2009年9月3日木曜日

文化の違い??

最近、又少し頭が痛い問題に直面している。それは、日台のコミュニケーションの難しさに関するものだ。

顔も外見もほぼ同じ。過去には50年も日本が祖国として、建設した台湾。その親日的態度は、やはり、世界広しといえども台湾に勝るところは少ないだろう。

今現在すでに80歳以上の高齢者の中には、日本語の上手さやその日本文化の理解度の深さに感心し、頭が下がる思いがする人も多い。

しかし、時代は変わった。今の台湾の企業戦士として働いている若い人々は、殆どが日本語とは無縁の世界で育ち、小学校では、戦中の日本の無謀な戦略に弾圧された同胞の歴史を習い、あまり最初から日本や日本人に心を開く人は多くない。

勿論、お年寄りから脈々と受け繋がれてきた、日本製品への愛着と信頼により、世界でも異常なほど、日本製品指向が強い。日本の若者の好きな音楽やファッションもあっという間に台湾でも流行、情報社会に成った今、殆ど時差はない。

しかし、反面、元々日本人より個を主張する、又、あまり周りと連携をとるための時間を裂かない仕事のスタイルは、往々にして、身勝手な発想をうみ、逆に無駄な時間をとりやすい。

幼少時代から他人に迷惑をかけないように、かけないようにと家庭でも学校でも教育されて来た日本人の感覚と、現在の若者の祖国中国の、戦乱の世を自身と家族の身を守ることに精一杯な現実的な生き方を余儀なくされた逞しい民族性とは、かなり違う発想であることを認めざるを得ない。

この点から見ると、長く成功している日台関係の会社は、創立者がほぼ日本人に近い発想を持っており、後進にその文化的理解力まで教えこんでいる会社が多い。勿論企業的実力もさることながら、、、、。

しかしながら、そんなトップでも、実際に使用している多くの社員の生まれながらの個性はなかなか治し難く、結局、色々なところで、日本とのビジネス継続に苦労している。

まあ、台湾でよく例にでることだが、高速道路の車の走り方を例にとればよくわかるであろう。私からみたら、無謀、メチャメチャ、乱暴な走り方で、さぞ交通事故が多いだろうと思うが、それが、日本とあまり変わらないのである。

逆に日本的に紳士的に(今はわからないが、、、、比較的、、、)トロトロ走ったら、一発で事故るそうだ。では、、、、?? 声を大にして「貴方達、そんな走り方をしたら、危ないじゃないの!! 日本式に走りなさい!!」と怒鳴っても、99%の人々の走り方が同じで、事故もすくなく、お互いの走り方が予測可能な場合、その走り方を変えさせるのは不可能に近いのである。

欧米の人々とは、一見して、顔も姿も大いに違い、文化も考え方も全く違うことをすぐに頭でも行動でも理解し、比較的寛容な日本人だが、東南アジアの民族が相手となると、どうもその外見から、なかなか、全く違う民族としての発想を理解し難く、特に中国大陸などとのビジネスでは、苦戦していると聞く。

そんな発想の違いを補佐するのが、私の仕事なのだが、いつもこの仕事に入ると、どちらの文化も多少わかるというのは、誠に厄介で、胃が痛くなる。そして、巨大な岩に体当たりしているような無力感も時々味わう。

この歳にして、まだまだ力不足。まだまだ勉強の日日は続く。

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