2011年9月25日日曜日

天高く、、、、

清々しい季節到来。天高く、、、、とくれば、馬肥ゆる秋。名馬が続々とターフに戻って来ました。スマートファルコンは昨日、又又、圧倒的な強さで大物名馬再登場の先陣を切り、今日はこれから三冠馬の期待がかかるダービー馬、オルフェーブルの久々の登場。

三冠を見据え、順調に調教を積んだオルフェーブルが頭差ぐらい優位かな、、、と思う反面、いやいや、ウインバリアシオンもなかなか、それとも、、、遅れて来た大器、ディープの息子、フレールジャックも侮れないと、あと数時間後には結果が出る名勝負にワクワク。

菊の舞台以外にも天皇賞秋には、大物がずらり。久々のブエナビスタも調子がよさそう。牝馬三冠の最終章、秋華賞の舞台には、どんな波乱が待ち構えているのか、、、、。

日本だけじゃない。もうそろそろ凱旋門賞の大舞台に登場するヒルノダムール、ナカヤマフェスタ。頑張ってほしいな〜〜!!特にヒルノダムールは前哨戦のフォア賞であわや優勝の大健闘。ナカヤマフェスタも、おへそが曲がらず、素直に気分よく走れば、大いに可能性あり。海外に超強い親父のステイゴールド産駒が日仏両国の大舞台でどんなレースを見せるか。フランス遠征中の両馬の健闘を祈らずにはいられない。

ヴィクトワールピサ、アーネストリー、トランセンド、アパパネ。それにイギリスのロイヤルアスコットでは、いいところ見せられず、無念の敗退でリベンジの秋を迎えるグランプリボス。まだまだ沢山の大物名馬も続々とターフに戻って来て、やはり、前座の夏の陣を終え、本格的な真打ち登場の秋の陣に期待感で大きく胸が膨らむ。

ジャパンカップは、、、、有馬記念は、、、、、など最終章の東京大賞典まで、芝、ダートG1の連続に今からソワソワ。秋から冬への恒例の楽しみな3ヶ月がいよいよスタート。

馬券を買わないでどこが面白いの???とよく聞かれるけど、血統や予想、育成から引退までに携わる多くのホースマンとの夢の共有。肺出血をする程、真剣に必死に頑張るサラブレッドの血。感動で胸が熱くなることがしばしばあって、どうしても魅了される。

何よりもサラブレッドは綺麗だ。又、気品があり、目も本当に可愛い。色々な気性の馬をどう調教するか。人馬一体の共同作業で夢を掴む。そんな姿が忘れられないストーリーを生み出す。まさに人の手で作り上げた動く芸術品。だから芸術の秋といえば、サラブレッドの美しさが欠かせないのだ。

競走馬ではないが、こちらでは、紅葉の中を狐狩りに出かける馬の一団を時折見かける。クラブの制服はワインレッドのジャケットに白の乗馬ズボン。ビロードのキャスクにブーツ。ハンティング用の銃を肩にかけ、隊列を組んで川沿いの猟場に入って行く。

秋の日差しに馬具がキラキラ光り、紅葉の中、ビーグルやアイリッシュセッターなど、様々な猟犬を従えてハンティングに出かける騎乗姿は、これぞまさしく一幅の絵。本当にうっとりする。

ともあれ、向かいの山はすでに三分どころが紅や黄色に染まり、日差しに美しく映え、これからがメープル街道のど真ん中にある我が家の周辺は一年中で一番美しい季節を迎える。しばし、憩いの時。美しい秋に乾杯!!

2011年9月11日日曜日

秋に想うこと

ブログご無沙汰しました。いやあ、色々と大変だった夏をなんとか乗り切り、2ヶ月半ぶりにカナダに戻って、ホッと一息入れたら、なんと、目にする木々の葉の色が変わり始めています。すでにカナダの東地区は秋の気配濃厚。今朝は初霜が降りました。日中は23度ぐらいありますが、夜はすでに肌寒い日々です。

今年は猛暑の中、日本でまず学科試験。その後3週間に渡るスクーリング。朝6時半出発、夜6時半帰宅という、猛スケジュールにさすがに疲労が激しく、最終日には、電車で帰宅時、2度も乗り越し、乗り間違えと頭がボーッとして大変でした。歳には勝てません。それにしても暑い夏でした。

カナダに戻ってすぐ、ついに菅政権から野田政権に移行して、新たな出発〜〜〜!!と喜んだとたん、昨日、経済産業大臣が失言辞職。又又、大変な船出になりそうですね。野田政権。その上、アメリカ大統領のエアフォースワンの飛行計画を羽田空港の管制官がブログでリークとか。ドタバタが続く母国になんと言ったらいいのか、、、、、、。ため息ばかりです。外国では理解不能に陥るでしょう。この二つのニュースは。

折角の新内閣も派閥調整内閣、不適材不適所内閣とか酷評され、早くも先行きに暗雲漂う野田政権。どうか、被災地の復旧復興、放射能の一日も早い除染。食品の安全規格表示(ベクレル)など、国民目線で、安心安全な日本の環境づくりに邁進してください。震災から早6ヶ月。まだまだ、苦しい日々を送っている被災者の皆さんの心の平和を早く取り戻せるよう願っています。

ところで、先日、中部大学の武田教授のご発言に岩手の一関市長が苦言を呈していました。しかし、教授のご発言は日本の全ての母親の気持ちを代弁してくださっていると思うのですが、、、。少なくとも私は大変有り難いご発言だと兼ねてより感謝しております。

とても勇気あるご発言。学識と経験、そして何よりも日本の宝である、子供達の健康を第一に考えておられる姿勢に大変共感を覚えています。先生は決して東北の産物全てが問題だと言われているのではないのです。はっきりと売れるように、ベクレル表示をキチンとすべきだとおっしゃっているのです。その通りだと思うのですが、なぜ感情的に否定されるのでしょうか。

一消費者として、私もスーパーでいつも産地とベクレル表示を捜すのですが、故意なのか、不注意なのか、それとも意識が低いのか、まだはっきりとベクレル表示がしてある農産品は少ないのです。困っているのです消費者は、、、。この放射能の影響は今の問題ではないだけに目に見えない恐怖があるのです。

子供、若者の内部被爆はすぐ出る訳ではなく、又、はっきりと病気との因果関係が証明し難いだけに、恐怖に怯えない方がおかしいのです。だからこそ、政府や自治体の生産者に対する保護は、感情論ではなく、はっきりとした政策として、出荷指導(ベクレル表示や検査機構の整備など)をするべきなのです。なにもかも曖昧なままで、国民にやみくもに生産者を保護し、信じろというのは理不尽です。

この問題は決して油断すべき問題ではない事は、チェルノブイリ被爆者の悲惨な後遺症でわかっています。国民だってみんな生産者を守りたいのです。被災県のお役に立ちたいのです。だからこそ、武田教授の言うように、生産者すべてが高い意識を持って安全検査をし、クリアーした産品のみベクレルを必ず表示して、出荷してほしいのです。生産者の良心とプライドにかけて、、、、。

すでに色々な対策が遅れており、かなりの汚染が心配されます。一日も早く、中央政権と地方自治体が一体となり、除染対策とともに、食の安全確保に動いてください。

話は飛びますが、アメリカの競馬の殿堂入りを果たした名騎手、エドガープラード氏が来日をキャンセルしました。プラード騎手はあの2006年全米を涙にくれさせた名馬バーバロを無敗でケンタッキーダービー優勝馬に導いたベルー出身の偉大な騎手です。

プリークネスステークスで骨折したバーバロを何度も病院に見舞い、最後まで愛馬を見守り続けた秘話を読んでいた私は、今年の夏に発表された彼の秋の再来日を心待ちにしていました。世界的な名手の鮮やかな手綱捌きを又見たかったのに、、、。ウオッカの懐かしい初G1制覇の時の騎乗は残念な結果でしたが、、、。

バーバロより強くて話題を呼んだ馬は過去に沢山います。でも近年、その死がこれ程全米の人々を悲しませた例は聞きません。彼がどれ程愛されていたかは、ケンタッキーダービーが行われるチャーチルダウンズ競馬場の一番ゲート前に行けばすぐわかるでしょう。疾走している大きな銅像が、その死後まもなく建立され、写真スポットとして、多くの人々を魅了しているからです。

バーバロがこれ程愛される存在となれたのも、このプラード騎手の鮮やかな手綱捌きと人柄の魅力に負う所が大でした。日本のホースマンも含め、多くのファンが彼の再来日を楽しみにしていたのに、、、。

プラード騎手に限らず、多くの芸術家の来日が延期されたり、キャンセルされています。そのすべてが原発の放射能の影響とは言えませんが、かなりの影響を与えていることは確かです。外国からの観光客の減少も大きい問題でしょう。素晴らしい名所が多い東北に観光客が集まらないのも、安全な、情報公開をキチンとする日本というイメージが無いからです。

隠す、公表しない、はっきりしないというのが一番風評被害を呼び起こすのです。無辜の国民を叱る前に、政府や自治体の人々の弾圧の矛先を変えましょう。学者や有識者には、学問の自由という憲法にのっとり、言論の自由を与えてこそ、先進国家の仲間入りができるのです。考えましょう。皆で!! 何が、何処が間違っているのか、、、、。