2009年10月29日木曜日

やはり天才

私は昨日友人と「沈まぬ太陽」というまさにJLをモデルにしたとしか思えぬ話題の映画を鑑賞した。

3時間以上の長編映画で、途中10分の休憩をはさみ、見応えのある映画だった。そして、主役から脇役に至るまで、本当に当代の名優揃いの重厚な演技だった。

原作は山崎豊子。この人の作品はどれもスケールが大きく話題作ばかり。この作品も内容が内容だけに、なかなか映画化されず、幾多の困難を乗り越えようやく完成にこぎ着けたらしい。

あのJLの御巣鷹山の悲劇を内容の中心にすえ、組合活動を続けた主人公の会社に翻弄された激動の人生を追ったものだが、ドロドロした企業内の争いや、官僚との醜い争いなど、よくぞここまで筆で追えたものだと思う程、フィクションとはいえ生々しく、公開までに色々なところから横やりが入る訳だと、変に納得した。

今、JLにひたひたと忍び寄る再生への動き。あまたの航空会社の悲劇の首切りなど、まさに上映のタイミングとしては、どんぴしゃりの公開タイミング。違う角度から航空運賃や航空会社の経営状況を見つめ直すヒントも与えられ、色々と教えられた。

そしてこの他に、私にはもう一本、どうしても観たい映画があったので、昨日のうちに今日の前売り切符を買っておいた。そして二日連続で今日も同じ映画館を訪れた。その映画の名前は、「This is it.」

あのマイケルジャクソンが今となっては最後となってしまった、7月の英国公演にむけて懸命のリハーサルを重ねていた様子を抜粋して、ファンと残された子供達への記念として完成された映画だ。

公開はわずか2週間。世界中でその公開が話題を呼んでおり、前売りでも買わねば、良い席はないだろうと考え、久しぶりに昨日前売り切符を買った。

他の映画なら、週日の午後の切符を買うのはそれほど困難ではないが、さすがにこの映画は話題性が高く、前売りを買った方が安全だと思い昨日購入しておいてよかった。

やはり、今日、週日の午後だというのに、映画館は満席だった。内容は勿論、マイケルジャクソンの観るものを圧倒するようなパフォーマンスの連続。

「キングオブポップ」の名を汚さぬ、存在そのものが大スターのオーラ。バックダンサーも世界から集まった応募者からふるいにかけられた精鋭ぞろい。

しかし、それらの精鋭ダンサーとどこがどう違うのかわからないが、彼の動きはまるでしなやかな彪のように、ステップもターンも軽やかで、一つ一つの動きにめりはりがあり、ピタッと決まった精密機械のロボットのよう。

全身から溢れる大スターのオーラに彼の姿にだけ別のスポットが当たりまくっているような、きらびやかな印象をうける。

身に纏っている衣装はエルヴィスプレスリーの豪華さとはほど遠く、又、体も細身で一見弱々しく見えるのに、動き始めた彼は、形容しがたい存在感があり、彼のみが放ちうる「マイケルジャクソン不滅の激震!!」を観るものすべてに感じさせる。まさにまさに天才の芸。

3年程前、ラスベガスでそっくりさんの芸を観て、それなりにかなり満足し、楽しんだ私だが、本物を観てしまうと、本当に題名どおり、「This is it!!」

マイケルジャクソンは余人の到達できぬ素晴らしい才能を持ったオンリーワンの天才だった。

栄光のかげで不眠に悩まされ、完璧な姿を久しぶりに英国でファンに見せるため、血の滲むような努力を重ねていた、今春のマイケルジャクソン。

そして、このリハーサルの素晴らしい成果を英国でファンに見せることなく6月に永眠してしまったマイケルジャクソン。

あなたは確かに、「キングオブポップ」。映画が終了したとき、画面に向かって、多くの人が拍手をしていた。

長く映画を観ているが、映画館で感動の為、誰もいない画面に向かって観客が拍手するのを初めて聞き、思わず私も拍手してしまった。

映画祭や華やかな役者が舞台で挨拶している映画でもない。しかし、そんな感動が自然とわき上がってくる程、ひたむきなマイケルジャクソンの精一杯の努力。

そんな彼の姿をこの画面でみて、私はマイケルジャクソンの巷でのスキャンダルが絶対に嘘ではないか、、、と心から思った。

それほどこの画面を通して伝わってくるマイケルジャクソンのリハーサルでの姿は、ひたむきで、才能に溢れ、周りの人々を優しく包み込む、謙虚で温かい姿だった。

この作品は残された3人の子供さんとファンに捧げるために製作されたフィルムとか。志半ばでこの世を去ったマイケルジャクソン。

貴方は間違いなくこの3人のお子さんの素晴らしい素晴らしい自慢のパパで輝かしいヒーロー。そして、世界のファンの心の中で、永遠に生き続けることでしょう。

2009年10月26日月曜日

恐るべし名ステイヤーの血

秋の3歳馬夢のステージ、クラシックの最終章が終わった。牝馬の3冠目、秋華賞では、レッドディザイアがついに念願のリベンジを果たし、ブエナビスタの牝馬史上3頭目の3冠馬への夢を蹴散らした。

レッドディザイアの父は3歳時、クラシック3冠目菊花賞の大輪の花を咲かせたマンハッタンカフェ。

距離的にはブエナビスタの父スペシャルウイークも3200メートルの春の天皇賞を制覇しているから、ブエナビスタにも距離の壁はなかったが、残念ながら最後の直線で馬群を抜け出す時に多少てまどり、わずかの差で今回はライバルのレッドディザイアに鼻差先着を許してしまった。

このレースはすでに皆様ご存知でしょうが、ブエナビスタとアンカツ騎手には残念なおまけまでついて、直線の斜行によりブロードストリートの進路を妨害したとの理由で降着となり、2着から3着になってしまった。

そしてアンカツ騎手には四日間の騎乗停止処分の裁定。名手アンカツ騎手もこの裁定には憮然とした様子で、あまり納得の行かぬ様子だったが、久しぶりの牝馬3冠馬誕生を期待していたファンには更に過酷な二重のショックで、今年の牝馬クラシック最終章は後味の悪い結果となってしまった。

牝馬クラシック最終章に続き、昨日は牡馬クラシック最終章の菊花賞が行われ、3歳牡馬の頂点を決める3000メートルの激闘が行われた。

まず予想通り、大器、大器とデヴュー前から評判の高かったリーチザクラウンが名手武豊騎手を背に先頭で大逃げを計った。

しかし、気性的にいれ込みの激しい難しい馬、リーチザクラウンは、パドックで周回するときから発汗。本馬場入場の時点で他馬より明らかに発汗が目立ち、結果終始力みがとれず、最後の150メートルぐらいで後続に捕まり、5着に沈んだ。

武豊騎手は「皐月賞の二の舞だけは絶対にしたくない!」とかねてより話していた。皐月賞ではこの名手武豊騎手をもってしても「アウトオブコントロール!」と匙を投げざるを得ぬ程、かかりまくり、鞍上の指示を無視して突っ走り続け、実力を発揮せぬまま撃沈したそうだ。

後方から行くと、道中他馬と並んだ時、掛かりまくるこの馬に、なるべくパワーロスなく3000メートルの長丁場を導くには、先頭で折り合いをつけながら他馬を離す、この乗り方しかなかったのだろう。

名手武豊騎手も打てる手はすべて打った上での敗戦。さばさばした顔をしていた。リーチザクラウンには、ぜひ更なる気性面の成長を促し、古馬でのリベンジを期待している。力は超一流であることは誰もが認めているんだから、、、、、。

ただ気がかりは祖父母の血統。父スペシャルウイークの母、キャンペンガールはサンデーサイレンスとの配合で、難産の末5頭目であり、最後の産駒となったスペシャルウイークを産み落とすまでに4頭の馬を産んでいるが、すべて気性難でほとんど出走も叶わなかった難しい子馬ばかりを産み落としていた。

キャンペンガ―ル自身も超激しい気性で自傷行為を繰り返し、とうとう競走馬としての才能は発揮せぬまま繁殖牝馬となり、最後にスペシャルウイークという歴史的な名馬を残し、産後すぐこの世を去った悲話の持ち主。

生産牧場、オーナーなどが未出走の馬ばかりを産み続けるキャンペンガールを見放さず、5回目の交配でサンデーサイレンスを選んだ執念が実った結晶がスペシャルウイーク。

どちらも気性が激しくうるさい祖父母を持つリーチザクラウン。遺伝子は隔世遺伝が多い。担当厩舎の課題克服への道は容易ではないだろう。

しかし、ぜひぜひ諦めないで頑張ってほしい。この魅力的な血統を持つ大器、リーチザクラウンが真に大人の風格を持った落ち着いた古馬にまでたどり着いたときの強さは破壊的だろうから、、、、。ファンとしてはぜひ観てみたいものだ。

今年の菊花賞を見終えてしみじみ思うのは、やはりおそるべし名ステイヤーの血。1着スリーロールス、2着フォゲッタブルはダンスインザダーク産駒。

ダンスインザダークは自身も菊の大輪を咲かせた名ステイヤー。ザッツザプレンティ、デルタブルース、そして今年はスリーロールスが産駒として同じ舞台を制して大暴れ。母方のダンシングキイはノーザンダンサーの代表産駒、ニジンスキーの血を受け継ぎ、力のある血統。

残念ながら鼻差で負けたフォゲッタブルに至っては、母はあの女傑、エアグルーヴ。弱いわけがない。この良血フォゲッタブルもようやく体が出来てきて、いよいよ血が騒ぎ始めたらしい。来年が楽しみな一頭だ。

余談だが、スリーロールスのオーナーはトヨタにゆかりの方とか。大の車好きで英国の最高級車、ロールスロイスと母馬の名前の一部をとって、愛馬にスリーロールスと名付けたとか。今、あまり元気のない車業界。きっとスカッとされたことだろう。

残念ながら5着に沈んだリーチザクラウンはスペシャルウイークの代表産駒と呼ばれるにふさわしい大器。昨年の伝説の新馬戦で優勝し、クラシック1冠目の皐月賞を制したネオユニヴァース産駒アンライバルドは、菊の大事な舞台で途中躓き、折り合いを欠いて、馬群に沈んだ。15着と惨敗したが、このままでは決して終わらない実力馬だろう。

神戸新聞杯G2でリーチザクラウン、アンライバルドを退け優勝したイコピコもマンハッタンカフェの代表産駒として今後期待される一頭。

それにしても菊花賞を制したスリーロールスも昨年の伝説の新馬戦でブエナビスタに次ぐ4着馬だったとは、、、、。同じ新馬戦から3頭(アンライバルド、ブエナビスタ、スリーロールス)ものクラシックG1馬が排出されたのは、JRA史上初の快挙とか。

この新馬戦で2着だったリーチザクラウンも含め、本当に「伝説の新馬戦」と呼ばれるに相応しい実力馬同士の激闘に改めてスポットをあてた今年のクラシック最終章。

ライバルがしのぎを削るレース展開は本当に迫力があり、観ていてワクワクし、楽しみが増す。ウオッカもダイワスカーレットという稀代の名牝とのライバル決戦があったればこそ、歴史に残る天皇賞秋の伝説が生まれた。

この菊の激闘には参戦しなかったが、まだまだ今年のダービー馬、ロジユニヴァースも控えている。本当に層の厚い3歳牡馬と牝馬達。これからの闘いが益々楽しみになってきた。

皐月賞は速い馬。ダービーは運の良い馬。そして、菊花賞は本当に力のある馬が勝つという。3000メートルの長丁場では、優れたステイヤーの血が勝ると言われているが確かに今年の菊花賞でもまざまざとそれは証明された。

レース前には本命を欠く乱菊と呼ばれていたが、終わってみればすべて名ステイヤーの素晴らしい血統に裏打ちされた3歳の良血牡馬が順当に勝ち上がった感がある今年の菊花賞。

おめでとう、スリーロールス陣営の皆さん。そして若き浜中騎手!!わずか鼻差で破れたフォゲッタブル、ブエナヴィスタ、又頑張ろうね。実力は紙一重なんだから、、、、。

2009年10月24日土曜日

ずしりと重い内容

今日は映画の話。息子と久しぶりに午後、映画を観に行った。「私の中のあなた」と訳されている映画。原題は「My sister`s keeper」。ある家庭の中の話を取り上げたもの。

簡単に言えば、その家庭の娘がまだ小さい子供の時、白血病に犯され、両親が立ち上がり、手を尽くして闘うストーリー。

ある日、医者から秘密裏に最も治療に効果的な方法は、遺伝子が適合するもう一人の子供を試験管で培養し、産むことだと知らされ、病に犯された娘を助けたい一心で新たな子供を産むことを夫とともに決断する。ドナーとして育てる為だ。

そして生まれた子供は、次々と姉の病を治すため、組織や細胞を移植させられ、14歳の時、姉に腎臓移植が必要になったことを知り、自分の身の回りのものを売りさばき、わずかなお金を持ってある弁護士の事務所を訪れ、自分の両親を訴えたいと申しでる。

「もうこれ以上、自分の許可なしに、自分の体を切り刻まれ、姉に自分の臓器や組織を移植したくないから腎臓移植を強要する両親を訴える!!」と言い出したのだ。弁護士はその願いを受け入れ、裁判に持ち込む。

両親は実の娘に訴えられ、移植を断念させられた姉はドンドン体が弱り、刻々と死が近づいてきている。母は半狂乱になり、法廷でこの娘を非難。家族全体がばらばらになり、この一家は家庭崩壊の危機に直面。

そんな中で、思い出形式で色々な家族の思いが語られ、死の危機に直面している姉の儚い恋の話もあり、感動的なストーリーの展開が見事なタッチで描かれている。そして、素晴らしいバックミュージックの中で最後の思いがけない結末を迎える。

全編を流れているのは家族愛。そして考えさせられるのは家族という大切な人の死を迎える日への立ち向かい方と現実を受け止める心の準備の仕方。

幸せな家庭が一人の娘の白血病を告知された日から暗転。それぞれの家族の思いがばらばらになり、食い違って行く中で、こんな思いがけぬ素晴らしいラストシーンを迎えることになるとは最後の最後まで予測できなかった。

エンドマークが流れ始めてすぐ、この映画に出会えて本当によかったと思った。若い息子の感想も同じだった。「久しぶりに本当に見応えのある、素晴らしい映画に出会った感がある」とのこと。

試験官の中で、姉のドナーとして適合するかどうか、医師と両親に遺伝子をチェックされ、適合するから出産すると決められたことに傷つき苦悩する妹。

そしてこれ以上、両親が姉の為に自分の体を自由に使うことを拒否し、弁護士を雇い法廷にまで母を引き出した驚くべき反抗。

しかし、最後のどんでん返しで、決して非情なだけの妹ではなかったこと、そしてばらばらになっていた筈の家族がお互いに心の絆で繋がれていたことを知り、なんだかホッとした。

同時に、人間の死とは、本当に神のみぞ知る世界であることを改めて感じさせられ厳粛な思いを抱いた。とても見応えがあり、ずしりと重い、内容のある良い映画だった。

2009年10月22日木曜日

さようなら南田洋子さん

女優の南田洋子さんが昨日、永眠された。享年76歳の若さだった。ここ数年、認知症にかかり、ご主人の献身的な介護が注目され、その壮絶な日々を公開し、多くの人々に無常感を抱かせた。

誰もが迎える老い。きっとこのニュースを聞いた人々は、その年齢により、それぞれ違う感想を抱いたことだろう。中には私のように、すでに老いを迎え、同じ年代の長門ご夫妻の生き様を他人事とは思えぬ胸の痛みとともに聞いた人も多いだろう。

理知的で、美しく、偉大な女優としても活躍された南田洋子さん。ほぼ50年近い夫婦の軌跡を考えれば、マスコミで取りざたされている綺麗な面のみではなく、波瀾万丈、ドロドロの歩みもあったことだろう。

長門さんの浮気や多大な借金、実父の下の世話までさせた後ろめたさ。時には憎しみあいながらも、老いを共に歩んだ複雑な心境の時もあっただろう。

私ぐらいの年代の人なら、南田さんのスケールの大きさ、長門さんの男としてのわがままさ。などなど、色々な感想があるだろう。少なくとも単純なメロドラマ的な捉え方はできないと思う。

長門さんは正直すぎるところがあり、自身の至らなさを曝け出して、「おしどり夫婦」などとでっち上げられたイメージに抵抗していた時もあった。他人の目からみた、安易な定義付けに我慢がならなかった日々もあったのだろう。50年にも及ぼうという結婚生活がそんなに簡単で単純な日々ではなかったことは容易に想像できる。

しかし、南田さんが認知症を発症し、誰も頼る人がなく、仕事もできず、100%長門さんに依存しなければ生きられない状態に陥ったこの介護生活の4年間が、男としての長門さんに最も多くの生き甲斐と充実した晩年と愛に溢れる豊な心を取り戻させてくれたという供述には深く感動し、男性というものの本質を改めて教えられたような気がした。

自分のみを待ち続けてほしいという子供のような独占欲。すべて頼られ、自分だけを見つめてくれる女性の愛おしさ。自分がいなければ何もできない女性への男という性を奮い立たせるような覚悟と献身。

長門さんは今後、介護の日々を過ごした4年間の南田さんとの充実した日々を糧に、役者としても大きく飛躍されることだろう。ご自身の健康に留意され、役者としての新たな人生を踏み出してほしいものだ。

長門さんの「洋子はいつも自分の心の中で生きつづけている」という発言。確かに本当に大切な人の死は絶対に認めたくないもの。いつまでも心の絆でご一緒に生き続けてください。南田洋子さん。安らかに。

2009年10月20日火曜日

国民としての責任は??

今年の国家予算の概算が95兆円を越え、問題視されている。とはいえ、本当にこの数字と税収の差を考え、国家が弱まり、破産や倒産の危機に直面していることにまで、心から心配している国民が一体どの位いるのだろうか。はなはだ疑問である。

勿論、今年に始まったわけではなく、戦前は軍備費の調達を理由に国家を守るという大義名分をかかげ、国債を発行してきた。戦後一時的には少し盛り返したとはいえ、借金国債を払う為の国債を発行し、ますます借金王国日本の傷は深くなりつつある。

自分の収入以上の生活をすれば個人ならすぐに高利のサラ金などに手をだし、永遠に返せない借金を背負い破産し、一家離散、ホームレス生活など悲惨きわまりない生活が待っていることが容易に想像できる。経済問題に直面し、家族を置いて自殺の道を選ぶ悲惨な末路も日常茶飯事のニュースだ。

これほどはっきりと、収支のバランスをとる生活が大切なことを身を持って体験している国民が、国家に対してはどうして、借金をふやしても自分の生活を守ってくれれば良いという身勝手な理屈になるのだろうか。

すでに国家予算の40%強しか税収がない国家。官僚も含め公務員の支出や国家予算を切り詰められるものはすべて切り詰めて生活せねばと何度も警鐘を鳴らしている政府。又もや今年も必要予算の60%もの国債を発行し、借金してまで、今の国家予算を国民に認めさせようという案は無謀としか思えない。

自分の生活なら、夫や家族の収入内で収めるために、欲しいものも諦めたり、切り詰めた生活を考え、身の丈にあった生活をしようと考える勤勉な日本人。

今、日本というあなた方の家は破産寸前、いやもう、手遅れに近いひどい状態であることをどれほどの国民が自分の問題として自覚しているのだろうか。

政府は誰が悪い彼が悪いなどと責任のなすり合いをして国民の機嫌とりをし、選挙に勝利することばかりを考えず、国家的なガンを取り除く根本的な治療をしてほしい。

ガンの上から薬を塗りたくるようなその場しのぎの対応をせず、国家的体力と健全な財政状態を取り戻すために、国民にも耐えるべきは耐えさせ、払うべきものは払わせ、次世代の人々に健康な日本を残せるよう、明るい国づくりに邁進してほしい。そして日本国民を独立性豊な逞しい民族に鍛え直してほしい。

飢餓状態の後進国が年々増え続けている現状。今の国民の要求は衣食住が足りた上での要求もかなり多く入っているんだから。最近の日本の現状にチョイト心配なテツママの又又独り言でした。

2009年10月13日火曜日

豪華絢爛!!

着物ショーの話ではありません。秋のクラシックG1戦開幕となる秋華賞を目前に控え、行ってきました!!観てきました!!北海道のノーザンホースパークと社台スタリオンステークス。人間が創りうる最高の生きた芸術品、名サラブレッドのオンパレード。

ディープインパクト、トウカイテイオー、メイショウサムソン、クロフネ、ダイワメジャー、キングカメハメハ、シンボリクリスエス。いかがですか皆さん??サラブレッドに少しでも興味がある人なら、「エッ!!本当??」と耳を疑うような豪華絢爛さ。

この中のどの一頭に巡り会えても大感動の名馬揃い。それがそれが、何と何と、目の前に勢揃いしているのです。人間の思惑などどこ吹く風。悠然と草を食む、日本を代表する名種牡馬達。本当に「これ、現実??」と目の前に広がっている夢のような光景に信じられないような感動と興奮。

多くの人々を熱狂させ、JRA史上に永遠にその名を刻み続ける歴史的な名馬ばかり。華やかな栄光に包まれ、激しい日々を過ごしていたとは思えぬ、ただただ、自然の中でゆったりした時間を過ごしている静かな彼達をみて、時の流れを実感した。

相変わらずひっくり返り、足をバタバタさせて遊んでいるダイワメジャー。更に白さが増して、ひと際目立つクロフネ。小さくてもディープインパクトのゆったりとした貫禄のある歩様。見事な馬格でピカピカ黒光りしているシンボリクリスエス。

初の無敗の3冠馬、シンボリルドルフを父に持ち、奇跡のカムバックで激闘を演じたトウカイテイオーなど。どの馬にも鮮やかに目の前に浮かんでくる素晴らしい感動のドラマがある。

鼻白、頑張りやのメイショウサムソンの見事なダービー制覇と天皇賞秋。ダイワメジャーの主戦騎手として、数々の名馬の背を知るアンカツ騎手こと安藤勝巳騎手をしてディープインパクトを越える最強馬だったかも、、、と、その早すぎる引退が惜しまれたキングカメハメハ。

妹ダイワスカーレットとの有馬記念競演をお土産に引退した関東の星、ダイワメジャーのしぶとい走り。パドックでコロンと寝そべったり、激しい気性で厩舎の人々を困らせたイタズラッ子の可愛いやんちゃ坊主、ダイワメジャー。でも本当にマイルは強かったね!!

クロフネのぶっちぎりでゴールを駆け抜けた強い強いシーン。シンボリクリスエスの見事な天皇賞秋、有馬記念の連覇。すべて、まだまだ夢の続きを見たかった名残惜しい名馬ばかり。

前日には、ノーザンホースパークの厩舎で伝説のダービー馬、ダイナガリバーの元気な姿や、あのメルボルンカップG1で日本馬の強さをまざまざとみせ、国際G1馬の仲間入りをしたデルタブルースにも会えて興奮したばかり。

ノーザンテースト、サンデーサイレンスなど数々の素晴らしい種牡馬を外国から輸入し、今や世界的に有名な生産育成牧場となった社台グループの創立者吉田善哉氏に、最初にして最後の夢の称号「ダービーオーナー」をプレゼントしたダイナガリバーはもう26歳だそうだ。いつまでも元気でいてほしい。

二日間にわたる夢のような豪華絢爛の名馬ショーに深く感動し大満足した幸せなテツママ。忘れられない素晴らしいツアーにつき合ってくれた相棒とアッシー君を努めてくれた息子よ!!感動と興奮と思い出をありがとう!!

名馬達よ、いつまでもいつまでも健やかに!!貴方達の自慢の走りはもう観られないけど、息子や娘の活躍を通して、果てしない夢を追い続けて行くね。又いつか会いたいなあ!!元気でね!!

2009年10月7日水曜日

世界の航空会社大揺れ

日本航空の政府介入が必要な程、世界的に財政悪化の風評がたっている。すでにアメリカンやデルタの資金投入合戦も模索され、国土交通省と日航の意見調整が水面下で激化しているとの評。

ノースウエスト航空もすでに年末にはその見慣れた懐かしい赤いテールマークがなくなり、デルタ航空の傘下にはいり、装いを新たにする。

先日、「Time to say good-bye!!」の物悲しいメロディーをバックミュージックに半世紀余のながきにわたり日本の上空を飛び続けたノースウエストの色々な懐かしい機種の数々を紹介した動画を見た。

なんだか、自分の青春の一部がもぎ取られたような悲しい気持ちになり、思わず涙が滲んだ。普段はあまり意識していなかったが、最初に私に外国への誘いをしてくれたのも、このノースウエスト。そして、外資系の会社として、女性も男性もなく、本当に厳しく激しく忙しくパワフルな仕事を訓練されたのもこのノースウエスト。今の私はこの会社なくしては語れない。

大きな人生の転機を与えてくれたノースウエストという航空会社が消えてしまうのは、本当に残念で寂しい。当時の仲間で開いているサミットでも話題はこの一点。みんな同じ気持ちでいる。

そして今日は又、英国航空(BA)の大幅人員削減の発表。希望退職者1000名を募集。そして正社員3000名のパート社員化を断行。これで1700名分の正社員削減の効果が期待できるとか、、、。

揺れに揺れる航空業界の業績悪化、再編成の波が落ち着くには、約7年から9年の月日が必要とのこと。まあ、庶民には驚く程手軽になった海外旅行。時には国内旅行より格安となった外国への道は、反面、世界の航空会社に激しい価格競争と厳しい経営環境を与えてしまった。

サミットで昔の友人と会うたびに、「我々は本当に業界の黄金時代と呼ばれる時代に一緒に働けてよかったね!!」と昔を語る。あ〜〜あ!!そんな時代は多分もう永遠に業界には訪れないだろう。

2009年10月3日土曜日

落ち着くところに!!

スポーツの祭典、オリンピックの最終誘致合戦で沸いた昨夜の日本。結果は??もう皆さんご存知のリオデジャネイロでの開催決定。南アメリカ初のオリンピック開催が決まった。

オバマ大統領ご夫妻の自然体で、感情溢れたシカゴへの思い入れを語ったスピーチは、さすが、、、と会場をうならせ、続く鳩山首相のスピーチを内容はともかく、固い、緊張にあふるる笑いの少ない真面目一途の日本的スピーチ、、、との印象を深めてしまった。

しかし、結末は、、、、。ブラジル!!なんだか、投票が始まる前から、審査員の心のうちは決まっていたような気がする。

世界のスポーツの祭典と銘打つからには、誘致決定が少なくとも政治力や経済力のみに支配されてはならないからだ。開催には莫大な費用がかかるのは事実だが、立候補するからには、開催への国家的対策の裏付けをもっているところばかりだろう。

BRICsは21世紀経済の牽引を担う新興国として、経済的にも注目を集めているところ。ブラジルはまだまだ通貨や治安の不安定さがささやかれ、一抹の不安が残るのは世界共通の意見だろうが、オリンピックまでにはまだ7年の月日がある。

ぜひ、情熱の国のサンバと明るい太陽の下、逞しく生きる明るい人々のエネルギー溢るる、素晴らしいスポーツの祭典が開かれることを期待している。

サッカーの神様、ペレを排出したサッカー王国。キングカズもここで技を磨いたときく。日本人移民も多い日本ともゆかりの深い国での開催だから、日本からもぜひ応援してあげてほしい。

ともあれ、IOCの投票委員の政治とは一線を引いた、勇気ある毅然とした対応に、なんだか、ホッとしたテツママ。音楽とスポーツの祭典ぐらいは、ぜひぜひ治外法権の自由さと気楽さの元に行われてほしいからだ。

さあ、なんだか、リズミカルなサンバのリズムが今から聞こえてきそう!!楽しいスポーツの祭典の幕開けが楽しみになってきた。

おめでとう!!リオの皆さん!!素晴らしい祭典を期待しています!!

2009年10月1日木曜日

凄まじい戦いの様相??

10月02日にいよいよ2016年のオリンピック開催地が決まる。アメリカはついに、候補地シカゴを援護するため、オバマ大統領の応援演説出席も決まった。日本からは大成功(?)の外交デヴューを果たした鳩山由紀夫首相の出陣だ。

それぞれの候補地を援護するため、錚々たる国家代表が決選投票の日を待ち構えている。果たして、環境対策と文化遺産をアピールし、誘致成功を計っている東京の最終プレゼンテーションは迫力あるものとなるのだろうか。

なんだか、スポーツの祭典の誘致というより、国家的なメンツをかけて戦う様相を呈してきた2016年のオリンピック誘致合戦。昔からこんなに大掛かりだったかな??

不景気で先行きが不透明な世界情勢の中、スポーツの祭典オリンピックを誘致できるかどうかは、景気対策にも、国民への実力アピールにも大いに影響があるからだろう。

Yes, we can!!をスローガンに大統領にまで上り詰めたオバマ大統領の迫力ある演説。日本は温暖化ガス削減目標を25%にするとブチ上げた鳩山由紀夫首相のインパクト十分な最近の発言。

その他の候補地の代表も、負けじと最終プレゼンテーションに向け準備していることだろう。いずこの地に決定されても、何だか後味の悪い悲壮感ただよう結末になりそうな予感がする。

健全なスポーツの祭典誘致がかくも政治色あふれたものになるとは、、、、。たしかに、音楽とともにスポーツは、言葉の壁も文化の壁もすぐに取払ってくれる最大の武器だ。

しかもオリンピック誘致に成功できれば、その経済効果も計り知れないだけに、政治家も目の色を変えて、本気ムードになるのだろう。

さて、その演説の内容は?? 鳩山首相の世界公約、温暖化ガス25%削減目標も多くの日本企業からすでに渋い顔をされ、あまり歓迎されていないような、、、、。

政権発足早々、トンボ帰りで結果も聞かず帰国せねばならぬ程、問題山積の鳩山首相。どうなることやら、、、。折角、順調な滑り出しで高い人気を博したばかりの外交デヴューに傷がつかないといいけど、、、、。

でも奥方ともども地球人を超越している鳩山ご夫妻。ケセラセラ〜〜!!と大声で歌って帰国の途につくのかな?!