2010年5月12日水曜日

史上最高のダービー?

すでにタイトルに対する説明はいらないだろう。盛り上がる今年のダービー。なぜならば、4強か、5強かと呼ばれる参戦予定馬がどれもこれもこれまでの規格外の強さ。

どの一頭でも主役をはれる実力馬(血統も含め)がずらりと名乗りを挙げて来た今年のダービー戦線。長く日本競馬の歴史を見守って来た専門家や関係ホースマンが口をそろえて「今年のダービー勝利馬を予想するのは難しい、、、、、」という。

一ヶ月程前までは、2強と呼ばれ、皐月賞馬ビクトワールピサと2歳王者ローズキングダムにばかり、話題が集中していた。しかし、しかしである。青葉賞のペルーサの度肝を抜かれるような鮮やかな独走。

落馬負傷後、ビクトワールピサでダービーに騎乗するためリハビリに余念のない武豊騎手もブログでペルーサの強さにビックリした事を正直に発表していた。

そこに又、続けてビクトワールピサとは同厩舎のルーラーシップがプリンシパルSの勝利馬一頭にのみ許されるダービー参戦権をぶっちぎりの末脚で獲得。母が女傑のエアグルーブ。早くから期待されていた超良血馬がどたんばで覚醒したのだから怖い存在だ。

そして、皆さんの記憶にも強烈に焼き付いていることと思いますが、あのダノンシャンティの3歳春の幼い馬とは思えぬ堂々たる日本新記録でのNHKマイルカップ戴冠。そして松田厩舎の先輩キングカメハメハの歩んだ変則2冠馬(NHKマイルカップ&ダービー)への挑戦宣言。

1分31秒4という恐ろしい速さでゴールを突き抜けたダノンシャンティは翌日も無事で足元も大丈夫とか。松田厩舎はすでにNHKマイルカップからダービーへの調整で大きな実績を挙げており、上記3強の陣営もここで4強と呼ばれることに異論はないだろう。

今年はこの4強と呼ばれる馬以外にも、ローズキングダム、ヒルノダムール、サンライズプリンス、リルダヴァル。

例年なら、すでにかなり絞られているこの時期に益々予測不能に陥るほど、今年のダービーは異常事態発生。それもどの一頭が勝っても、「やっぱりね、、、」と思える納得の一頭であり、2着以下の馬にも心から拍手を贈りたいと今から思える名馬ばかり。なんだか順番をつけてしまうのが惜しいような気もする。

こんな、もの凄いメンバーによる3歳馬の頂点争いはもう今後見られないのではないだろうか。4強、5強とよばれる一流馬の父、ネオユニヴァース、キングカメハメハ、ゼンノロブロイ、フジキセキ、、、、。

現役時代には絶対に見られなかったこの名馬達の対戦が今、夢の子供達の熾烈な争いとなって蘇る。果たして、どの馬が一番強かったのだろうか、、、、。血のロマンに魅了されている私には興味津々。

そして、これらの名馬の手綱をとる当代一流のジョッキー達の争いも又、胸がわくわくする激戦。武豊、横山典弘、安藤勝巳、四位洋文、、、、東西の豪華ダービージョッキーの意地と意地がぶつかり合う豪華絢爛のショー。どのジョッキーの騎乗馬も甲乙つけがたい名馬。冴え渡るジョッキーの技の競演にも大いに期待。

ネオユニヴァース産駒ヴィクトワールピサをダービー馬にして、皐月賞、ダービーの父子2冠制覇に導き、父の果たせなかった3冠馬に夢を繋ぐか武豊。

当代一流の藤沢和厩舎が満をじして送り込む息子ペルーサで、父ゼンノロブロイの果たせなかった栄光のダービー馬の夢を果たし、昨年に続き関東馬に勝利をもたらすか、横山典弘。

もしペルーサなら、なんとこの東のというより日本の名伯楽藤沢和雄氏に初のダービー調教師のタイトルをプレゼントすることができ、自身は昨年のロジユニヴァースに続くダービー2連覇達成。目下ぶっちぎりで総合リーディングジョッキーのトップを走るヨコテン。燃えているだろうなあ、、、、、。

キングカメハメハとエアグルーブの子、ルーラーシップの手綱をとるのは、ウオッカを64年ぶりに牝馬ダービー馬に導いた四位洋文騎手。彼はその翌年、ディープスカイで鮮やかにダービーを連覇した記憶に残るダービー騎手。ルーラーシップの良血が目覚めた今、他陣営も強力なライバル出現は大いに怖い存在だろう。

そして、しんがりは、ダノンシャンティのあの鮮やかな末脚を引き出し、キングカメハメハ以来松田厩舎に2頭目の変則2冠馬のタイトルをもたらすべく、虎視眈々とダービー制覇を狙う名手安藤勝巳騎手。

上記4名はいずれもダービージョッキーの称号を持ち、東西を代表するというより、日本を代表する名騎手揃い。馬も凄いがその騎乗騎手の凄さも圧巻。パートナーとの絆を深め、一生一度の晴れ舞台で、笑うのはどの馬の陣営とジョッキーなのだろうか、、。これほど話題豊富なダービーも珍しい。

心情としては、落馬負傷からこの日の為につらいリハビリを克服し、ターフに戻ってくる武豊とビクトワールピサにエールを送りたいのだけど、、、、。

なにしろ、代打岩田騎手が直前の落馬で肋骨骨折していたにもかかわらず、責任感と度胸で見事に皐月賞馬に導いたビクトワールピサ。他馬も強いけど、目下ディープインパクト以来の3冠馬を狙える権利を持っているのはビクトワールピサしかいないんだから、、、、、。

さて、競馬の女神はどの馬の頭上に微笑むのだろう。5月30日はもの凄い事になりそうな予感!!皆様もお見逃しなく、、、、。