2010年8月15日日曜日

老学生の夏

大変でした。16日間ストレートの講義でしたが3日目頃へたりそうになった程、久しぶりの学生生活は体にきつかったです。勿論、日本の蒸し暑い猛暑。又朝の5時起き、夕方7時頃までのフルタイム。午前4時間、午後4時間びっしりの講義。ちょっと老兵にはきついスケジュール。

昨日は最後の試験で、結論としてはなんとか完走したのですが、その前の日はバテそうで、久しぶりに肉をたっぷり食べました。

しかし、何だか充実感で胸は満たされています。英米散文研究、フランス/ドイツの寓話童話研究、東欧の社会学民族学を含む歴史と文学研究、そして最後はドイツ文学研究。

本当に満載の内容で毎日参考文献以外のプリントが数十ページ。ついて行くのに必死でしたが、やはり思い切ってサマーコースをとってよかったと心から思っています。

何しろ、知力の衰えは致し方ないとしても、体力には多少自信がつきました。毎日12時間以上のハードスケジュールをこなせたのですから、、、、、。来年も頑張るぞ!!

ドイツ文学研究の中心は勿論近代文学の代表作家「ゲーテ」。改めて二百数十年も前に近代の世界の人々の生活に強く警鐘を鳴らしている彼の天才としての凄さに触れ、感動しました。やはり、真の古典ロマンと言われる作家の作品には斬新性、普遍のモダニズムと深い感動がありますね。

皆さん勿論よくご存知でしょうが、改めて私の心惹かれた格言などをご紹介してみたいと思います。現代の我々にも味わい深い名言ばかりですから、、、、、。


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ゲーテ格言集:新潮文庫 高橋健二訳 より:

「人間の生活やその一生の運命をきめるものは、一瞬間のほかありません。長い相談をしたところで、決定となれば、瞬間にきめられることです。分別のある人だけが正しい道をとらえるのです。選択にあたって、あれやこれや思い惑い、気持ちを混乱させるのは、危険をますばかりです。」--ヘルマンとドロテーア、第五の歌から。

「人間の最大の値打は、人間が下界の事情にできるだけ左右されず、できるだけこれを左右するところにある、、、、、、、、」--ヴィルヘルムマイスターの修行時代から。

「鳥獣はその器官によって教えられる。人間は器官を訓練し、支配する。」--格言と反省から。

「外国語を知らないものは、自分の国語についても何も知らない」--格言と反省から。

「一つ所に執着するな。元気よく思いきって、元気よく出でよ!
頭と腕に快活な力があれば、どこに行ってもうちにいるようなもの。
太陽を楽しめば、どんな心配もなくなる。
この世の中で気ばらしするように、世界はこんなに広い。」
--旅の歌から。ヴィルヘルムマイスターの遍歴時代第三巻第一章から。

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では今日はこの辺で。残暑厳しきおり、お体お大切に!!



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