2010年5月24日月曜日

やっぱり今年も牝馬の年??

5月30日のダービーを前に牝馬のクラシック最高峰、オークスが昨日終わった。すでに大興奮の結果は皆様十分ご存知だろう。

何と何と、JRAG1史上初の同着優勝で関東馬2頭が栄冠の喜びを分かちあった。でも私の記録や記憶に残るのはこの史上初の同着のみではない。

以前からお伝えしている通り、優勝馬の一頭アパパネは、あのディープインパクトのオーナー、金子真人氏の所有馬。このオークス制覇で、金子オーナーは牝馬牡馬クラシックのすべてのレースを完全制覇。

こんな幸運な個人オーナーが他に居るのだろうか。2006年12月の有馬記念ラストランの後、ディープインパクトの引退式にのぞんだ金子オーナーは、「せめてあと一年ディープを走らせて!!もう一度、武豊騎手で凱旋門賞に挑戦して!!」という大方のファンの声なき声を十分理解していたのだろう。

「ディープインパクトが引退して、実は一番寂しい思いをしているのは私です!!」と声を詰まらせ涙ぐんだ。

あれから4年。自身の持ち馬で、ディープと甲乙つけがたい名馬、キングカメハメハがターフに送り出した素晴らしい娘アパパネで、見事、オークスを制覇し、自身の持ち馬による牡馬牝馬クラシック完全制覇という偉業を成し遂げた。

キングカメハメハとディープインパクトは共にダービーレコード、2分23秒3という素晴らしい記録を保持している。そしてアパパネもレースレコードを塗り替え続ける高速牝馬。

一頭のダービー馬のオーナーになるだけでも凄いのに、2頭。それも歴史に残るダービーレコード馬キングカメハメハと21年ぶりの無敗の3冠馬ディープインパクトをターフに送り込むという離れ業を達成した超幸運なオーナー。

そして牝馬クラシックも昨日のオークス制覇で2冠制覇。アパパネも本当に凄〜〜い!!昨年のブエナビスタ同様、2歳女王からG1を連勝中。やっぱり今年も牝馬から目が離せない。

さて、アパパネと同着でオークスの栄冠を獲得したもう一頭のヒロイン、サンテミリオンも話題にはことかかない牝馬だ。なにせ、父が2004年の年度代表馬ゼンノロブロイ。

しかし、彼は大器晩成というか、残念ながら充実期を迎えたのは4歳以後。ダービーでは、惜しくも2着に終り、3歳クラシックは無冠。しかし、その悔しさは昨日、娘のサンテミリオンが堂々と晴らしてくれた。彼女はゼンノロブロイにそっくりな牝馬だそうだ。

今年初めて3歳クラシック戦線に産駒を送り出したゼンノロブロイの種牡馬としての素晴らしさは、このオークスに産駒を6頭も送り出し、来週のダービーでは西の大将ヴィクトワールピサを東の大将として東京競馬場に堂々と迎え撃つ無敗のダービー挑戦馬ペルーサの父として、すでに大いに注目されている。

今年のオークスは同着という歴史に残る名勝負で終わった。そして、アパパネとサンテミリオンの激闘は秋の秋華賞へと引き継がれる。

先輩ウオッカとダイワスカーレットから始まった牝馬の歴史的な名勝負のドラマは、ドバイで世界的な名牝となったブエナビスタとレッドデザイア、そして高速牝馬アパパネとサンテミリオンの熱い熱い戦いとなって今年も続いて行く。

そして、大いに盛り上がった初夏の牝馬の祭典、オークスの余波は、来週の3歳サラブレッドの頂点を決めるダービーへと益々盛り上がって行くに違いない。待ち遠しいなあ、、、。ワクワク!!

ダービー優勝馬はヴィクトワールピサかペルーサか、、、はたまたどの若駒か??ドラマは続く、、、、。