2009年3月2日月曜日

映画鑑賞

私の趣味のひとつに、映画鑑賞がある。学生時代は、神田の古い映画館で、よく3本立てを観た。今では、日本に来る楽しみのひとつになっている。

最近ではテレビも大型になり、DVDも豊富で、家庭でも名画を鑑賞できることはできる。しかし、やはり、映画館の大型スクリーンで観る楽しみとは比べようがない。家庭では、何かと邪魔がはいり、集中できないことが多い。

最近観た映画で、印象が深いのは、チェンジリング、ベンジャミンバトン、おくりびと。すべて話題作だ。どれも、かなり深い内容の心に残る映画で、おすすめ。すべて、アカデミー賞にノミネートされていた。その中で、実際にアカデミー賞の栄誉に輝いたのは、なんと、「おくりびと」のみ。

タイトルからは暗い映画を想像させるのに、前半は大笑いする内容。そのユーモアが暗いテーマを明るくしている。誰もが必ず向き合わなければならない親しい人との「別れ」。自分自身もすでに、眼を背けては居られない歳になっている。

この映画を観てもうひとつ考えさせられたのは、職業に対する偏見とは、、、、という問題だ。我々は無意識のうちに、死とか、死体を扱うというそのイメージだけで、真面目に人生と向きあい、ひたむきに生きている人を排斥しているのではないか??と考えさせられる。我々がその生涯を終えるまでには、色々な職業の人々の大きな助けに支えられている。

始めは自分自身の中にも、納棺師という職業への偏見があり、恥ずかしくて自分から言い出せなかった主人公が、だんだんと納棺師という職業の尊さに目覚めていく姿が、美しい自然と素晴らしい音楽とともに、活き活きと描かれていてさわやかな映画だった。

大抵、映画を観た後、友人とお茶を飲みながら、観たばかりの映画について、色々とおしゃべりをする。今日も、「おくりびと」を観た後、ロイヤルミルクティーを飲みながら色々と話し合った。名画を観た後の友人とのこの語らいの時間も又、今の私の珠玉の時間である。