2009年11月24日火曜日

健気な花

カナダの東部にも温暖化の波は確実に押し寄せている。移民以来15年。年々冬の厳しさが和らぎ、今日もぽかぽか陽気。

日本の方がなんだか寒そうなニュース。湿気が強い分、しみ込むような寒さに震える。11月12日にカナダの家に帰宅したとき、まだ、玄関脇の大鉢の花が一部、綺麗に咲いているのをみて、驚いた。

いつもなら、この頃には、すでに初雪が降り、朝晩の寒さで花は全滅している頃だ。近所にも花の色は全くない。大切な花は室内に入れてしまうからだ。寒々とした枯れ葉のみが風に舞う季節。

なのに、我が家の玄関脇には、まだ青青とした緑にすみれの花が満開。時差ぼけと疲れもあり、どうせもう、朝晩の冷え込みと霜で長くはないだろうと昨日まで放っておいた。

しかし、昨日落ち葉を掃いていたら、この朝晩の冷え込みや霜にも耐えて、まだ健気に咲いている可愛い花が目に飛び込んできて、なんだか愛おしくなってしまった。

そこで、家の中に移動できる手頃な鉢を2個準備し、玄関脇の大きな鉢から、移し替えて家の中に運びこんであげた。

これで、確実に霜枯れせず、冬をこせるかな?! かなり立派な鉢植えが2個できて、窓際に彩りが加わり、部屋がにぎやかになった。

10月中旬には例年、冬を越させる花はすでに庭からサンルームに移動する。この頃には、急に温度が下がり、初雪や霜がおり、大抵の花はやられてしまうからだ。

残されていた花は、綺麗に垂れ下がるすみれの花。しかし、あまり高価な花ではないので、外の鉢に残され、そのままにされていた。

でも、寒さにも水不足にも耐え、健気に花を咲かせたまま、まだ一生懸命生きようとしているいじらしい花。部屋に移した可愛い花の鉢植えを眺めるたびに、なんだか元気を貰っている。

今朝の冷え込みは半端ではなく、窓ガラスも芝の上も真っ白な霜で覆われていた。間違いなく、零下の気温。間一髪。間に合ってよかったね。すみれさん!!