2009年9月6日日曜日

チョット寂しい!!

白馬のプリンセス、ユキちゃんが川崎競馬に移籍。中央ではお得意のダート競走で出走可能なレースがあまりなく、仕方なくその特性を活かすための川崎移籍とか。

透き通るような白というより肌色が透けた淡いピンクの馬体で、緑の中を駆け抜けていたユキちゃん。一万頭に一頭という珍しい綺麗な白馬のユキちゃんは、初の白馬重賞制覇を成し遂げた実力馬でもある。

武豊騎手に導かれ、交流重賞G2を2位に8馬身差をつけて勝ったのも、去年の川崎でのこと。ただ綺麗なだけでなく、父クロフネ、母シラユキヒメ(母父サンデーサイレンス)という超良血馬だけに、川崎競馬移籍はとても残念でチョット寂しい気がする。新天地で頑張ってほしい。

アメリカやドバイなどの重賞レースはダートが多いんだから、JRAももう少し世界を見据え、プログラム編成を見直したらどうだろうとチョイと八つ当たり。

寂しいといえば、すでにお伝えしていた、アグネスタキオン後継種牡馬としての期待から、浅屈腱炎を発症後、即引退が発表されていた、ディープスカイの引退式が8月30日に札幌競馬場で行われた。

ダービー優勝時のゼッケン1をつけ、四位騎手を背に現れた彼をみて、改めてその美しい栗毛の馬体と堂々たる貫禄に、その引退を心から残念に思った。これからはすぐにダーレージャパンスタリオンコンプレックスに直行し、病を治し、来年から種牡馬に成るための生活が始まる。父アグネスタキオンの代わりを立派につとめてくれるだろう。

アグネスタキオンといえば、昨日の土曜日、ダノンパッションに期待していた私はがっかり。札幌2歳ステークスに参加した彼は、ディープインパクトの甥という良血。父アグネスタキオン、母スターズインハーアイズ(ディープインパクトの母、ウインドインハーヘアの娘)という、父も母もディープインパクトの最もゆかりの深い血統。

荒削りな走りではあったが、前走では、さすがディープインパクトの甥という走りを見せており、今回も最終追い切りのラップはしまい11秒3という素晴らしい脚をみせていただけに、期待が大きかった。ディープインパクトを三冠馬に育て上げた名伯楽、池江泰郎調教師と名手武豊騎手のコンビ復活で、ゆかりの血統馬ときては、期待するなと言う方が無理であろう。

武豊騎手は最終追い切りの時、角馬場でダノンパッションの大きな尻っぱねに思わず落馬。大事には至らなかったが、そういえばディープインパクトも2歳から3歳ぐらいまでは、よく、パドックでも角馬場でも尻っぱねをしていたっけ。

走る気満々の闘志溢るる姿は、まさにこの血統。今回は残念な結果だったが、次回は頑張ってほしいものだ。

そういえば、今年、メジロマックイーンの最後の産駒が2頭デヴューする。メジロマックイーンも現役時代は池江泰郎厩舎で、ディープインパクトを調教した池江敏行調教助手の秘蔵っ子だった。

競走時代、厩舎の中では、悪ガキみたいに、人をみればニンジンを欲しがり、前掻きしておねだりしていたメジロマックイーン。甘ったれだった彼が、ひとたび馬場入りすると、あたりを威嚇し、威風堂々たる歩様で、馬っぷりが変わったそうで、これほど見事に変わる馬も少ないと池江助手が記述していた本を読んだことがあり、可愛いなあと思っていた。

彼は、言わずと知れたG1を4勝した名ステイヤー。メジロアサマ、メジロティターン、メジロマックイーンとメジロ牧場自慢の親子3代天皇賞春制覇を達成した、名血中の名血馬だ。息子のホクトスルタンには、4代続けて天皇賞春制覇という期待がかかっていたが、未だに達成されていない。

かつてメジロマックイーンの鞍上に指名された時、武豊騎手は、その至上命令にも近い、天皇賞春制覇の期待に身が引き締まる思いがしたそうだ。現代の盾男、武豊騎手をして、親子3代天皇賞春制覇の偉業には、プレッシャーが強かったのだろう。

しかし、見事に成し遂げたのだから、これも又お見事。そのメジロマックイーンも2006年4月にこの世を去り、その最後の産駒が今年2頭デヴューし、あとは孫の代となる。楽しみに注目したい。

多くの期待馬が引退してしまった今、秋から冬にかけての期待はウオッカとブエナビスタの直接対決のみ。多分最初にして最後となる、この新旧女傑対決は実現されるのであろうか。ファンとしては、ぜひ観てみたい夢の対決である。果たしてどちらに軍配が上がるのだろうか。まあ、九分九厘ウオッカだとおもうけど、、、、。これが走ってみなきゃわからないのが競馬。楽しみ〜〜〜!!