2010年10月31日日曜日

絶景ふたたび!!

日本の現役最強馬決定戦とも呼べる天皇賞秋がブエナビスタの圧勝で終わった。結果は大方の予想通りで、すでに国際級の名牝として認知されつつあったブエナビスタが改めて強い強い牝馬として世界に名乗りをあげた。

騎乗したクリストフスミヨン騎手はかの有名な世界的名牝ザルカヴァを無敗で凱旋門賞馬に導いた欧州の誇る超一流騎手。

その彼がブエナビスタを絶賛。「もの凄い牝馬だ!!」との最上級のお褒めの言葉。世界の名馬の背を知る彼にお墨付きを貰ったブエナビスタはまさに国際級の逸品。

女ディープインパクトと称され、おっとりとしたお嬢様的で強さというよりむしろなよなよとしたはかなげな姿からはどこにあのレースでのパワーと根性が秘められているのか想像もできない。

父(スペシャルウイーク)と娘ブエナビスタとの父娘天皇賞秋制覇は史上初とか。

これからジャパンカップ、有馬記念と王道を進む彼女。無事国内のビッグタイトルを制覇したら向かうは世界再挑戦の舞台しかない。

ウオッカの果たせなかった夢を後継牝馬筆頭のブエナビスタが果たしてくれる日も近いだろう。何しろ欧州年度代表馬の牝馬ザルカヴァを凱旋門賞優勝馬に導き、自身も3度の欧州リーディングジョッキーとなったクリストフスミヨン騎手が太鼓判を押している超逸材のブエナビスタ。

これからの楽しみはアパパネとの最強牝馬対決。そして、宝塚記念で後塵を拝したナカヤマフェスタとの再対決。絶景(ブエナビスタ)は何処まで広がって行くのだろう。今後のジャパンカップ又は有馬記念での両馬との対決は今からワクワクする。

すでにナカヤマフェスタは凱旋門賞での大健闘を讃えられ一気にワールドサラブレッドランキングでディープと同じ127ポンドの評価を貰い、世界5位。

女ディープインパクトの彼女がもしナカヤマフェスタを破れば、牝馬のアロワンスも加わり、世界トップ5位に食い込むことは間違いないだろう。

「来年は又世界を狙う!!」とすでに松田調教師の決意も語られていた。今や日本人にとってヒーロー、ヒロインのイメージは地方や辺境から都会に出て頑張るイメージではない。

それをエリートサラブレッドのディープインパクトが教えてくれた。そして、華奢な体で淡々と格好よく日本を代表してメジャーリーグで頑張るイチロー選手。日本人の誇りとは世界に発信される日本人の底力。

日本人には目覚めて集中し、一生懸命やれば無限の可能性があるんだと全ての分野で世界に発信する必要がある今の不景気でしょぼくれた日本。新しいヒーロー、ヒロインの日本的定義も、もはや競われる舞台は小さな島国の中だけでは済まない時代。

栄えあるノーベル化学賞を受章された根岸教授も日本の若者に10代で夢と何らかの自信を持ち、世界を目標に羽ばたいてほしいと檄を飛ばしておられる。

2006年の凱旋門賞当日の人気オッズで1.1倍の記録を作り世界のホースマンやファンをアッと言わせたディープインパクト。

敗戦後の失格という汚名をジャパンカップの異様な雰囲気の中、自らの颯爽とした走りでぬぐい去り、改めて王者の誇りを示したディープインパクト。

そのジャパンカップに牝馬ウイジャボード(カルティエ賞年度代表馬ー欧州最強馬の称号)で参戦し、最後の直線でディープに追いすがり突き放されたデットーリ騎手が「この馬こそが、まぎれもなく世界最強馬」と改めて大いに讃えてくれたディープインパクト。

目下世界最高騎手の称号を自他ともに認めるデットーリ騎手のディープと共にターフを走り、間近に見ての賛辞だから、ディープインパクトの関係ホースマンは素直に喜んでよい賛辞だろう。

その言葉通り、引退後の2007年前半、ワールドサラブレッドランキング芝の部門でディープインパクトは栄えある世界1位に選ばれていた。

すでにディープインパクトの産駒は続々とターフに登場。牡馬牝馬ともに優秀で、すでに2歳馬のリーディングサイヤーを独走し、改めてそのエリート中のエリートサラブレッドの血の凄さが注目されているディープインパクト。彼の産駒が世界の主要レースを制覇する日も近いことだろう。

社内公用語英語化を進めて世界を見つめる多くの日本企業。日本のホースマンも常に世界の中の日本、どう羽ばたくか日本を意識する時。

世界最高峰を常に意識する気概、努力、根性をディープインパクトやブエナビスタやナカヤマフェスタが無言で人間達に教えてくれた。ただひたすら走ることに集中して一生懸命になればいいと、、、、。

改めて天皇賞秋優勝おめでとう、ブエナビスタ!!初の牡牝馬混合G1優勝で文字通り日本最強馬の称号を得た可憐でたおやかな貴女の気品溢れる姿に、きっと父スペシャルウイークも母ビワハイジも大満足でしょう。

さあ、世界は貴女を待っています。松田厩舎の皆さん、オーナー始め関係者の皆さん。引き続きファンに世界で羽ばたくブエナビスタの可憐な姿を見せてください。

ディープの参加時も今年の凱旋門賞でも欧州のホースマンは一致団結して欧州以外からの優勝馬を出さないようラフな乗り方でばんばん日本馬に馬体を当てマークしてきます。

でももうどんなにラフな乗り方をされてもこの凱旋門賞の門を1着でくぐる日本調教馬の出現は時間の問題でしょう。

日本のホースマンの皆さん!!誇りをもって、希望をもって、夢を持って、諦めずに世界を見つめてください。そして日本を元気にしてください。あのディープインパクトが我々に大いなる夢と元気を贈ってくれたように、、、、。

さあ、次なる夢はアメリカの舞台、ブリーダーズカップの番ですね。頑張れレッドデザイア!!エスポワールシティー!!

アメリカの誇る伝統のケンタッキーダービーの本拠地、チャーチルダウンズ競馬場のターフを思う存分駆け抜けてください。どちらも実力では大いに期待できる日本のサラブレッド。

世界トップクラスとお墨付きを貰ったブエナビスタと常に好勝負を演じてきたライバルのレッドデザイア。

ブエナビスタの評判が上がれば上がる程、レッドデザイアの実力も又証明されているようなもの。そして、現在世界最強牝馬と評判の高いゼニヤッタと日本の最強ダート馬エスポワールシティーの対決にも大いに注目!!

ゼニヤッタは果たして又パドックにダンスを踊りながら可愛い姿で現れるのでしょうか。そして闘志をむき出しにして連勝街道を突っ走るのでしょうか。

なんだかアメリカの誇るこの逞しくも可愛い牝馬ゼニヤッタに連勝街道を進ませて上げたい気分もちょっぴり。でもやはり日本代表のエスポワールシティーに勝たせて上げたい気分で一杯。複雑〜〜〜!!もうすぐ夢舞台の幕が開くアメリカのブリーダーズカップにも期待!!

2010年10月4日月曜日

すみれの花チーム、残念!!でもお見事!!

最後の直線、ロンシャンのターフを必死に頑張るナカヤマフェスタ。着差はわずか頭。されど頭。今年も欧州の聖域とよばれる「凱旋門賞」の門を一着でくぐる事はできなかった。

しかし、あの小さな体で、はるばる日本から遠征。そして、やんちゃな気まぐれフェスタの鬼気迫る激走。追走するのは今年のイギリスのダービー馬、ワークホース。3歳の牡馬。7馬身差でダービーを完勝した逸材の一頭だ。

ここでの斤量差3.5キロは痛かった。ナカヤマフェスタは国内で59.5キロを背負ったことはあったのだろうか。馬場は不良。芝の長い力の要るロンシャン。そう考えたら、負け惜しみでなく、昨日のメンバーで実力一位はこの馬、ナカヤマフェスタ!!本当によく頑張った。蛯名騎手の素晴らしい騎乗にも感謝感謝。

世界のホースマンもフェスタの実力を必ず認めたはず。やはり、和泉オーナーのお嬢さんへの思いとその心意気をあの気まぐれフェスタも重く受け止め、何より何より真面目に頑張ったのだろう。シルバーコレクターはパパ「ステイゴールド」の愛称。これから、ますます海外でも頑張るステイゴールド産駒に注目が集まるだろう。

今回はここでもシルバーか、残念!!と思う反面、よくぞここまでの激走を、、、、と見事な「すみれの花チーム」の頑張りに感動し、心から拍手を贈りたい。フェスタの心のオーナー、亡きお嬢さんも愛馬の健闘に天国から拍手喝采だろう。

昨日は日本の秋のG1開始。スプリンターズステークスでは、日本のスプリント界は真っ青。まだまだ香港のG2馬に先手逃げ切りを許すようでは、、、、、。脆さを露呈していた。

それにくらべ、欧州のホースマンが死守しているこの凱旋門賞。あきらかに、手が届きそうな夢になってきた。エルコンドルパサーはかつて、ここに向けて半年前から現地の馬場に慣らし、体作り、根性作りから始めた。

今年のナカヤマフェスタも宝塚記念後すぐに準備にかかり、8月9日には出国したが、エルコンドルパサーの時よりは、はるかに短時間での出走。それで、夢への距離は確実に縮まった。

二ノ宮調教師、厩舎の皆さん、そしてお世話になったフランスの厩舎の皆さん、、、、。欧州の馬作りは殆どがこの凱旋門賞までに3歳馬をピークにし、そのまま引退させてしまうこともあるはや作り。

色々と本場の生の馬作りに参加され、益々悔しさとともに闘志が沸いてきたことでしょう。角居調教師は早々と凱旋門賞にはこれからも挑戦し続けるとリベンジ宣言。頼もしい限りです。

もはや日本の競馬はこのままでは衰退。海外からの刺客を座して待つ時代ではなく、大いに海外に出かけて行って、世界最高峰のレースに果敢に挑み、種牡馬、繁殖馬としての優れた日本のサラブレッドマーケットをアピールする時、、、。

とりあえず、来年はディープの馬でリベンジかな。そして、今年の凱旋門賞最有力馬と評判の高かったハービンジャーとダイワスカーレットあたりの仔馬も将来の凱旋門賞出走予定馬かな、、、、。

まあ、ちょっと気が早いか、、、。ともあれ、「すみれの花」チームの皆さん。応援団の皆さん。フェスタは素晴らしい馬ですね。改めて惚れ直しました。日本での大暴れが楽しみです。天まで届けと高らかに「すみれの花咲く頃」を歌い、お嬢さんにフェスタの健闘をご報告ください。おめでとう!!シルバーメダル!!