2010年5月18日火曜日

ダービーの楽しみが少し、、、。

アメリカのケンタッキーダービーは、昨年に続き、カルビン.ボレル騎手がスーパーセーヴァーで制覇。過去4年間に3勝を挙げるという神業。

現地の新聞でも、ボレル騎手のダービー騎乗は芸術的な域に達していると大いに賞賛。しかし、プリークネスステークスではダービー馬は8着に敗退したそうだ。。

プリークネスステークスといえば、昨年、牝馬のレイチェルアレクサンドラがやはりボレル騎手を背に、85年ぶりの牝馬勝利によるアメリカの牡馬3冠レースの戴冠という、素晴らしい偉業の思い出が蘇る。

昨年は思いがけずチャーチルダウンズ競馬場でこのレイチェルアレクサンドラの歴史に残る20馬身以上の差をつけたケンタッキーオークス制覇の歴史的証人の一人になれた。

そして又、あの全米を涙にくれさせた国民的ヒーロー、2006年度ケンタッキーダービー勝利馬で、今は亡き、バーバロの像の前で記念写真をとってきた。

プリークネスステークスときくと、レイチェルアレクサンドラの素晴らしい偉業と、このレース疾走中に故障を発症。多くのファンの祈りと願いも空しく2007年1月に安楽死となったこの悲劇のヒーロー、バーバロのハンサムな容姿が思い浮かぶ。

栄光と衝撃の両馬の思い出は、これからもプリークネスステークスというアメリカクラシック2冠目の名前を聞くたびに、喜びと痛みを伴って思い出されることだろう。

さて、今年の日本ダービーの素晴らしい盛り上がりについては、先回のブログで少しふれた。しかし、昨日、残念なニュースが飛び込んで来た。

ヴィクトワールピサでダービー復帰が伝えられていた、武豊騎手の無念の騎乗回避の発表。まだまだリハビリ途上で、思ったより肩の故障が重傷であり、間に合いそうもなく、ぎりぎりの残念な選択だったようだ。

これで、東西のトップジョッキーによる、技と駆け引きの対決の魅力がかなり減少、、というと、代打岩田騎手に失礼かな、、、、。しかし、今年絶好調でトップを走る横山典弘騎手が騎乗するペルーサと武豊騎手の騎乗するヴィクトワールピサの対決。本当に見たかったなあ、、、。

自他ともに認める東西の実力者。プライベートでも仲がよく、ライバルとしての負けん気も満々。武豊騎手の体調が万全なら今年のダービー対決は両者にとっても意地とプライドをかけた火花を散らす一戦となったことだろう。

きっと横山典弘騎手もちょっと残念に思っているのではないだろうか。やはりダービーという日本一の祭典に東西の横綱は揃い踏みしてほしかった、、、、、。残念!!

しかし、「自分のパフォーマンスが出来る自信がない限り、乗るべきではない!!」という武豊騎手のプロの決断。ごもっともです。

ダービーという3歳馬とその関係ホースマン、特に有力馬の主戦ジョッキーにとって夢の又夢の祭典に、18年ぶりに欠場、、、という苦渋の決断に追い込まれた武豊騎手自身が一番残念でがっかりしていることだろう。

「ファンは辛抱強く貴方の復帰を待っていますよ!!プロとして納得の行くまで、ゆっくり焦らずにリハビリに励んでください!!」。

さてこれからは、後を託された岩田騎手の皐月賞に続く剛胆な騎乗に期待するのみ。何しろ、相手は史上最強といわれる布陣。「ヴィクトワールピサが一番強いと信じて乗る!!」とのコメント、心強い。

昨日はヴィクトリアマイルが東京で開かれ、一番人気のブエナビスタが底力を発揮し、昨年のウオッカと同じタイム(レースレコードタイ)で優勝し、マイル女王の座についた。

思い起こせば、初のドバイ遠征後、同じくヴィクトリアマイルに参戦したウオッカは、体調が整わず、まさかの2着に敗退。昨年は2度目の挑戦でこのレースレコードを樹立。

そう考えれば、初のドバイ遠征後、調整も不完全で、体調もまだまだの状態。名手横山騎手が返し馬ですぐその歩様の固さを感じる程の不安な状態で、この勝利。

ポストウオッカどころか、日本の近代競馬の牡馬の結晶がディープインパクトなら、このブエナビスタこそが日本の近代競馬の牝馬の結晶かもしれない。すでにG1も4勝。期待に胸が膨らむお嬢様。あとは故障のないよう、祈るのみ。

暑い夏にむけて、海の向こうでは、イチロー選手が今年もピッチを上げ、もう、名人の域でタンタンと安打を量産している。頼もしい限り。武豊騎手はイチロー選手とも親しい間柄とか。

以前、イチロー選手から贈られたバットで素振りをしている武豊騎手の写真を見たことがある。どうか、又、素振りをしても違和感がなく、左肩が自由に使えるようになり、ターフに元気な姿を見せてほしいもの。なんといっても武豊騎手には、馬上の勇姿が一番のお似合い。待ってま〜〜す。