2010年2月9日火曜日

残念なニュース

キリンとサントリーの大型統合計画が白紙に戻された。両社の企業風土と統合後の経営方針に大きな隔たりがあり、考え方の相違の溝が埋められなかったというのが撤回された原因とのこと。

統合が実現していたら、世界一の飲料メーカーとして華やかに世界市場に切り込んでゆくはずだったのに、、、、。残念。

非上場会社でオーナー経営者の色濃いサントリーと上場会社のキリンの経営方針が違うというのが破談の理由とキリンからは発表されたが、やはり統合時の持ち株比率の問題が最大の原因だったことが後のサントリー側の会見で明らかになった。

サントリー側はあくまで50:50の持ち株比率で発言権を維持したいというのが本音。しかし、このオーナー色の強いサントリーの経営方針を統合後の新会社では認めたくない、、、というのがキリンの本音。

この両社の統合失敗の事例は、今後日本企業がM&Aを進める上で、大きな教訓となるだろう。サントリーは今後、外国の会社で経営方針の理解しやすい会社との合併や提携を考えるそうだ。

なにかと暗雲ただよう日本企業も世界の企業合併のスピードとダイナミックな動きに遅れないよう発奮してほしいと願っている。やはり、内需に限界を感じる日本企業の目指す道はグローバルに闘える新市場の確保と合併がもたらすスケールメリットによる競合コストの抑制のみ。

日本の看板企業、トヨタのリコール問題。益々進む円高の動き。日米の株の暴落。政府の援護もあまり当てにならず、四面楚歌の日本企業の今はまさに踏ん張りどころ。

政治経済ともにパッとしない年明けの日本に、早く元気と活気が漲るよう、心から願っている。