2009年4月6日月曜日

終わりではなく始まり!!

世界中の注目の中、静止をふりきり、ついに昨日、北朝鮮のミサイルが打ち上げられた。その前日の情報伝達ミスを含め、右往左往した政府関係省庁の慌てぶりが、遠く海外にまで、伝わってきた。

一日目の延期の報道で、一部のニュースでは(カナダで放送されている番組)、もう打ち上げは中止されるのでは、、、という報道までされていた。しかし、やはり中止されることはなく、強行された。

人工衛星打ち上げとの名目をかかげ、中止勧告も聞かず、堂々と強行した北朝鮮。それはそうだろう。世界の意見に耳を傾ける常識的な行動ができるなら、他国から、大切な娘や息子を拉致誘拐などするはずがない。

そんな簡単なことがわかりつつ、まだ一部では、「やるはずないさ、、、とか、大丈夫さ!!」と何の根拠も自信もないままノー天気に他人事のように過ごしている人も多い。

実際に被害に遭われ、眠れぬ日々を過ごし、必死に政府に訴え続けている拉致被害者の皆さんは、堂々と日本上空を通過してゆくミサイルのニュースをどんな思いで聴かれたのだろう。さぞかし、心を掻き毟られるような、悔しい思いをされたことだろう。そして、しみじみと無力感に囚われたことだろう。

幸い、日本の領土に落下物はなく、人的被害は未だ報告されていない。しかし、実際に「ミサイル発射」を通告されてから上空を通り過ぎるまで、岩手県、秋田県の住民の皆さんは、どれ程恐ろしい思いをされたことだろう。東京だって例外ではなかったはずだ。

ミサイル発射実験に完璧な成功などないことをすべての国の人々が知っている。他国に不安と恐怖を与え、今後の交渉を有利に展開させるための手段であろうが、これほどむなしい実験もない。

岩手県や秋田県の多くの人々が今回の実験によるストレスで体を壊されないよう、心からお祈りしている。

勿論政府は直ちに、断固たる処置をとると発表した。しかし、一部では、「この貴重な体験を予行練習として、今後の対応に活かしてほしい!」などという、悠長な談話を各関連省庁向けに発表していた。

予行練習で、あたふたしている平和ボケ日本!!今回の実験で我々は、すぐお隣に、なりふり構わず危険を犯し、一か八かのギャンブルに平然と立ち向かってくる恐ろしい国があることを改めて見せられた。

危険はすぐ貴方のお隣にあり、みんなが自分自身の問題として危機意識を持つべき時なのだ。政府が、、、お役所が、、、などと他人任せにすべき問題ではない。

変な例えだが、もし、貴方の子供さんが、貴方の目の前で、やくざや不良に暴行される姿をみたら、貴方は親としてどうするのだろうか?!黙って見過ごせるのだろうか?

そして誰かに、「事故ですよ。事故。忘れなさい!!悪い夢を見たと思って、、、。冷静に対応!冷静に対応!」などと諭されたとしたら、、、。

きっとどんなことをしてもその犯人を捜しだし、問題を解決するために立ち上がるだろう。どう解決するかは相手の出方次第だとしても、、、、。

結局、究極の究極は、一人一人が、我が身にふりかかる火の粉は必ず払うという、高い自衛意識を持ち続け、真剣にこの際どう行動すべきか、考える時がやってきたのではないだろうか。国民が選んだ政府を真剣に動かすのも国民一人一人の態度と意識が問題。

今回、北朝鮮のミサイルが上空を無事通過したという報道は、けっして、お目出度いことではなく、限りなく日本が危機に晒されていることを、改めて我々に示唆した。常軌を逸した国の射程圏内にわが国があるということは、本当に恐ろしい事実だ。

我々は日常的に、すでに被害にあわれている人々の苦しみを自身の問題と置き換えて、考える努力をしなければならない。日本国民の危機意識が幾分なりとも高まれば、今回の北朝鮮からの不幸な刺激も少しはプラスになるのかな?