2009年9月20日日曜日

ニュースの目

いろいろなニュースでにぎわっている日本。明るい嬉しいニュースはイチロー選手の連日の神懸かり的な活躍。一昨日は、さよならヒットで、まるで子供のように鬼ごっこをし、はしゃいでいた彼。昨日のニュースではプロ入り初のサヨナラホームランで又もや主役に、、、、。

ホームに入るときのおどけた姿。明るく喜びを爆発させる彼。そこには、9年連続200本安打という、大きな新記録をクリヤーし、凄まじいプレッシャーから解放された、私が想像したとおりの楽しみながら野球をしているイチローの一皮むけた姿があった。

つねに、目標を定めて挑戦していた彼も、しばらくはあまりプレッシャーがないだろう。持ち前のジョークと明るい笑顔が戻った彼はやはり何か特別なものを与えられているスーパースターだと感じる。

しかし私は、その明るさと逞しさの陰に言葉も不自由で大きな体格の選手に混じり、細身のイチローが孤高をつらぬきつつ心身を鍛えてきた、気の遠くなるような激闘の日々が痛いほどわかる気がする。

昔から、映画や舞台でも大女優やすばらしい俳優というのは、孤高の厳しさを備えていたときく。世界を見つめている坂東玉三郎や中村勘三郎などの世界公演をみると、凄い努力と気迫を感じる。そして、文化の違いを尊敬し、他国の文化の中にとけ込む努力までしている。

さて、イチロー選手の明るい話題で賑わったニュースの日、涙の会見となった酒井法子さんの保釈会見。あまりやつれた感じはなく、マスコミを通じ謝罪しており、その謝罪会見の視聴率は昨年末の紅白歌合戦を越える視聴率だったとか。国民の約半分近い人々が関心を持って、この会見をみたそうだ。

私はうっかり見逃した人のひとりだが、ネットの説明をよんで、注目する記事にぶつかった。この会見のニュースは海外にもつたわり、中国のメディアの評が載っており、興味深かった。

「酒井被告の謝罪会見の涙は、日本人の本質そのもの、、、」という見出し。中国にも多くのファンを持っていた酒井被告。彼ら中国人の人々からは、ハンカチで目頭をふきふき、大衆にすがるような目をしていた彼女の姿は、日本人を凝縮しているとまで映ったようだ。

「見放さないで!!捨てないで!!仲間に入れて!!」と勤勉だが集団意識が強く、仲間はずれにされることを極端に恐れ、弱々しく他人にもたれ掛かる、一人では力を発揮し難い日本人を象徴しているようだ、、、との見方。

「日本人は一人では力を発揮できない民族だが、大勢が集まると凄い力を発揮する勤勉で集団意識の強い民族」というのが、改めて謝罪会見での酒井法子被告の哀れな涙を通じ分析されていた。

これは、中国に限らず、ほぼ世界的に認識されている日本人の特性。その勤勉さは果たして戦後の混乱期や経済成長を支えてきた人々と同格に誇れるものかどうかわからないが、間違いなく、四季折々の繊細な文化を持つ日本人の精神的弱さは顕著になりつつあるような気がする。

酒に、麻薬に、一時的な逃避を計る若者。社会から受け入れてもらえないとわかり、引き蘢る若者の多さ。何事も社会が悪い、親が悪い、、教育が悪い、、、、などなど、他人のせいにして、怒りをぶちまける人々。

「そうじゃないんだよ!!もっと逞しく、自分の未来は自分で勝ち取らなきゃ、、、。幸せも不幸も自分の心と発想の転換!!自分を強く逞しくし、真の心の独立が果たせなきゃ、他人を思いやり、背負ってたつなんて、無理無理無理、、、」。

自分に幸せ感を持てない人が、真に周りの人に幸せを分けてあげられる心の余裕など生まれる筈がないのでは、、、というのが、かねてよりの私の持論。だから、私は自分を幸せにする様、早め早めに先々を想定し、憂いを無くす努力をしてきた。その姿勢は今もこれからも変わらないつもりだ。まだまだ先は長い(?)けど、、、、。

中国のニュースの最後の言葉、「日本人は、そうした集団意識を隠れ蓑に自分の色を中性化し、上から目線で、諸外国をみる無意味な誇りを捨てるべきだ、、、」という内容のコメントは、妙に胸に響いたなあ〜〜〜!!遅ればせながら、すべての日本人がこの意味を真剣に考えるべき時なのでは、、、、、。

ともあれ、明るいニュース、暗いニュース、様々なニュースが飛び交った昨日。鳩山内閣も始動したばかり。連休明けからが新政府の正念場。国民への素晴らしい舵取りをよろしく。

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