2009年6月11日木曜日

息子の言いがかり

このごろ、息子に変な現象が現れている。とにかく、忘れ物が多いのだ。朝出かけてからしばらくすると、「へへへ、、、」と照れ笑いしながら戻ってくる。

さいふ、携帯電話、そして、なんとなんと仕事用のパソコン。昔の息子には考えられぬ忘れ物。比較的家族の中では慎重で、これまであまり見られなかった現象だが、遺伝子的には、絶対に起こりうる現象なので、見ているこちらも苦笑い。

とにかく、私の実母が忘れ物の名人。数え上げればきりがなく、世界中で忘れ物をし、誰かを喜ばせていた。ニュージーランドではホテルのベッドの枕の下に胴巻きを置き、中の現金他貴重品をそっくり忘れ、約出発後3時間ぐらいしてから、「あれ〜〜〜っ!!」と気付き、ホテルに電話!!

でも残念ながら、「そのようなものは御座いませんでした!!」という非情な一言でパー。シカゴで、ロスで、カナダで、忘れ物や盗難やともかく色々とやらかしてくれた。かくいう私も傘、サングラス、帽子、マフラー、スカーフ、ハンドバッグなど、ひょいひょい置き忘れ、数えられないほどの失態。

従って、息子には偉そうな事は言えないのだが、ひとつ気に入らないのは、私が日本に来て、息子のアパートに居る時に限って、なんだかボーッとして、忘れ物をすることが多いと変な言いがかりをつけている事だ。

自分は少なくともこんな危なっかしい祖母や母親の遺伝子を濃く受け継いでいることを直視し、十分自分も粗忽であることを認め、今後は注意してほしい。さもなくば、母親のように、子供をスーパーに置き忘れ、家に帰ってから、「あれ〜〜〜!!大変!!忘れちゃった!!」というトンでもないハプニングもあるよ。へへへ、、、、。

2009年6月7日日曜日

紅一点の頑張り

伝統あるG1安田記念1600メートル春のマイル王決定戦が終わった。牝馬と牡馬という組み合わせの2頭のダービー馬のマイル決戦は史上初。香港から参加した2頭も加え、アジアマイルチャレンジと銘打ち、最強マイラーが集結した豪華メンバーの紅一点、ウオッカが最後の100メートルを切ってから魅せたもの凄い瞬発力と豪脚にテツママ吃驚、そして感動!!

やはり彼女はドバイで終わってなんかいなかった。今日は先回のG1ヴィクトリアマイルで7馬身もちぎった、牝馬同士の闘いのようにはすんなりと勝たせてはもらえなかったけど、結果は皆さんもうご存知の、最後の最後の彼女のもの凄い末脚にすべての牡馬が脱帽。

勿論、牝馬の枠を大きく超えた名馬と呼ばれて久しい彼女、ウオッカ。でも、レースを終えて息を整えた後の本当に優しい、穏やかな目を見ると、やはり牝馬特有の可憐で奇麗な目。

今日は多分、昨年のダービー馬、ディープスカイは99%勝利を手にしたと思っていただろう。最後の10歩ぐらいまでは、、、、。

「満員電車内でオジさんたちに囲まれ、降りたくてもなかなか降りられない女の子のような状況で今日は虐められました」とユーモアたっぷりに最後の直線で他馬に囲まれて、スパートできなかった状況を説明していた武豊騎手。

「今日の私の騎乗は下手でした。馬に感謝です。馬を褒めて上げてください!!」と勝利騎手インタヴューで話していたが、確かに周りを取り囲まれ、出口を完全に失ったかに見えていた最後の直線。

私も「危ない!!出口がない。囲まれた、、、」とウオッカの勝利を一瞬あきらめかけた。しかし、最後の一ハロンぐらいからの武騎手の狭い狭い隙間を縫って抜け出した見事な手綱捌きを目の当たりにして、「さすが!!」と本当に超一流の素晴らしいものを見せてもらった気がした。

思惑がはずれ、馬混みに閉じ込められ、自分の描いた作戦が裏目にでたことを正直に話し、「下手な騎乗でドキドキさせてすみません。馬に助けられました!!」と話していた武豊騎手。しかし、誰もが目を疑ったあの一瞬の脱出劇と最後の最後の大逆転劇は、やはり、武豊騎手の冷静沈着かつ剛胆な超一流騎手の手綱捌きなくしては生まれてこなかったことだろう。

ピンチを見事な大逆転劇につなげ、ますます紅一点のウオッカの強烈な末脚にスポットライトをあてさせ、素晴らしいエンディングに導いてくれた武豊騎手。春の東京G1最終レースを飾るに相応しい興奮と感動をありがとう。そしてウオッカをここまで素晴らしく磨き上げてこられた陣営の皆さん、本当におめでとうございます!!

ウオッカ!!貴女は本当に円熟した素晴らしい女傑。まだまだ、引退させるには惜しいまさにまさに今が旬の堂々とした名馬。牝馬史上初の10億円馬、牝馬単独最多G1勝利記録など、数々の金字塔を打ち立てたこのヒロインのドラマはまだまだ終わらせたくない、、、。

2009年6月6日土曜日

日本の陪審員制度に一抹の不安!!

いよいよ日本でも裁判の陪審員制度が導入され、民間人が裁判に加わり始めた。「選ばれちゃったらどうしよう!!」と不安を抱えている人も多いときく。

そんな不安を解消させるべく、裁判所や法の現場では、色々な対策を練っているとも聞く。たとえば、過去の判例を教え、答えを導いたり、妥当な量刑の重さを示唆したりする工夫が施されている。テレビでも裁判員制度開始のスペシャル番組を放映し、関心を高めている。

しかし、こんな状態を見れば見る程、「大丈夫かあ〜〜!!」と不安になる。日本という土壌は昔から「男は黙って、、、、」とか、「女は嫁しては夫に従い、、、、、」などなど、自分の意見を強調したり、主張したり、うまく説明したりすることを良しとせぬ、舌足らずな文化が蔓延ってきた。

戦後急速に欧米の文化が入り、男女平等、思ったことは自由に、、、、などなどと表面はかなり変わったように思われがちだが、まだまだ、会社という組織体では、歴然たる上下意識が蔓延り、男女平等といいつつ、女性が意見を言い過ぎると「あの女は、、、、」と陰口をたたかれるのも日常茶飯事。

テレビなどをみても、子供時代から自分で自分の意見をしっかりと持ち、自己主張を思いっきりし、周りの人はその意見に耳を傾ける習慣が足らないのでは、、、、と思われるような、すぐに親の顔色や周りの反応を見ながら話す子供が多いように見える。

そもそもまだ大人自身がなるべく周りにあわせ、目立たず、平凡であること、異端児だと思われないように、できるだけ無難な答えを出そうと努力しているような社会風潮の中で、一体何人の人が、他人の過ちを的確に捉え、きちんとした意見をいい、自己の確たる信念をもとに自分の意見を他人とは違ってもアピールし続ける肝っ玉があるんだろうか??

どうも日本では、まだまだその土壌が育っていない、ちょっと、いや、かなり不安な状況であるような気がして仕方がない。

勿論、事件の資料分析、専門家の意見拝聴、周りの人々の発言内容を咀嚼して、自分の無難な意見を絞り出し経験を積み重ねていくことだろうが、さてさて本格的に自信を持って対応できるようになるまでにはどの位の月日が必要なのだろうか。

結局、今のこの陪審員制度に参加する人々は、周りの意見になんとなく影響を受け、周りの顔色を見、無難な答えを出そうとする人が多くなるような気がしてならない。

それで、いくら裁かれるような法を犯した人々に対するとは言え、一人の人間の運命を左右し、その家族をも含め、多くの人々の人生を狂わせるかもしれない責任の重い仕事に携わっていけるのだろうか。はなはだ疑問である。

国際的な舞台でも、日本人の事なかれ主義、優柔不断な言動は目立ち、アピールや演説の迫力不足、説得力の弱さなどなど、色々な分野でかなり欧米諸国のトップとは印象が違う。欧米や他国では、宗教に裏打ちされた、全く違う角度から生と死を見つめ続ける文化がある。

しかし、日本では八百万の神をあがめ、冠婚葬祭時のみにその宗教色を強め、にわかキリスト教徒や仏教徒になる人々も多く、幼少時から宗教に基づく生死の問題提起の教育をされてはいない。

従って、結婚式を神道で、葬式を仏教で、ヴァレンタインデーやクリスマスをキリスト教で祝っている何がなんだかわからない人々が多い。

そのような人々は一体どのような角度から、確たる罪と罰、生死の意見を導きだす事ができるのだろうか。人が人を裁くということを真剣に考えれば考える程、やはり、専門家の意見を尊重せざるを得ない気持ちにさせられることだろう。

又、子育てや子供の教育問題にも不透明な問題点が目立ち、学力のみならず家族とは、、、という根本的な教育問題にもメスを入れなければならないのが今の日本の現状。

教職に就いている先生方にも迷いから来る鬱病が増えているときく。教育に真剣に取り組んでいる先生方ですら、なかなか率直な意見が述べられないまだまだ閉鎖的な日本の教育界。勿論、教職者の率直な意見を阻むのは学校や父兄の態度にも問題点が多いのだろう。

そんな中、まず日本人が取り組まなければならないのは、オバマ夫人やクリントン夫人のように、堂々と男性と同じ、もしくは男性以上の存在感を醸し出せる独立心の強い女性達の育成ではないだろうか。

いずれ母となり、大切な国の宝である子供達を育て上げる母親そのものの意識改革と真の意味での独立心の育成こそ、「急がば回れ」で、政府が取り組むべき急務であろう。

日本女性が真の社会的な独立を果たせ、堂々たる意見が家庭でも社会でも言えるような状況が確立されて初めて、裁判などの公の場でも、周りを気にすることなく、一人でも堂々と異なった意見を主張できる時代が来るに違いない。

なんだか、今の日本じゃ公私ともに、まだまだ男女とも意見を堂々と言えるような次元には至っていない気がするのはテツママだけなのだろうか。

自分自身ですら見失っている人が多い日本の現状。自分自身がわからず、自分の命の重さすら見失っているような人々には他人の罪と命の重さを計り、的確な意見が言えるのかなあ??ちょっと、いや、かなり心配!!

2009年6月3日水曜日

昭和の俤

昭和を代表する音楽界の巨匠が次々と姿を消してゆく。作曲家遠藤実氏、三木たかし氏、そして作詞家石本美由起氏。演歌の巨匠が残した昭和を代表する名曲の数々を挙げればきりがない。

それらの曲や詩に励まされ、慰められ、明日への活力を貰った人々も数多いことだろう。すべてのジャンルの音楽を気分によって聴きわける私も、これらの昭和の巨匠が残した多くの日本の演歌に心を動かされ、時に涙し、時に明るく前進する活力を貰った一人だ。

特に最近亡くなった石本美由起氏と歌手美空ひばりのコンビで生み出された数々のヒット曲は、私の青春時代の懐かしい懐かしい思いでの歌の一つとなっている。

明るいマドロス調の歌「港町十三番地」、聴くたびに、思わず歌に引き込まれ涙が滲んだ「悲しい酒」など、私の心に深く残っている名曲は、これからも時代を超えて多くの人々に口ずさまれてゆくことだろう。

こうして、昭和の俤が一人一人と消えてゆく中で、最近、石原裕次郎23回忌が話題を呼んでいる。なんとなんと23回忌の記念行事を東京ドームで行うというのだ。石原プロの数々のプランが発表され、石原軍団の手により、ファンに届けられるこの記念イヴェント。

改めて、昭和を駆け抜けた石原裕次郎という一人の俳優、歌手の偉大なる足跡が偲ばれる。当時、男優といえば、水も滴る良い男、高い演技力、タニマチの有無などなど、スターダムに昇るには多くの条件を備えている必要があった。

そんな中、当時現役の慶応ボーイで、良家のお坊ちゃん。湘南の海で颯爽と遊ぶスポーツマンというまったくこれまでの俳優というイメージや殻を破った石原裕次郎という青年が、本当に新鮮で、格好よく、多くの若者の心を捉えた。

「演技力??」多分それほど無かったと思う。「タニマチ??」勿論ない。「水も滴るいい男??ウ〜〜ン、どうなんだろう??ちょっと不良っぽいあの眼差し」。

これまでの俳優というイメージから言うと、全く新しいタイプの俳優が、いきなりドラムを叩き、歌を歌い、「股下何センチ??」というのが当時の格好いい男性の規格となるほど長い脚を自慢にスクリーンに飛び出してきたのだ。

勿論、現石原慎太郎都知事は当時すでに小説家としてかなり有名で、大いに注目されており、その弟ということで、最初から恵まれたスタートを切ったことは間違いない。

しかし、後には、この弟の残した偉大なるスターとしての足跡が、兄、石原慎太郎氏の大きな政治的バックボーンとなったことは、事実であろう。

没後23年を経た今でも、東京ドームで23回忌を開ける石原裕次郎という昭和の大スター。そして、その昭和の大スターを尊敬し、男の友情で結ばれ、石原軍団を結成してきた渡哲也、館ひろし、神田正輝、三浦友和などの現役スター。男同士の深い絆を感じさせてくれるこのイヴェント。私も注目している。

礼儀正しく、面倒見がよく、男のロマンを追い求め、自由奔放に昭和を駆け抜けた魅力的なスター石原裕次郎。「やはり、昭和はまだまだ生きているんだなあ〜〜!!歌も、俤も素晴らしいものは永遠なんだ、、、、、」。

2009年5月31日日曜日

歓喜と感動の瞬間!!

皆さん、今日の日本競馬最高峰、3歳クラシック第2冠、日本ダービーご覧になりましたか。感動しました。興奮しました。そして、心から喜びが沸いてきました。

というのも、以前ブログでご紹介したことがある、あのロジユニバースがついについに、今年の3歳馬、7768頭の頂点に立ち、日本のすべてのホースマンの夢の祭典、日本ダービー優勝馬となったからです。

「無敗の3冠馬誕生への壁」と題して、今年の牡馬クラシック3冠の1冠目、皐月賞の結果について以前お知らせしましたよね。それまで無敗の強さで、圧倒的1番人気馬になりながら原因不明の惨敗で、14着に敗退し、多くのファンを心配させたり、がっかりさせたこの馬。

皐月賞の敗因としては、マイナス10キロの馬体重だったことから、どこか体の具合がわるかったのでは、、、、と密かに心配されていたロジユニバース。従って、このダービー前には、皐月賞馬のアンライバルドの人気の陰で、あまり期待されずひっそりとしていたのに、、、。

でも今日、ふたを開けてみれば、やはり2番人気の期待馬として、多くのファンの支持を受けていた。その優雅でハンサムな品のよいルックスも大いに人気の秘密かも、、、。

今日の東京は大雨で、馬場はダービー史上40年ぶりの不良馬場。騎手も馬もゴールまで泥だらけになって死闘を繰り広げていた。しかし、ロジユニバースはそんな重馬場をものともせず、ラストスパートでは見事に2着馬、あの超良血のリーチザクラウンに4馬身差をつけて完勝。

12年ぶりに関東馬がダービー勝利馬となり、関東のすべてのホースマンも喜びに包まれていた。クラシック制覇としては、あの名マイラー、ダイワメジャー以来の関東のエース馬誕生の瞬間だった。

勿論、手綱をとった関東のベテラン、横山典弘騎手の最短コースで馬に負担をかけぬ好騎乗も光り、彼自身もダービー挑戦15回目にして初の名誉あるダービー騎手の称号を手にした。

横山騎手は皐月賞でロジユニバースが原因不明の惨敗をして以来、「もしかしたらこの馬はダービーには難しいのでは、、、、」と疑いを抱き、あまり自信を持てなかったそうだ。

勝利騎手インタビューに答えて、「馬を信じきれなかった自分が情けない。最後のゴール前ではもうヘロヘロに疲れていたのに、ロジユニバースは最後まで頑張り抜いてくれた。本当にこの馬に助けられた!!」と優しい言葉で愛馬を労っていたのが、清々しいコメントだった。

東の横山典弘、西の武豊とその名騎手ぶりを讃えられているこの関東のエース騎手が、実はこれまでダービー騎手の称号を手にしていなかったというのもちょっと信じられぬ意外な感じがしたが、それほど、ダービー騎手になるのは難しく、すべての騎手の憧れのタイトルなのだろう。

普段は勝っても負けても喜怒哀楽をほとんど顔に表さず淡々としている横山騎手が、24年の騎手生活で初めて掴んだダービー騎手の称号に、本当に嬉しそうな顔をしているのを見て、私まで幸せな気持ちになった。

今年の名誉あるダービー馬となったロジユニバースの生い立ちから、オーナーとの出会いのストーリー。2歳からの本格的な調教でみせた非凡な素質と、その素質を信じて大切に育て上げた陣営の熱意。その苦闘の歴史を少し読んで知っていた私は、なんとかこの馬に勝たせてあげたいとかねがね思っていた。

サラブレッドには致命的とも言える足まがりという体のハンデがありながら、このドロドロにぬかるんだ道悪の馬場をゴール目指して必死に走るロジユニバースの健気な姿を目の当たりにして、本当にジーンとくるものがあった。まさに歓喜と感動の瞬間だった。

この馬をじっくり眺めた事がある人なら、誰もがその上品な面立ちと馬体に魅了され、イケメン馬ぶりを口にするロジユニバース。今日はその上品な馬体一杯に泥を跳ね上げ、道悪の中、超一流馬と死闘を繰り広げ、さぞ疲れたことだろう。

ロジユニバースと陣営の皆さん!!日本競馬の祭典、牡馬クラシック第2冠、日本ダービー優勝おめでとう!!そして見事初のダービー勝利騎手の栄冠を手にした横山騎手、本当に本当におめでとう!!お疲れ様でした。

2009年5月29日金曜日

新たな楽しみ実現??

5月24日の日本オークス、皆さん観た??ブエナビスタの末脚、異次元の凄さだったね。でも、最後の直線に向かったばかりの時は、正直、間に合わないと一瞬思った。しかしゴールを抜けたときには、明らかに差しているとわかった。でもでもきわどいハナ差とは、、、、。

名手アンカツにして、4コーナーでの進路コース取りに一瞬の気の迷い。しかし、当日の天候では、その迷いは当たり前の馬場状態。雨にぬれた後の外の芝では、いかにブエナビスタが凄い末脚をもっていようと殺される可能性が高い重い馬場。内の方が伸びやすいことは名手には想定済み。そんな状態の中、内へ行こうと彼女を導いたのは当然の判断。

でも前の壁が厚く、あまりの混み具合をみて、内では他馬が邪魔になり抜け出す事が難しいと判断した、とっさのコース変更はまさにベテランならではの剛胆な決定。

しかし、その内へ外への迷いを経た移動は、時間ロスと負担を馬に与え、観戦していた誰もが一度は「間に合わないんじゃないか?!」と一着ゴールを半ばあきらめかけたことだろう。私も同じ。

なにしろゴールまで残り2ハロンの時点で、すでに先頭に立っていたレッドディザイアとはまだ4馬身半ぐらい差があったんだから、、、。並の馬なら絶望的な差。

しかし、そこからが凄かった。本格的に追い始めてから瞬時に伸びたブエナビスタのもの凄い鬼脚。あのハラハラドキドキのラストスパートは、伸びにくい外の芝状態と雨の影響を考えたら、奇跡的とも言える信じられない豪脚。まさに異次元の脚ですべての他馬が止まって見えた。

桜花賞1600から距離が一気に延びたオークス2400。しかもあの馬場状態で上がり3ハロンを33秒6という末脚が使えるなんて、やはりブエナビスタという馬は並の牝馬ではない。凄いの一言!!

一瞬の迷いで生まれたコース取りのミスを自ら認め詫びていたアンカツ騎手を救ったのはブエナビスタの「追われたら絶対に前に居る馬は抜き去る」という超一流サラブレッドのみが持ち合わせている本能的な高い高いプライドとド根性。

今回は超一流サラブレッド、ブエナビスタの卓越した能力とプライドが、この逆境を跳ね返し、自身で夢の舞台、フランスのロンシャン競馬場で開かれる、凱旋門賞行きの切符をもぎ取る原動力となった。

ディープインパクトと同じく小柄で普段は大人しく、おっとりした優しい顔の馬で、一体どこにこのもの凄い闘志とスタミナがあるんだろうと信じられない程なよなよとした印象のブエナビスタ。見るからにがっちりして大柄な馬格を誇る強そうなウオッカとはあきらかに外見の印象は違う。

今の私の興味は、ウオッカとブエナビスタの直接対決。一体どちらの方が強いんだろう。瞬発力のみくらべたら、ほぼいい勝負。ウオッカの引退前(今年の年末前)にぜひ、この夢の対決を見てみたい。実現したらいいなあ〜〜この豪華対決!!ファンにはたまらない魅力だ。

先日私が偶然アメリカで観戦したケンタッキーオークスの勝ち馬であり、85年ぶりにアメリカクラシック3冠の2冠目を牝馬として制覇したレイチェルアレクサンドラが今年の凱旋門賞に参加するかどうか、すでに注目の一頭となっている。

去年の凱旋門賞優勝馬は3歳牝馬ザルカヴァ。果たして今年の凱旋門賞の優勝馬は???世界のダービー馬が牡馬の意地をかけて、凱旋門賞牡馬優勝を目指している。

日本からも昨年のダービー優勝馬、ディープスカイ、昨年のジャパンカップ優勝馬、スクリーンヒーローが挑戦を表明し、すでに一次登録を済ませたそうだ。勿論、ブエナビスタも一次登録は済ませたと聞く。

もし、順調にブエナビスタも参加できれば、日本から3頭が凱旋門賞挑戦という壮大な夢が叶う。ブエナビスタの挑戦が実現すれば、日本調教馬として3歳牝馬の凱旋門賞挑戦は、JRA史上初。

昨年の凱旋門賞覇者、牝馬3歳(当時)ザルカヴァといい、今年のアメリカクラシック2冠目の覇者、牝馬3歳レイチェルアレクサンドラといい、世界中でまだまだウーマンパワーが炸裂中。

異次元の末脚でオークスを制覇し、日本の牝馬クラシック2冠馬となった根性娘のブエナビスタ。女ディープインパクトと言われる彼女に、今年の凱旋門賞制覇の夢を託したいなあ、、、、、、。

そして、毎年凱旋門賞が開かれ、世界一美しい景観を持つ競馬場といわれるフランスのロンシャン競馬場へもぜひ行ってみたいものだなあ〜〜!!イギリスの伝統を誇るアスコット競馬場など、まだまだ行ってみたいところが多い。

もともと故障さえしなければ、あの女傑、ダイワスカーレットで今年の凱旋門賞挑戦の夢を語っていたアンカツさん!!このやんちゃ娘ブエナビスタで夢が叶うかもよ!!

お体お大事に!!夢はまだまだ続くんだから、、、、。10月の第一日曜日、凱旋門賞のファンファーレが楽しみになってきたあ〜〜!!

2009年5月27日水曜日

映画鑑賞(2)

5月20日にカナダから日本に移動し、ちょっとがたがたしていて、ようやく又落ち着いてブログに向かう静かな時間がきました。

昨日と一昨日の二日間は例によって例のごとく、我が友人との楽しい映画鑑賞タイム。念願の映画、新たに話題となった映画を二日間に立て続けに3本観ました。

「グラントリノ」「消されたヘッドライン」「天使と悪魔」。どれも凄いです。飽きない展開です。迫力も満点で、噂に違わぬ名画です、、、、とまあ、私は思うのですが、、、、。

「グラントリノ」に関しては、前にすでにご紹介し、まさにその通りの圧巻の内容でした。「消されたヘッドライン」は新聞記者の事件に取り組む姿勢とストーリーの展開の早さに引き込まれました。

「天使と悪魔」に関しては、聖地ヴァチカンを舞台に法王なきあとのコンクラーベを巡り、有力候補4人の誘拐事件が発生。殺人予告された犯人と、ギリギリのタイムリミットの中をヴァチカンに保管されている貴重な過去の事件資料をもとに推理しながら救出を試みる大学教授と科学者のスピード感溢れ、迫力ある演技が見事。

とまあ、3本とも実に良くできた映画であることには脱帽。スケールの大きさなどでは、むしろ「消されたヘッドライン」「天使と悪魔」の方が明らかに費用も近代撮影技術にも工夫を凝らした力作だと認めざるを得ない。

しかし、しかしである。このすでに半分以上女性を卒業し、女性専用車にのらずとも、痴漢などに襲われる心配の無い老婆テツママの心を鷲掴みにしたその映画は、、、やはり、やはり「グラントリノ!!」

3本観た後、すでに二日前の最初の1本として観たこの映画が、、、というより、この映画のクリントイーストウッドの眼差し、動作、軽妙な会話、偏屈故に巻き起こす近隣の人々との笑えるトラブル。そんなそんな彼の重厚な演技と鍛えられた肉体から醸し出される80歳近い男の色気に久しぶりにテツママ、クラクラ!!ノックアウト!!

メラメラと届かぬ海の向こうの大スターに恋心勃発。ドラマの中で不器用で偏屈な生き様しかできない、妻を無くした晩年の老人を演じていたが、その一つ一つの会話に、動作に、そして時折見せる荒々しさに何とも言えぬ男の魅力をフンプンと感じるのはテツママだけだろうか。

「消されたヘッドライン」の主役はラッセルクロウ。「天使と悪魔」の主役はトムハンクス。どちらも重厚な演技を誇る個性的な名優ではあるけれど、この80歳近いクリントイーストウッドの醸し出す男臭さ、それでいて品と知性を失わぬ男の色気の前には、何かイマイチ欠けている物足りなさを感じてしまう。(勿論、テツママの評価基準に基づくものであり、大いに異論はあろう!!)。

しかし「グラントリノ」は、戦争を身近に感じ、人生経験や老いの寂しさなどを体感してきた我々の年代だからこそ、心に響く感動と共感の嵐が巻き起こり、それを演じる彼の魅力も又増幅され、心を揺さぶられるのやも知れぬ。

若い人ならきっと、映画はフィクションの世界で、サスペンスやアクションのストーリーの面白さを追い求め、ひとときの娯楽として楽しむことだろう。それなら多分この3本を比較すると「天使と悪魔」「消されたヘッドライン」そしてしんがりが「グラントリノ」の順番かな。

でもでもでも、皆さん!!クリントイーストウッドの「映画人」というより、人間として、役者として、「彼自身」のすべてを注ぎ込んだ力作、「グラントリノ」見逃す手はないと思うよ〜〜〜〜!!特に英語がかなり堪能な人。その粋な会話のやりとりがまさに圧巻!!

こんな素晴らしい映画をみて、「戦争」という人間の愚かな戦いに反対し、人種を越えた平和な世界が実現するよう、我々も老骨でも微力を尽くそうよ!!

クリントイーストウッドの主演作品最後となるかもしれないこの「グラントリノ」。戦争の深い傷跡、その苦悩から孤独に陥った人間が晩年に得た人種を超えた触れ合いの素晴らしさ。きっと見終わった皆さんの心にも暖かいものが満ち溢れてくる名画だと思うよ。

以上、鑑賞後の感想報告でした。