、お茶やワインを飲む間も惜しむように、ただただひたすら目を見つめ、弾丸のような早さで延々5時間、お喋りを続けました。話題がつきないのです。

内容はアカデミックなことから下らない馬鹿話まで。共に過ごした青春時代の思い出も一杯。けらけらけらけら大口をあけて大笑いをし、楽しそうにご家族の話をする彼女に、「ああ!!いい人生をエンジョイしてこられたんだなあ!!」と私もつい嬉しくなってしまいました。

一番心に残った一言は、彼女が十数年前、子育てを終えて学問の道に再挑戦。大学に見事合格されたときのエピソード。「はい!これ!!」と息子さんから渡されたコンビニ袋の中にお赤飯が、、、という心温まるお話。

ご家族に見守られ、励まされつつ新たな学問への挑戦を楽しんだ彼女の様子が目に浮かぶようでした。高校での思い出話も次から次に浮かんできて、私達の心はお下げ髪の時代に即タイムスリップ。

そして、今日、改めて発見しました。何て、私達は考え方の波長が合うんだろうと、、、。話題に共通項がもの凄く多く、研究テーマもユニークでオンリーワンの人生を創造しながら進む彼女に「本当に素敵だな!!」と心の底から拍手!!

子育ても「環境づくりが一番よねえ!!親がしなければならないのは、、、」と瞬くうちに意見が一致しました。ともかく、40年の月日を経ても、いつも私より、一歩先を歩んで行く行動派の彼女。高校時代に何故彼女にこんなに魅了されたのか、改めてよく分かりました。

また、こんな珠玉の時間を楽しみましょうね。ワインでものみつつ、、、、。

40年もの空白の時を経て蘇った貴重な縁は、これからの私に新たな珠玉の時を与えてくれることでしょう。お互いに健康に気をつけて、又ね。

2010年2月9日火曜日

残念なニュース

キリンとサントリーの大型統合計画が白紙に戻された。両社の企業風土と統合後の経営方針に大きな隔たりがあり、考え方の相違の溝が埋められなかったというのが撤回された原因とのこと。

統合が実現していたら、世界一の飲料メーカーとして華やかに世界市場に切り込んでゆくはずだったのに、、、、。残念。

非上場会社でオーナー経営者の色濃いサントリーと上場会社のキリンの経営方針が違うというのが破談の理由とキリンからは発表されたが、やはり統合時の持ち株比率の問題が最大の原因だったことが後のサントリー側の会見で明らかになった。

サントリー側はあくまで50:50の持ち株比率で発言権を維持したいというのが本音。しかし、このオーナー色の強いサントリーの経営方針を統合後の新会社では認めたくない、、、というのがキリンの本音。

この両社の統合失敗の事例は、今後日本企業がM&Aを進める上で、大きな教訓となるだろう。サントリーは今後、外国の会社で経営方針の理解しやすい会社との合併や提携を考えるそうだ。

なにかと暗雲ただよう日本企業も世界の企業合併のスピードとダイナミックな動きに遅れないよう発奮してほしいと願っている。やはり、内需に限界を感じる日本企業の目指す道はグローバルに闘える新市場の確保と合併がもたらすスケールメリットによる競合コストの抑制のみ。

日本の看板企業、トヨタのリコール問題。益々進む円高の動き。日米の株の暴落。政府の援護もあまり当てにならず、四面楚歌の日本企業の今はまさに踏ん張りどころ。

政治経済ともにパッとしない年明けの日本に、早く元気と活気が漲るよう、心から願っている。

2010年2月7日日曜日

ドリームレース

さて、今日はアメリカからの超ホットな話題。勿論お馬の話ですが、、、、。昨年末、一度は引退を表明していた、14戦14勝の名牝ゼニヤッタが引退を取り消し、現役続行を表明していたことはもう皆さんご存知の話題。

ゼニヤッタは昨年のアメリカ競馬の最高峰というより、凱旋門賞と並び称される世界のトップレース、BCクラシックで世界の強豪牡馬を蹴散らし、BCクラシック史上初の牝馬Vを飾り、見事全勝街道をまっしぐら。恐らくアメリカの2009年度、年度代表馬に選ばれるであろうとの大方の予想があった。

しかしその大方の予想は見事に覆され、2009年度、アメリカ年度代表馬の座はもう一頭の桁違いに派手なパフォーマンスで注目され続けた名牝レイチェルアレクサンドラの頭上に輝いた。勿論、投票した人々も大いに迷ったことだろう。

レイチェルアレクサンドラは14戦11勝。一方のゼニヤッタは14戦14勝。レイチェルアレクサンドラはアメリカ牡馬クラシック3冠レースのひとつを牝馬として85年ぶりに制覇。

これはケンタッキーダービー優勝馬マインザットバードを蹴散らして掴んだ見事な勝利だった。しかし、一方のゼニヤッタはアメリカのみならず世界の強豪が集結するBCクラシックで牝馬としては史上初Vの快挙。

その内容の素晴らしさは2頭とも甲乙つけがたく、2頭の評価をめぐる争いは全米のメディアで飛び交い、ファンの応援フィルムでの熱狂ぶりはエスカレートするばかりだった。

そして、その後更に牡馬混合G1を制覇したレイチェルアレクサンドラは、それまでアメリカ史上最強牝馬と噂が高かったゼニヤッタを抑え、2009年度の年度代表馬になってしまったのだから、ゼニヤッタ陣営の心中は穏やかではなかっただろう。

では、どちらの馬が本当の最強牝馬なのか??年度代表馬の決着がついても、この2頭はますます全米の注目の的となり、この4月3日にアーカンソー州のオークローンパークで開催される、アップルプラッサムH(G1)に両馬が参戦して直接対決をし、その決着をつけるというファン待望のニュースが発表された。

ゼニヤッタは世界最高賞金のかかるドバイワールドカップに参戦し、日本の誇る名牝ウオッカと対戦か??と言う噂も飛び交っていたが、どうやらそのドリームレースはないようだ。

今年のアップルブラッサムHは特別招待レースとなり、本来49万ドルの賞金(約4410万円)のレースがもしこの2頭の名牝が参戦するなら一気に500万ドル(約4億4000万円)に賞金を激増すると発表された。それほどこの2頭の名牝の対決は全米ファンのみならず、全世界のファンのドリームレースなのだろう。

この2頭はどちらもケンタッキー州が産んだ世紀の名牝。世界のホースマンとファンの注目の中、ゼニヤッタ、レイチェルアレクサンドラ、両陣営の意地をかけた熱戦が間もなく見られる。

両馬の主戦騎手、マイクスミス騎手(ゼニヤッタ)とカルビンボレル騎手(レイチェルアレクサンドラ)の戦いも昨年のプリークネスステークス以来の因縁の戦いとなるだろう。

プリークネスステークスでは、どちらの馬にも騎乗可能な状況下、あえて牝馬レイチェルアレクサンドラへの騎乗を選び、ダービー馬、マインザットバードへの騎乗を辞退したボレル騎手の勇気にまわりはびっくり。

何しろ85年も牝馬の優勝がなかったプリークネスステークス参戦にレイチェルアレクサンドラを相棒に選んだのだから、、、。

そして、そのボレル騎手が辞退したダービー馬、マインザットバードに騎乗し、ゴール前の最後の直線、猛烈な追い込みでレイチェルアレクサンドラを追い詰め、わずかに及ばず2着に敗退したのがマイクスミス騎手。ここにも両騎手の負けられない一戦への因縁を感じる。

ウオッカ、レッドデザイアなど、すでにドバイ遠征が決まっている日本の名牝に注目している日の丸応援団の眼も次はきっとアメリカのこの2頭の世紀の名牝の戦いに注がれるに違いない。見応えのあるレースを心から期待している。

2010年2月5日金曜日

朝青龍引退をうけて

数日来、メディアを賑わしていた角界の二つの大問題にとりあえず決着がついた(?)。ひとつは安治川親方の引退撤回。ひとつは朝青龍の引退届け提出という形で、、、、。

朝青龍引退の発表は号外まで飛び出し、完全に前日までの安治川親方を巻き込んだ貴乃花理事の選挙問題に対する理事会の不明朗な陰湿な発言や態度と責任問題を棚上げにして、朝青龍問題に国民の眼をすべて向けさせてしまった。

しかし、元々この問題は全く違う二つの問題。朝青龍の問題を新理事会で討議(?)した時には、「自主的に引退をしなければ、解雇」という結論が出ている中での朝青龍への通告。

つまり、いずれにしても角界を去らせる為の討議。そして、朝青龍は自ら引退の道を選び、会見では泣き言一つ言わなかった。勿論自ら世間を騒がせた非を認めたからだ。

これには、横綱審議委員会が「引退勧告」という強い姿勢で臨んだ事も大きな原因。そして、その勧告の理由は「国民に受け入れられぬ程、横綱の品格を汚したから」というもの。

すでに、引退を表明した朝青龍は、理事選挙に対する不正があばかれそうになり、一門が慌てふためいて事後処理に乗り出し慰留した、安治川親方のように引退撤回はあり得ないだろう。

しかし、文部科学省と横綱審議委員会には、引き続き、まだまだ大きな使命がある。身体的暴力ではないが、理事選挙で一人の人間を引退決意にまで追い込んだ角界の人々の言葉の暴力に対する品格の評価だ。

やるなら公平に裁いてほしい。「造反者。犯人探し。裏切り者はどこのどいつだ!!」「冷や飯を食わせてやる!!」などなどの発言。国民はメディアを通じて、震え上がるような品格のない言葉を聞きましたよ。

これらの恐怖政治に等しい暴言に対する品格裁判はやらないのですか??これらの暴言に対する監督省庁としての謝罪と国技相撲の理事会の人々がその地位に相応しいのかどうか、品格とは何か、ぜひ国民に納得のゆく説明をお願いします。

朝青龍問題よりショックな理事選挙にまつわる不可思議で恐ろしい一連の発言と親方衆の動きを見てしまった国民にとって、このまんま終わらせてしまったら、貴乃花親方や安治川親方など、若い息吹を圧政で押さえ込み、改革への前進を阻んでしまうことが見え見えですから、、、、。

又、時には一人横綱として、25回の優勝を飾り、その独特の技の切れ味で長く相撲人気を支えて来た横綱朝青龍の功績に対しても、冷たく裁くだけでなく、暖かい眼を持つ事もお勧めします。

彼はすでに自分の罪の責任はとったのですから、今度は自分でまいた種とは言え、突然、人生の大転換を迫られ、新たな道の出発に向かう朝青龍に、日本国民が感謝を表し、「敵に塩を送る」というのも、立派な日本文化の美でしょ??

監督省庁、文部科学省は、相撲理事選挙に対する一連の騒動にけじめのある公正で公平な処分を課し、朝青龍の再出発に対しては、ぬくもりの感じられる対処の仕方をぜひみせてください。

モンゴルでも外国人力士に対する日本人の狭量がそこはかとなく話題になっています。その噂はモンゴルのみではありませんよ。罪は罪。しかし、裁きが終わった後は、功績は功績。感謝は感謝。これからの教育にも関わる大切なことですから。

そして、横綱審議委員会の皆さんには、ぜひ、「力士品格教育センター」を角界とは離れた組織として、つくられたらいかがでしょう。文部科学省と相談して。

今回の理事選挙の一連の騒動をみて、力士を束ねる理事会の人々の暴言や圧政を見る限り、品格養成できる力はかなり疑問ですから、、、、。

この横綱審議委員会の委員の皆さんには、一国を代表する政治家の皆さんにもぜひとも正々堂々と闘う使命を説いていただき、「内閣審議委員会」のメンバーに就任して頂きたい位。旧委員の方も含めて、、、、、、。議員の品格も説いていただきたいのですけど、、、。
儚いお願いとは勿論承知。でもかなり本気!!

だって、数億円の会計処理を「全く自分は知らなかった!!」などという意見が普通の庶民社会で通りますか???角界と同じ位、庶民には理解できない非常識がまかり通る社会。共通点が多いですよ。

最後に一言。私は相撲ファンでも朝青龍、貴乃花、安治川親方の身内、友人、知人でもありません。つまり、何にも関係ない、一日本人です。

しかし、見苦しいですね。この一連の騒動は、、、、。品格という曖昧な言葉の明確な意味をぜひ相撲界の監督省庁であり、日本の学校教育を担う文部科学省の方々に教えていただきたいだけです。理事選挙の一連の騒動をみて、、、。よろしく。

2010年2月4日木曜日

角界のどたばた劇

昨日の続編。一転して、退職願を出す予定だった安治川親方が前言を撤回し、立浪部屋に今後も所属し、親方を続けるそうだ。

「友綱親方からの慰留を受けて、、、、」とのことだが、「なんと言う早まったことをしてくれたのだ。これでは角界への世論が怖い!!」というのが本音の様だ。

又落選した親方は「気にするな!!」と格好いい言葉の後には「多分居づらくなるだろうな、、、」とも続けた。そして、「一門とは家族同然。その掟を破る事は家族を壊すことと同じだ、、、」との説明もあったそうだ。

つまり、本質は全然変わらず、まだもう一人の造反者(?)と呼ばれる犯人探しをつづけているらしい。呆れて物が言えない。理事長さん!!こんな事こそ止めるべきでしょう!!

さすがに、文部科学省も電話ではあるが、事情を調査に入ったとの報道もあった。そんな無意味な弾圧のためだけの犯人探しに一体どれほどの建設的な目的があるのだろう。脅して、力で押さえ込む暗黒街の手法かな。

一国の政治家を選ぶ選挙でも、20歳を越えた成人の投票権の自由を認め、親子兄弟何人でもその自由を奪うことはできないと憲法で定めている。

その昔、選挙に向かう母に「誰に投票するの??」と訊ねた私に、母は、「秘密、秘密。選挙はその人の自由に推薦するものよ!!」と教えられた。

一門が本当に家族なら、まず落選して見苦しく犯人探しなどをせず、未来ある若者とともに、本当に素晴らしい相撲界を建設することを優先した方がよい。その落選した人も人望があれば必ず建設的な仕事はあるのだから。

ともあれ、一国の選挙でも認められている投票の自由を一角界の理事選挙で暗黒時代の圧政に戻す事は、百害有って一利なし。早く、その他二人の犯人探しなど自主的にやめて、国民に納得できる、言動も品格のある理事会を結成してください。見てますよ、国民は、、、、。

2010年2月3日水曜日

これで良いのだろうか??

相撲界の理事選で貴乃花親方に一票を投じた立浪部屋の親方がついに退職願を提出させられた。現職理事が落選した、、、、というニュースと同時に始まった、「誰が造反??犯人は誰だ??裏切り者はどこのどいつだ??」というマスコミを巻き込んだ陰湿で嫌らしい犯人探しの動きに巻き込まれた犠牲者。断っておきますが、私はその人とは全く関係ない一市民。

ねえ、日本って何時から戦中の憲兵が行った言論統制下の野蛮国に戻ったの??そして、貴乃花親方に一票を投じたということが、どうしてこれほど犯罪者扱いをされなければならないの??そんなことなら、選挙そのものを否定して、そんな制度をつくらなきゃいいじゃない??

選挙を認め、従来と違って、筆跡鑑定ができないよう、「丸バツ式」で推薦する親方の名前を書かせた結果のまさに公平で清々しい選挙結果でしょ??どうして素直に認めないの??民主国家でしょ??日本は、、、、。

これを否定し、犯人探しを命じる相撲界の理事選挙というのは、まさにまさに談合を許し、なあなあ政治を行う日本の悪習そのものでしょ!!マスコミも政府もこんな犠牲者を出してそれでいいの??

スポーツの世界。とくに国技ともよばれる相撲の世界を代表する理事選挙で、こんな不当な弾圧を加えること自体、まだまだ日本は先進国家にはほど遠いのかと暗澹たる気持ちになるのはテツママだけなのかなあ!!憤慨!!

貴乃花親方が立候補を発表した後の一連の破門騒動。そして、「改革??何だそれは??もし当選しても冷や飯を食わせてやる!!」という、理事長のお言葉。一般の小市民からしたら、立派な脅迫ととれる言動。

横綱審議委員会も「横綱の品格、品格」と口を開けば国技の品格を唱えているけど、そんな角界を束ねる人々の発言の品格は問わないのかな??これじゃ、普通の小市民には、角界って、その筋の恐ろしい方々のお仕事と同じところなの??という疑問で一杯。どう??マスコミの皆さん!!

暴力親方が酔って弟子をいじめ抜き、ついには死に至らしめた出来事を一年以上も見て見ぬ振りしていた旧理事会の方々。諸々の矛盾に改革を唱えるぐらいの言論の自由を新理事の方々に与えてあげてください。

こんな脅しのような物騒な言動ばかりで、真摯な態度で新理事の発言に耳を傾ける謙虚な姿勢がみられなきゃ、多分国民の相撲離れは加速するばかりだと思うけど、、、、。

とにかく、こんな品格のない発言を続ける角界の皆さんに「朝青龍を堂々と裁く資格があるのかねえ??」と大いに疑問。

確かに暴力行為はいけない。いくら酔っていても、、、。朝青龍には大いに反省してもらいたい。そして自主的に私生活を正してほしい。タイガーウッズ選手のように。

しかし、先日発表された世界のアスリートトップ100では、現在異常性欲を矯正中のタイガーウッズ選手が堂々の第一位だった。それは彼のアスリートとしての素晴らしい能力とこれまでの彼の努力が世界のゴルフ界を牽引してきた事実を重く受け止めているからに他ならない。

すべてを否定するのではなく、栄光の功績は功績として素直に評価する大きな国民性を日本人も少しは見習った方がよいのではないか。確かに世界トップと日本国内トップとでは差があるのかもしれない。

しかし朝青龍もモンゴルという外国から我が国に入り、慣れない風俗習慣の中で、必死に技を磨き横綱にまで上り詰め、確かに一時代を築き上げている功績は事実。暴力問題とは別に正当に評価されるべき功績は、日本人も重く受け止めるべき問題だとおもう。

長く続く日本人横綱不在の中で、朝青龍が、多くの相撲ファンに素晴らしい気迫と技で相撲の魅力を伝え続け、おおいに土俵を湧かせてきたことは事実。

彼が居なければ、もっと早く相撲人気は下降線をたどり、多くの相撲界の人々もどうなっていたことか、、、。こんな事実にも眼を向ける心の余裕がないひとは、悔しければ相撲国日本を自分の実力で取り戻すことね。

朝青龍の一戦に臨む集中力。その切れのよい技。憎らしい程の強さ。ファンには素晴らしい相撲の魅力を与えてくれたことは紛れもない事実なんだから、、、、。

タイガーウッズ選手もこのままでは終わらないだろう。貴乃花親方の後ろには、相撲ファンというより、民主的な平和な日本の発展を願うすべての国民の眼があることを、角界の皆さんお忘れなく!!






2010年1月27日水曜日

オーバーホール

ブログご無沙汰しました。色々な意外な出来事に忙しくしていたので、、、、。まず、暮れに洗濯機が壊れました。ついで、冬の必需品、ヒーターのフルセットが、、、。

これは一大事です。冬のカナダ生活には、、、。そこで、修理を始めたのですが、なにせ、19年使い続けたポンコツ。直すのに莫大な費用がかかるとかで、新しい物の見積もりをとりインストール。

この間に私は3つの予防注射(新型インフル、普通のインフル、肺炎)。その他の採血による健康診断、歯医者などなどで病院巡り。家も人間も古くなるとガタがくるのは同じ。去年の屋根の修繕から家にも人間にもオーバーホールが必要な時期。

とまあ、慌ただしく落ち着かなかったのですが、その忙しさも悪いことばかりではありませんでした。

まず我が家の年間お遊びスケジュールの決定と予約開始。旅はこの時点がもっともワクワクして楽しいもの。

今年はまず昨年に続きゴールデンウイークは音楽の旅パート2でニューオーリンズのジャズフェステに行きます。家族で、、、。なのでこの手配に忙しくしていました。

ついで秋の旅ですが、これは骨組みの日本行き飛行機の予約のみの段階。具体的な予約はまだまだで初夏から始めます。

この間、日本は色々と政治経済ともに大きく動いていますが、あまり楽しくないニュースばかりなので割愛。

やはり楽しい話題はサラブレッド。あの私とも縁の深いレイチェルアレキサンドラが、なんとアメリカの誇る全勝牝馬ゼニヤッタを制して、2009年度アメリカの年度代表馬に決定。

そして、日本ではウオッカが2年連続の年度代表馬に決定。すべての強豪牡馬を制して牝馬の2年連続年度代表馬決定は史上初の快挙。やはりもの凄い牝馬です。

ついにエアグルーヴもダイワスカーレットもなし得なかった牝馬G17勝馬のフィナーレも間近。ドバイワールドカップにはアメリカから最強牝馬ゼニヤッタ参戦の噂も、、、。ウオッカには3度目の正直でドバイに大輪の花を咲かせて自らの引退の花道を飾ってほしいものです。

そして、ドバイからアイルランドへ嫁入り。2009年欧州年度代表馬のシーザスターズと交配。そのまま数年アイルランドに滞在するとか。

世界的な名門牧場アガカーン殿下所有の牧場に滞在し繁殖牝馬生活を送るとのビッグサプライズ。

ということは、ドバイへの旅立ちが、しばし日本とのお別れとなるんですね。ちょっぴり残念!!

でも将来、2年連続日本の年度代表馬の座につき、G17勝牝馬となったウオッカと昨年の欧州年度代表馬シーザスターズの産駒が日本で走るなんて、、、。オーナーでなくても今からワクワクしますよね。

一昨日、JRA年度代表馬表彰式で感想を問われた谷水オーナー。『ウオッカは家内の次に素敵な女性」とのお答え。アイルランドにウオッカを置いたままでは、ちょっと寂しくなるのでは、、、、。まあ、それに勝る素晴らしい夢の続きがあるからでしょうが、、、。

ウオッカとブエナビスタの最強牝馬決戦は、ブエナビスタの距離適性の関係で実現しないらしく、ちょっと残念だけど、レッドデザイアとともにドバイシーマクラシックに参戦予定とか。ドバイから眼が離せないなあ、、、、本当に。

今年も世界のレースは牝馬中心。私もポンコツ牝馬だけど頑張らなくちゃ、、、、。しっかりオーバーホールしてリフレッシュ休暇も楽しみつつ、太平洋の空を越えて、、、、。

2010年1月14日木曜日

日本の空も大揺れ

ついに日本航空の再生計画が発表され、株価が7円まで暴落した。100%減資による株上場廃止案まで飛び出しては、投げ売りも致し方のないことだろう。

昔、身近にJALの人々の素晴らしい優遇や待遇を見ていた私には、まさにまさに時代は変わったとしか表現できない。

OBや現役の年金政策や待遇も大幅に縮小、それどころか、現役の中からは1万7千人ぐらいのリストラが待ち構え、多くの子会社は統合又は清算と益々厳しい未来が待っている。

JALで働く多くの人々やすでに定年で退職した人々。関連会社の人々も含め一体何人の人々がこの日がくる事を予測していたであろうか。数年前までは、、、、。

それほど、自信に満ち、素晴らしいサーヴィスを誇っていた日本の翼への信頼が失墜し、夕陽の影しか射さないことを歯がゆく思う。

毎年この歳まで多くの旅行を続け、JALのお得意さんであり続けた私も、今は、こんな混乱に巻き込まれ、空の旅の安全は確保できるのだろうか???という素朴な不安がわいてくる。

ぜひぜひパイロットやメカニックの皆さん、以前にも増して、安全かつ快適な空の旅が続けられるよう、集中してプロ意識に徹してほしいと心から願っている。

この再生計画により、多くのJAL関連企業にもリストラの波は押し寄せ、2010年もまだまだ、不況のトンネルからは抜け出せそうもない。

経済の失速によるビジネス旅行の減少、インフルエンザによる観光旅行の減少に加え、テロの恐怖まで加わり、益々空の旅の人気が落ちている昨今。健康な空の旅の楽しみは何時戻ってくるのだろうか、、、。

アメリカでも大手航空会社の業績は軒並み苦戦。まだまだ、世界の航空業界の再編成は続いて行きそう。どうなる事やら、、、、世界の空は、、、、。

2010年1月6日水曜日

新春への思い

どか雪の中、新年を過ごしています。もう2010年ですね。皆さんはどんな新春をお過ごしでしょうか。我が家にとっては大きな変化と改革を予感させる一年の幕開け。

とはいえ、生来の楽観主義。ケセラセラと流れの中で息子共々楽しく過ごしたい一年の幕開けでもあります。

思い出せば色々な楽しいことも残念な事もあった昨年。悲しい事は早く忘れることにして、楽しかった思いでは念願の北海道名馬訪問の旅に友人と息子と出かけたこと。

その前のゴールデンウイーク休暇は音楽の旅でメンフィス、ナッシュビルで遊び、ついでにというよりメインになりかねないケンタッキーダービーの町ルイビルへの思いがけない訪問。

楽しかったなあ!!鳥のもも肉を食べながらビール片手に楽しんだケンタッキーオークス。そしてレイチェルアレキサンドラの20馬身離したもの凄いレース。後に主戦騎手のCボレル騎手がWSJSで来日。

初騎乗初勝利という貫禄の日本デヴュー。総合では確か6位だったような気がするけど、、、、。

残念なニュースは馬好きの私にとっては、やはり武豊騎手の全国リーディングが7連勝で途絶えてしまったこと。でも、それは、天才と呼ばれる人への過剰な期待なのでしょうか。

意のままにならぬ神頼みならぬ馬だのみのスポーツ。そんな中でやはり関西リーディング一位と全国の獲得賞金最多賞は獲得しているのだから、やはり並の人ではない。

いつも彼の対談やコメントを聞くと、「もっと上手な騎手になりたい!!」としか言わず、常に自己との闘いを続けている謙虚な姿勢と真面目さが20年以上もその素晴らしさを堅持している所以なのでしょう。

2009年も多くの素晴らしい馬がターフを去った。カンパニー、マツリダゴッホなど、一時代を築いた老兵がその走りを終えて去るのはよいが、志なかばで故障のためにターフを去ったディープスカイやスリーロールスなどには胸が大いに痛む。

サラブレッドには、いつも感動と勇気と元気を貰う。そして、彼らのように、ひたむきに一生懸命に力を出し切ることの美しさを感じる。今年も選ばれしもののドラマは続くし、我が家も又、ひたむきな一年を送ろうと思う。健康を願いつつ家族力をあわせて、、、、。